スウェーデン

出典: Jinkawiki

目次

スウェーデン(Sweden)

正式名称:スウェーデン王国 Konungariket Sverige/Kingdom of Sweden

面積:約45万㎢ (日本の約1.2倍)

人口:約1000万人 (2017年1月)

首都:ストックホルム

言語:スウェーデン語が大部分、ほかにサーミ語、フィンランド語など

宗教:福音ルター派(プロテスタント)が9割


北欧のスカンディナビア半島東部を占める立憲君主制国家。国土は南北に長く、その8.5%をベーネルン、ベッテルン、シリャン、ストゥール、メーラレンをはじめとする10万にも及ぶ湖水が占める。また国土の約50%は針葉樹を主とする森林におおわれる。北部ノルランド地方は山地・森林地域で、南部イェータランド地方は低い丘陵性台地と沿岸低地からなる農業地帯である。東部はボスニア湾、バルト海に面し、西部のノルウェーとの国境は標高1500~2000mの山脈で、最高点はケブネカイセ山(2123m)。積雪期間は北部のカレスアンドで10~5月と長期にわたるが、緯度の割に気候は温暖で、南部では年平均6~7℃である。


北部に住むサーミ人、フィン人といったエスキモー系を除き、国民の大部分はゲルマン系のスウェーデン人である。

公用語はスウェーデン語で、少数民族はサーミ語、フィン語を使用している。


歴史

〈概略〉

10世紀 キリスト教(カトリック)が伝わる

16世紀 プロテスタント(ルター派)が伝わる

17世紀 グスタフ・アドルフ(カール10世)の統治 →北方の大国「バルト帝国」と呼ばれる

18世紀 ロシアの勢力が強まり、衰退する

1889年 社会民主党誕生

1898年 LO(労働組合全国組織)結成

1902年 SAF(スウェーデン経営者連盟)結成

1932年 社会民主党政権発足(76~82年、91~94年は例外)

1995年 EUに加盟


有史以前からノルマン人が居住し、4世紀頃にはいくつかの小国家が形成され、6~9世紀のころゲルマン系諸部族の連合による統一国家を形成して、9~11世紀のいわゆるバイキング時代には欧州諸国に遠征した。また、同時期にキリスト教化され、現在国民の約9割が福音ルター派に属する。14世紀末~15世紀初頭にノルウェー、デンマークとカルマル同盟を結び、同君連合を形成し、実質上デンマークの支配下に置かれた。1523年グスタブ・バーサ(グスタブ1世)がスウェーデン王に即位し、デンマークの支配から脱し独立を回復した。17世紀グスタブ2世治世化には30年戦争に介入、バルト海一帯を支配する大強国となったが、18世紀初頭北方戦争に敗れて多くの領土を奪われ、その地位を失った。1814年にノルウェーを同君連合下に置いたが、1905年にノルウェーは分離・独立した。19世紀半ば以降は対外平和と国内民主化に努め、両大戦にも中立を守った。


19世紀中頃までは農民人口が全体の70%を超え、国民の大半が貧しい生活を送っていたために、当時の人口のおよそ4分の1に当たる100万人あまりの大量の移民が、アメリカのミネソタ州を中心に移住したといわれている。


経済・産業

19世紀後半にはスウェーデンにも産業革命が起こったことにより、急速に産業が発達した。まず、豊富な鉄鉱石を利用した製鉄業や、それに連なる機械工業、森林資源を利用したパルプ・製紙業などが発展した。20世紀に入ると、エレクトロラックス社(電機)やボルボ社(自動車)も設立された。そしてこれらの産業は、高福祉政策に大きく貢献した。

1932年以来、一時的な例外を除いて、スウェーデンではずっと社会民主党が政権を担っている。この社民党を支え、二人三脚でやってきたのがLO(労働組合全国組織)であり、一方、経営者の側もSAF(スウェーデン経営者連盟)を結成した。世界中から羨まれるスウェーデンの高福祉社会は、この三者の妥協と強調によってつくり出された。


1995年にEUに加盟。1人あたりの国民所得は高く、社会保障制度は完備されており、福祉国家として有名である。


農業では、小麦、大麦、ジャガイモが主に生産されている。

石油、石炭を欠き、食糧の自給ができないので貿易依存度が高く、海運業が発達している。また、19世紀に始まった爆薬、安全マッチなどの化学工業のほか、近年ではIT産業も盛んである。




参考文献

外務省:「スウェーデン基礎データ」,http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/sweden/data.html

田中文憲(1999)「手にとるようにEUのことがわかる本」,かんき出版


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