外来語

出典: Jinkawiki

外来語とは、日本語のなかに入ってきた外国語の単語のことをいう。中国語から入った漢語も本来は外来語であるが、日本では主としてヨーロッパ語から入ったものをいう。 また、外来語は借用語の一種である。それは外国語に違いないが、その民族の言語に溶け込み、それを構成する一部となっている。日本語の外来語は2種に大別できる。ひとつは漢語を含む東方系のものであり、もうひとつは西方系のものである。歴史的にいって日本に対する漢語の影響は絶大なものであった。近代に至ってやや薄れたとはいえ過去にはそれぞれの時代に、日本は大量の漢語語彙を借用しただけでなく、漢字そのものを借用して言葉を記す道具としていたのである。そして、外来語は、元の外国語から国語に取り入れられるとき、国語の構造に合わせて、発音や語形、意味用法に変化が生じ、国語化するのが普通である。


目次

外来語の歴史

中世の末期にポルトガル語から入ったもの(キリシタンchrist o、バテレンpadre、ラシャraxa、タバコtabacoなど)、江戸時代にオランダ語から入ったもの(ズックdoek、ガラスglas、ガスgas、アルコールalcoholなど)もあるが、外来語の大部分は明治以後に入っている。そのうち、ドイツ語は医学(ガーゼGaze、ノイローゼNeurose)、哲学(アウフヘーベンAufheben、ザインSein)などの分野、フランス語は服飾・美容(シュミーズchemise、ルージュrouge)、芸術(デッサンdessin、ジャンルgenre)、イタリア語は音楽(アルトalto、フィナーレfinale)などの分野に偏在する。外来語の大部分は英語からきたもので、英語系の外来語は現代の外来語の80%以上を占め、分野的にも偏りなく広く用いられている。

和製外来語

日本の外来語のうちかなりのものが外来語には似ているが厳密に言えば、外国語ではなく、日本式外国語なのである。例えば、ホテルの「フロント」。イギリスでは「レセプション・デスク」、アメリカでは「フロント・デスク」もしくは略して「デスク」と言う。また「コイン・ロッカー」はイギリス人が聞くと「コインを入れておくロッカー」に聞こえるそうだ。アメリカ人はこのようなものをただ「ロッカー」と言う。 このような具合に英語に似ているが純粋な英語でない外来語はいくらでも挙げられ、英語の単語を日本式に組み合わせてつくるものは多い。「ベッド・タウン」「オフィス・レディー」「ロマンスカー」「テレビタレント」などがそれにあたり、いずれも完全に日本語として定着している。

省略型外来語

元来の外国語の一部を省略し、短くして用いる外来語である。「アパート」(apartment house)「モーニング」(morning coat)「ノート」(notebook)「ミシン」(sewing machine)などがその例。

表記を変えた使い分け

もと外国語で、ある単語に多くの異なる意味があるとき、日本ではそれぞれ表記を変えて、別の外来語にしてしまうことがある。例えば、もとは一つの「strike」が罷業を意味するときは「ストライキ」、野球用語として用いる場合は「ストライク」と記される。「truck」は英語で一つの単語だが、「トラック」と「トロッコ」に日本に渡来したことで分かれた。他にも「ステッキ」「スティック」や「コップ」「カップ」なども挙げられる。

漢語混じりの外来語

漢語に外来語を加えたものも少なくない。電気スタンド、窓ガラス、石油ストーブ、テレビ番組などがそうだが、この種の外来語には背景を知らないと理解しがたいものがある、例えば「グリーン車」がそれで、緑色の葉を図案化したマークがついているものを「緑車」と言わないことで新しい感じを出したのである。また、漢語と外来語の組み合わせだけでなく、「トーストパン」(英語+ポルトガル語)や「テーマソング」(ドイツ語+英語)もある。


外来語名詞を動詞にする

名詞の外来語の後に「する」を付けて、手軽に動詞に仕立てられるものがある。「ハイキングする」「アナウンスする」「アルバイトする」など、挙げればキリがないのだが、中には「サボる」「ダブる」など語尾を活用したものもある。


参考URL

http://100.yahoo.co.jp/detail/%E5%A4%96%E6%9D%A5%E8%AA%9E/ http://www.konan-wu.ac.jp/~kikuchi/kanji/gairai.html


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