公正取引委員会

出典: Jinkawiki

目次

公正取引委員会

定義

独占禁止法の目的を達するための行政機関。違反事件を調査・審決する準司法的機能および規制制定権をも有する。委員長および4人の委員から成り、総務省の外局。俗に公取委と略称。(広辞苑)


目的

公正取引委員会は,独占禁止法を運用するために設置された機関であり,独占禁止法の特別法である下請法,景品表示法の運用も行っている。


位置づけ

 国の行政機関には,○○省や◎◎庁と呼ばれるもののほかに,一般に「行政委員会」と呼ばれる合議制の機関がある。公正取引委員会は,この行政委員会に 当たり,委員長と4名の委員で構成されている。また,国の行政組織上は内閣府の外局として位置づけられている。

特徴  他から指揮監督を受けることなく独立して職務を行うことに特色がある。


所轄法令

 所轄法令は大きく独占禁止法・下請法・景品表示法関係の3つに分類することができる。

独占禁止法

 独占禁止法の正式名称は,「私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律」。この独占禁止法の目的は,公正かつ自由な競争を促進し,事業者が自主的な判断で自由に活動できるようにすることにある。市場メカニズムが正しく機能していれば,事業者は,自らの創意工夫によって,より安くて優れた商品を提供して売上高を伸ばそうとし,消費者は,ニーズに合った商品を選択することができ,事業者間の競争によって,消費者の利益が確保されることになる。このような考え方に基づいて競争を維持・促進する政策は「競争政策」と呼ばれている。

 


下請法

独占禁止法の特別法下請事業者に対する親事業者の不当な取扱いを規制する。この法令では、下請取引の公正化及び下請事業者の利益保護のため,親事業者には書面の交付義務(発注の際は,直ちに3条書面を交付すること)・支払期日を定める義務(下請代金の支払期日を給付の受領後60日以内に定めること。)・ 書類の作成・保存義務(下請取引の内容を記載した書類を作成し,2年間保存すること。)・ 遅延利息の支払義務(支払が遅延した場合は遅延利息を支払うこと。)という4つの義務が課されている。


景品表示法

景品表示法は,正式には,不当景品類及び不当表示防止法(昭和37年法律第134号)という。独占禁止法の特別法として位置づけられている。不当表示など一般消費者を不当に誘引する行為を規制する役割を持つ。

景品表示法の必要性

 消費者は,より質の高いもの,より価格の安いものを求め,事業者は消費者の期待に応えるため,他の事業者のものよりも質を向上させ,また,より安く販売する努力をする。  ところが,品質や価格等に関する不当な表示や過大な景品類の提供が行われると,良質廉価なものを選ぼうとする消費者の適正な選択に悪影響を与え,公正な競争が阻害されることになりかねない。そこで,独占禁止法の特例法として「景品表示法」が制定された。

 景品表示法は,不当な表示や過大な景品類の提供を制限又は禁止し,公正な競争を確保することにより,消費者が適正に商品・サービスを選択できる環境を守るための法律である。


事務所

全国を7箇所に分けている。

北海道 東北 公正取引委員会(関東地方など) 中部 近畿中国四国 九州 内閣府沖縄総合事務局 総務部公正取引室(沖縄県における公正取引委員会の事務を処理するため,内閣府沖縄総合事務局に公正取引室が置かれている。)


参考文献

広辞苑第五版「公正取引委員会」

マイペディア「公正取引委員会」

公正取引委員会 http://www.jftc.go.jp/


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