BRICS

出典: Jinkawiki

目次

概要

 BRICSとは、B(Brazil)ブラジル、R(Russia)ロシア、I(India)インド、C(China)中国、S(South Africa)南アフリカの頭文字からつくられた言葉。

 現在、経済が特に急成長している5ヵ国のことである。 2011年4月13日に中国の北京でおこなわれた四カ国首脳会議にS(South Africa)南アフリカも参加したことから BRICs から BRICS へと表記がかわっている。


各国の特徴

共通点

 BRICSの5ヵ国は、人口、軍事力、国土面積などが恵まれており、政治的にも力をもっている。 広い国土面積(ロシア世界1位、中国世界3位、ブラジル世界5位、インド世界7位)には、豊富な天然資源がねむっており、石炭・原油・天然ガス等を産出している。さらに、南アフリカはダイヤモンドの産出地としても有名である。

 また、南アフリカは2010年FIFAワールドカップの開催国となり、2014年FIFAワールドカップの開催国にはブラジルが選ばれている。 2008年には北京オリンピックが開催され、2014年冬季オリンピックにはロシアのソチが開催地となっている。 このように、近代スポーツ大会の誘致を積極的に行うことで、経済波及を国内に促し、さらなる経済発展をとげることに成功している。

相違点  

 主な相違点として考えられるのは、宗教における信仰である。中国は儒教、インドは主にヒンドゥー教(部族により信仰宗教は異なる)、ロシアはキリスト正教会、 ブラジルはキリスト教(カトリック)、南アフリカは主にキリスト教(部族により信仰宗教は異なる)となっている。


各国の今後の課題

 BRICSの5ヵ国の今後の課題としては、各国内に広がる経済的格差が問題点となる。

 ・中国はGDP(Gross Domestic Product)で日本を抜き世界第2位となり、一部の都市(臨海経済特区など)に生活する人々の生活は劇的に良くなっているが、  一部の農村地域に住む人々の生活はいまだ困窮した状態で、教育を受けられない子どももいる。

 ・インドでは、エリート教育の趣向が強いが識字率は6割前後にとどまり、国内でも経済的格差の広がりをみせている。

 ・ロシアでは、都市部のエネルギー資源による経済の好景気に支えられ、都市部で生活する人々と、内陸部で酪農や農業で生活している人々での経済格差は大きく、中国と同じように その格差は広がり続け、縮められないままでいる。

 ・ブラジルではとりわけ大きな経済格差はみられないものの、国内の債務問題が深刻である。

 ・南アフリカでは、2010年のFIFAワールドカップの開催に伴い国内産業は一時的に潤ったが、大会終了後はスタジアムの維持費、管理費等が高く、公共事業でもあったため職を失う人々も多かった。 また国内の部族間の情勢が不安定ということもあり、安定した職に就くことができず、経済が活性化するには、まだ時間がかかるようである。

 このように、BRICSの5ヵ国は将来的には大きな経済成長が見込まれ、世界から注目されているが、現状としてはまだまだ問題点が多い。特に、各国でみられる経済格差は、今後さらなる問題に発展 していくことが予想でき、国内の政治や治安をいかに維持・安定させられるかがポイントとなる。  さらに、経済成長による環境破壊の問題もある。CO₂や温室効果ガスの排出によるオゾン層の破壊など、今から世界(特に先進国)がどれだけ支えられるかが大切である。


参考文献・資料

BRICs(wikipedia)[1] 月刊ジュニアラ1月号  朝日出版



HN/RBEDY14


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