内観法
出典: Jinkawiki
自分自身の内的な心的過程や経験を検討、記録、記述してデータを収集する方法。
その歴史はギリシアの哲学者アリストテレスの著作までさかのぼることが出来る。アリストテレスは「自然学小論集」というエッセイで、秋を想起するのに、牛乳、白、空気、流体などという関連する事柄が心に浮かんできた後に、ようやく秋が出てきたという過程を記述している。
1880年代に、ドイツで心理学が独立した実証科学として出現したとき、ヴントなどの実証的研究者らは統制されていない内観法を信頼できないものとみなし、実験条件下での訓練された観察者による内観法に基づく研究法を導入した。
1913年に、米国の心理学者ワトソンは心理学は外的に観察可能な行動を予測し統制することに限定されるべきであると宣言し、内観法に対する批判を展開した。しかし、彼は現在のプロトコル分析技術の基礎となった思考を声に出す手法(think-aloud methods)によって推論過程を研究することも主張している。
参考文献
心理学辞典 丸善株式会社