ポルダー

出典: Jinkawiki

 「Polder(ポルダー)」とは、オランダ語で堤防や用水路を用いて開拓した埋立地のことをいう。
オランダはかつて国土の約半分が海や湖だったため、13世紀以来、干拓により平均して一世紀に350平方kmの割合で陸地を広めた。
 海や湖を干上げる近代的な干拓の始まりは、1612年のベームスター干拓であった。
以来オランダでは堤防に囲まれ風車・排水路・水門で雨水や地下水を排水するポルダーが広がった。
また、オランダには水管理委員会が置かれ、その長である干拓地の周囲の堤防を維持管理する「dijkgraaf」という役職は人々を徴発する強力な権限をもっていた。
とはいえ、堤防の保全にはあらゆる階層の干拓地住民の協力が不可欠であったため、オランダには階層を超えた協力や話し合いを重視する気風が生まれた。
これは労使協調などの特徴をもつオランダ独特の政治・経済システム「ポルダーシステム」の名のもとになっている。
 オランダの歴史は、俗に「世界は神が作ったが、オランダはオランダ人が作った」と言われるように干拓地(ポルダー)と切り離せない。
現在ではオランダの約4分の1がポルダーと呼ばれる干拓地である。


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