アル=ゴア

出典: Jinkawiki

目次

人物

・アルバート=アーノルド "アル" ゴア・ジュニア(Albert Arnold "Al" Gore.Jr)

・1948年3月31日~(61歳.2009年現在)


生い立ち

 テネシー州の民主党上院議員のアルバート=ゴア=シニアを父、ポーリーン=ラフォンを母に持ち、ワシントンD.C.に産まれる。

ワシントンD.C.とテネシー州カーセッジで幼少期を過ごし、学生時代はセント・アルバヌス・スクールに通学。

1965年にハーバード大学へ入学、政治学を専攻し1969年6月に文学士として卒業。

1974年から1976年にかけてヴァンダービルト大学ロースクール在学後、中退。


 1970年、メアリー=エリザベス=アチソン(ティッパー=ゴア)と結婚。 カレナ、クリスティン、サラ、アルバート3世の4人の子供をもうける。またワイアットとアンナ・シフの2人の孫もいる。  現在はナッシュビル郊外に住み、幼少期を過ごしたカーセッジに小規模の農場を所有。2005年にはサンフランシスコにマンションを購入。


政界歴

   1976年春、テネシー州から下院議会へ出馬し当選。その後3度の当選を果たし、1984年には下院への出馬を見送り上院議会選挙へ立候補し当選。1992年に第45代アメリカ副大統領に選出されるまで務める。

 1992年7月9日、当時のアメリカ大統領ビル=クリントンの選出により副大統領候補になり、大統領選での勝利を経た翌1993年1月20日に就任。クリントンと共に1996年に再選し、2期8年間にわたって務める。任期中には連邦政府の浪費、不正問題を指摘し、官僚機構の規模縮小、規制撤廃を主張し、のちの改革案が連邦政府の規模縮小につながったり、自由貿易問題の討論や全米の学校と図書館をインターネットに接続させるというプログラムを立てたりした。インターネットへの造詣が深いためか、アップル社の取締役就任やネットを活用したケーブルテレビ局を設立する。(諸活動の項目参照)のちに名を馳せることとなる環境保護問題についても任期前後の頃からすでに強調しており、事実調査団の一員として世界中を回っていた。


大統領選挙への立候補

 2000年11月7日、当時の大統領ビル=クリントン(民主党)の任期満了に伴い行われたアメリカ大統領選挙において共和党のジョージ=W=ブッシュと戦い敗北。彼は現職の副大統領であり、様々な分野で功績を上げていたがその中の1つにあるコンピューター教育研究センターの設立を求める法案提出に関し自賛したことが、自己への過大評価と受け止められたため、それが敗北要因の1つになったと考えられている。その後、2004年の大統領選で彼を推す動きが一部で見られたが出馬することはなく、ハワード=ディーン候補の支持に回った。黒人初のアメリカ大統領であるバラク=オバマが当選した2008年の選挙でも出馬するかと思われたが否定し、バラク=オバマを支持。

 2000年の大統領選挙への立候補がよく知られるところであるが1988年にも大統領選へ出馬し、予備選で敗退している。


諸活動

 政治以外でも多岐にわたる活躍をしている。

・2001年2月、コロンビア大学ジャーナリズム大学院客員教授および児童家族政策研究所(Institute for Child and Family Policy)の客員スカラーに就任。

・2003年3月19日、アップルコンピュータ取締役に就任。

・2005年4月4日、ケーブルテレビ局「カレントTV」の設立を発表、インターネット化が進む若者を対象にGoogleとビデオブログを駆使した構成で同年8月1日に放送開始。

・Googleシニアアドバイザー

・カリフォルニア大学ロサンゼルス校客員教授

・フィスク大学客員教授

・ミドルテネシー州立大学客員教授


環境保護問題についてと「不都合な真実」

 大学生の頃からロジャー=レヴェール博士の影響から環境問題に関心を持つ。

 2004年には利潤追求に加え、コーポレートガバナンス(社会や環境に対し責任を負うこと)を要求する新たなスタンスを持った投資需要に対して、環境問題に対して責任を負う立場を取っている企業を対象にGeneration Investment Managementという投資会社を設立、社長に就任。

 このように政治内外において環境啓蒙活動をしている彼の名を一躍有名にしたのが、地球温暖化問題をテーマに制作され2006年に全国公開されたドキュメンタリー映画「不都合な真実」であろう。アメリカ国内にとどまらず、京都議定書の中心国である日本はもちろん、世界で話題となりドキュメンタリー映画としてはアメリカ映画史上3番目の興行収入をあげている。2007年2月、同作は第79回アカデミー賞長編ドキュメンタリー映画賞を受賞した。同年10月12日には、本作や諸講演による環境啓蒙活動が評価を受け、IPCCとノーベル平和賞の受賞が発表された。また同名の著書も出版されている。

 内容は一般的に高く評価されたが、科学的見解としては一部感情論や誇張、矛盾があるとの批判が見受けられる。

問題点としては、

・温暖化以前にHIVや疫病などを予防するなど先に優先すべき事項があるとの政治家としての行動に対する批判。


温暖化に関しては、

・過去50年間の氷河の溶出を根拠に挙げているが、これはそれ以前から溶出していたものであり、また溶出している氷河は全体の2%で残りの98%はむしろ寒冷化しているとのデータもある。

・氷河の溶出に関連して、温暖化に伴う海面上昇(20フィート)の危惧も挙げられていたがこの数値は過去のデータから見ても非現実的であるとされ、国連の委員会調査によれば今世紀中の海面上昇は1~2フィート程度であるとされている。

・温暖化による熱波で特に途上国での死者増加を問題としているが、現段階における途上国の死者は熱波よりも寒波に原因するほうが多い。


また日本が率先して推進している京都議定書に関するゴアの主張に関しても否定的な意見が述べられている。(下記URL参照)

 

2009年、本作の続編として「Our Choice(原題)」が11月に出版されると発表された。



参考先リンク


Wikipedia - アル・ゴア

アル・ゴアに不都合な真実


~MaY~


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