中東戦争

出典: Jinkawiki

   中東戦争

1、中東戦争とは

 一般に中東戦争とは、1948年5月パレスチナ分割案に基づき建国したイスラエルと、アラブ諸国とイスラエル間で戦われた戦争のことををいう。複数の大きな戦いが起きておりそれぞれを一般的に、1948年5月~49年3月 第一次中東戦争(パレスチナ戦争)・1956年10月~57年3月 第二次中東戦争(スエズ戦争)・1967年6月 第三次中東戦争(6日間戦争)・1973年10月 第四次中東戦争・1982年6月~9月 レバノン戦争 とある。中東戦争は、現地の人々にとってはユダヤ教を信じるユダヤ人とイスラム教を信じるアラブ人による聖地エルサレムのあるパレスチナ地域の歴史的・民族的な戦争であり、大国にとって中東の地域は石油産出地・アフリカとアジアとヨーロッパを結ぶ地帯である・などの理由により大国の国際政治的・石油政策・経済的な戦略戦争となっている。なお、中東という呼び方は、イギリスからみた方角で、日本の極東に対している。


2、経過

 第一次中東戦争(パレスチナ戦争)  建国したイスラエルに対してそれを認めないアラブ諸国が起こした戦争。アラブ側が大敗し、パレスチナ分割案以上の土地をイスラエルが得た。

 第二次中東戦争(スエズ戦争)  当時のエジプト大統領ナセルの『スエズ運河国有化宣言』に大打撃を受けたイギリス・フランスがイスラエル側について起こした戦争。(当時イギリスはスエズ運河の株主であり、貿易ルートとしてもスエズ運河は重要なものだった。)しかし米国とソ連の介入や国連の即日停戦決議などにより、イギリス・フランス・イスラエル軍は撤退した。

 第三次中東戦争(6日間戦争)  アラブ・イスラエルとこれを支援するソ連・アメリカとの戦略構造のもとに勃発した戦争。イスラエルが先制攻撃を仕掛け、わずか6日間の間で決着がついた戦争。この戦争でイスラエルの支配領域は5倍になった。

 第四次中東戦争  前戦争で、大敗したエジプトが失地奪還のために起こした戦争。なお、この戦争においてアラブ諸国は戦局を有利に進めるために石油戦略をたて、世界各地でオイルショックが起こった。

 レバノン戦争   内戦が続くレバノンにイスラエル軍が進行し起きた戦争。親イスラエル派キリスト教徒グループによって、パレスチナ難民大虐殺事件がおこされた。


3、パレスチナ難民

 もともとパレスチナの住民だったが、イスラエルの建国により追い出されたアラブ人のこと。現在、400万人近くにのぼっている。パレスチナ難民解放機構(PLO)が設立され、開放戦争が展開されている。


  なお、中東問題は、現在進行形の問題であり日々情勢は変化している。       


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