武士道2

出典: Jinkawiki

武士道

武士道とは日本の武士階級に発達した道徳。武士道を一言で表現するならば、「騎士道の規律」であり、「高貴な身分に付随する義務」と言える。武士が守るべき、道徳の作法である。武士道は成文化された法律ではない。その多くは、有名な武士の手による格言で示されていたり、長い歴史を経て口伝で伝えられてきた。それだけに、武士道は実際の武士の行動に大きな拘束力を持ち、人々の心に深く大きく刻まれ、やがて一つの「道徳」を作り出していった。ある有能な武士が一人で考え出したものではなく、ある卓抜した武士の生涯を投影したものでもない。長い時を経て、武士達が作り出してきた産物なのである。 鎌倉時代から発達し、江戸時代に儒学思想と結合して完成した。その中身は、義・勇・仁・礼・誠・名誉・忠義あたりからなっている。

義とは・・武士道の礎石であり、人の道であり、道理に従ってためらわずに決断する力。

勇とは・・勇気であり、忍耐。生きるときには生き、死ぬべきときにのみ死ぬこと。義のために行われるものである。

仁とは・・慈悲の心。常に至高の徳であり、もっとも気高きものである。武士の情け。

礼とは・・仁・義を形としてあらわしたもの。礼は、他を思いやる心が外へ表されたものであるべきである。

誠とは・・誠実さ、武士に二言はない。とは誠があるために、本物の武士は嘘をつかないことが命よりも大切だとしていた。

名誉とは・・命以上に大切な価値。武士は高潔さに対する恥辱を恥とするよう気持ちを持ち続けた。「名を汚す」などは、命と引き換えにしても守らなければならない。

忠義とは・・主君に対する服従や忠誠の義務。


作品としての『武士道』著:新渡戸稲造

新渡戸稲造の英文著作。原著名『Bushido, the Soul of Japan』。1898年、アメリカ滞在中に書かれたもので、1899年(明治32)アメリカのフィラデルフィアで出版され、翌年日本でも刊行された。彼は武士階級の道徳的あり方を律してきた武士道を「日本の魂」としてとらえ、道徳体系としての武士道が説く義・勇・敢為堅忍の精神、仁・礼・誠・名誉・忠義・克己等々の徳目は、単に武士階級にとどまらず広く人間形成における普遍的規範として西欧におけるキリスト教的な個人倫理に比肩されうるものであると強調している。本書は英語圏国民の間で愛読されたのみでなく、ドイツ語版、ポーランド語版をはじめ7か国語に翻訳された点で、日本人の著作として希有なものであった。


参考HP  Yahoo!百科事典 「武士道」

    http://y-hyouma.hp.infoseek.co.jp/spirit/nitobe.html

    http://ameblo.jp/uchishu/entry-10007070605.html      


(投稿者 SHI)


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