先進国の開発貢献度
出典: Jinkawiki
開発貢献度とはワシントンを拠点とするシンクタンク、Centre for Global Development (CGD: 「地球開発センター」)が、独自の“開発関与指数”(CDI: Commitment to Development Index)を作成し、21の富裕国の、アフリカの開発に対する貢献度を比較するものである。2008年度の調査では、アフリカに対する貢献度が最も高かったのはスウェーデンであった。次いでアイルランド、英国となっている。経済大国である米国は13位という評価で、日本にいたっては最下位であった。CDIは単純な援助額のGDP割合だけでなく、多角的に対象国への関わりを評価しているものである。対象国からの輸入額や環境問題、技術移転など様々な要素で指数を測定する。事実、2008年度の日本の途上国への援助(ODA)額は世界5位であるにも関わらず貢献度は上記の通り最下位であったことからも、援助額=貢献度ではないことが分かる。
援助額が高くとも貢献度の低い国々は、NPO(非政府組織、Non-Governmental Organizations)の関与もひとつの理由である。政府から政府へと援助金が渡っていても貧困層まで援助が行き渡らない場合もある。先進国が援助した物資が、途上国内でどのように分配されているかが重要なのである。NPOの活動を介すれば、政府間では成されなかった援助が可能になる。貢献度の向上には私的援助活動が重要な課題である。2015年までに発展途上国を貧困の重荷から解放するという世界規模の「ミレニアム開発目標」なども掲げられている現在、CDIの低い国々は今後の貢献方法の見直しが必要となってくる。
参考資料
「NEDO海外レポート」 http://www.nedo.go.jp/kankobutsu/report/951/951-09.pdf
「小浜・澤田 開発貢献度指標」 http://www.devforum.jp/articles/backnumber/cdi.pdf