ハーグ会議

出典: Jinkawiki

2000年11月オランダのハーグで行われた地球温暖化防止ハーグ会議(COP6)。 目的は、京都議定書が定めた温室効果ガスの排出量削減計画を実行に移す細かいルールを決めることだった。しかし意見がまとまらず、再開会合に持ち越した。 温暖化防止会議に参加する各国は5グループに大別できる。 1)EU15カ国と欧州委員会 2)アンブレラグループ(EU以外の先進9カ国) 3)東欧諸国(ルーマニア、ポーランドなどの11カ国) 4)環境+全性グループ(EUとは別行動をとるスイス、議定書で発展途上国に分類された韓国、メキシコの3カ国) 5)中国、小規模諸国、OPEC諸国などその他


対立点として一つ目は、新たな温室効果ガス吸収源の認定の是非である。6種の吸収源としては人工的な植林などによる森林を指定しているがそれ以外の吸収源を実際に認めるのか、認める場合は何を対象にするのか、吸収量はどう計算するのか。二つ目は、発展途上国の扱いである。途上国への技術移転や資金提供の方法や、先進国の温暖化対策が途上国経済に及ぼす悪影響の補償について。三つ目は、京都メカニズムの扱いである。京都メカニズムの1種であるクリーン開発メカニズム(*)の事業に原子力発電や植林などを含めるか否かという点でEUとアンブレラグループが対立 四つ目は、遵守制度の内容についてである。議定書の約束を守らなかった国にとる措置に関し、議定書改正で拘束力を強めるべきだとしたEUなどと、拘束力を弱めようとした日本、オーストラリアの対立である。

最終的にはCOP7で合意をみるにいたった。

(*)クリーン開発メカニズム:先進国が途上国に技術・資金等の支援を行い温室効果ガスの排出量を削減、または吸収量を増幅する事業を実施した結果、削減できた排出量の一定量を先進国の温室効果ガスの排出量の削減量の一部に充当することができる制度


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