黄砂
出典: Jinkawiki
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黄砂の発生は直接的には、ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などの発生源地域での少雨・乾燥・強風などの自然的要因で決まる。その前提条件として地表面の状態、すなわち砂漠化された広大な土地が広がっていることである。砂漠化の背景には、過耕作、過放牧、森林伐採などの人為的要因が考えられる。 | 黄砂の発生は直接的には、ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などの発生源地域での少雨・乾燥・強風などの自然的要因で決まる。その前提条件として地表面の状態、すなわち砂漠化された広大な土地が広がっていることである。砂漠化の背景には、過耕作、過放牧、森林伐採などの人為的要因が考えられる。 | ||
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黄砂の発生は、3~5月の春季に集中し、大きなピークをむかえる。6月から9月末までは、降水量や水蒸気量の増加とともに、黄砂の発生は少なくなるが、11月に入ると小さなピークが起こる。これは、秋季は春季同様、日本上空に偏西風帯があり、大陸から黄砂が運ばれてきていることを意味する。秋季のピークが小さいのは、夏季にモンスーンによる降水を経験したアジア大陸が春季よりも相対的に湿潤で、緑が多く、少々の風が吹いても大規模な砂塵嵐にはならないからである。 | 黄砂の発生は、3~5月の春季に集中し、大きなピークをむかえる。6月から9月末までは、降水量や水蒸気量の増加とともに、黄砂の発生は少なくなるが、11月に入ると小さなピークが起こる。これは、秋季は春季同様、日本上空に偏西風帯があり、大陸から黄砂が運ばれてきていることを意味する。秋季のピークが小さいのは、夏季にモンスーンによる降水を経験したアジア大陸が春季よりも相対的に湿潤で、緑が多く、少々の風が吹いても大規模な砂塵嵐にはならないからである。 | ||
古文書にみられる黄砂の発生頻度も気象官署の観測と同様の傾向を示しており、江戸時代頃から、書物に「泥雨」「紅雪」「黄雪」などの黄砂に関する記述がみられる。 | 古文書にみられる黄砂の発生頻度も気象官署の観測と同様の傾向を示しており、江戸時代頃から、書物に「泥雨」「紅雪」「黄雪」などの黄砂に関する記述がみられる。 | ||
+ | == 黄砂の拡大 == | ||
+ | 近年、東アジアで黄砂の被害が拡大している。その原因のひとつとして無理な農耕や森林伐採による土地の疲弊・砂漠化の進行が挙げられる。 | ||
2010年1月28日 (木) 15:17の版
目次 |
黄砂(こうさ)
英語名:Dust storm/Sand storm
シベリア高気圧に覆われた冬が終わり、アジア大陸内陸部の乾燥地域に低気圧が侵入して、それに伴う強風により、乾燥した大地からしばしば砂塵嵐が発生する現象。 巻き上げられた砂塵は、上空の偏西風に乗って日本、さらには太平洋域に飛来する。
発生条件
黄砂が発生するための基本的な条件としては、次のようなことが挙げられる。
①乾燥地域で砂塵嵐が発生すること
②日本の上空に偏西風帯があること
黄砂の発生は直接的には、ゴビ砂漠やタクラマカン砂漠などの発生源地域での少雨・乾燥・強風などの自然的要因で決まる。その前提条件として地表面の状態、すなわち砂漠化された広大な土地が広がっていることである。砂漠化の背景には、過耕作、過放牧、森林伐採などの人為的要因が考えられる。
見出し
黄砂の発生は、3~5月の春季に集中し、大きなピークをむかえる。6月から9月末までは、降水量や水蒸気量の増加とともに、黄砂の発生は少なくなるが、11月に入ると小さなピークが起こる。これは、秋季は春季同様、日本上空に偏西風帯があり、大陸から黄砂が運ばれてきていることを意味する。秋季のピークが小さいのは、夏季にモンスーンによる降水を経験したアジア大陸が春季よりも相対的に湿潤で、緑が多く、少々の風が吹いても大規模な砂塵嵐にはならないからである。
古文書にみられる黄砂の発生頻度も気象官署の観測と同様の傾向を示しており、江戸時代頃から、書物に「泥雨」「紅雪」「黄雪」などの黄砂に関する記述がみられる。
黄砂の拡大
近年、東アジアで黄砂の被害が拡大している。その原因のひとつとして無理な農耕や森林伐採による土地の疲弊・砂漠化の進行が挙げられる。