ピア・サポート

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2010年2月12日 (金) 13:25の版
Daijiten2009 (ノート | 投稿記録)

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•「言いっぱなし」「聴きっぱなし」が原則であり、感想を述べたり助言をすることは行わない。 •「言いっぱなし」「聴きっぱなし」が原則であり、感想を述べたり助言をすることは行わない。
「普段口にできないようなことでもここでなら話して聴いてもらうことができる」というのが大きな特長であり、また、人の話を聴くことによって自分の気づきも促され、各自の成長・回復へとつながっていく。メンバーシップは限定(クローズド)の場合もあれば「誰でもOK」というものもある。 基本的に、その時その時、まさに課題を抱えている最中の人が集まるものであり、メンバーの固定を想定したものではない。 多くの場合、各参加者の名前は伏せたままにされる。指導者的な役割は存在しないが、ファシリテーター役を置くことは多い。そうした役はその場にいる当事者の中から意のある人が買って出たり、ランダムに選ばれたりする。米国に源流をもつ AA(アルコホーリクス・アノニマス; アルコール依存症を抱える人たちの集い)、NA(Narcotics Anonymous; 薬物依存症の集い)、GA(ギャンブラーズ・アノニマス; ギャンブル依存症の集い)などが有名であるが、このほかにもさまざまな各種の課題ごとに、各地でグループが結成され、定期的・準定期的なミーティングを行っている。 一般に、抱える問題のマイノリティ性が高いほど、当事者は「普段はなかなか口にできない」悩みに苦しんでいるわけであり、その点においてピアサポートは課題解決の大きな力となり得ると考えられている。 「普段口にできないようなことでもここでなら話して聴いてもらうことができる」というのが大きな特長であり、また、人の話を聴くことによって自分の気づきも促され、各自の成長・回復へとつながっていく。メンバーシップは限定(クローズド)の場合もあれば「誰でもOK」というものもある。 基本的に、その時その時、まさに課題を抱えている最中の人が集まるものであり、メンバーの固定を想定したものではない。 多くの場合、各参加者の名前は伏せたままにされる。指導者的な役割は存在しないが、ファシリテーター役を置くことは多い。そうした役はその場にいる当事者の中から意のある人が買って出たり、ランダムに選ばれたりする。米国に源流をもつ AA(アルコホーリクス・アノニマス; アルコール依存症を抱える人たちの集い)、NA(Narcotics Anonymous; 薬物依存症の集い)、GA(ギャンブラーズ・アノニマス; ギャンブル依存症の集い)などが有名であるが、このほかにもさまざまな各種の課題ごとに、各地でグループが結成され、定期的・準定期的なミーティングを行っている。 一般に、抱える問題のマイノリティ性が高いほど、当事者は「普段はなかなか口にできない」悩みに苦しんでいるわけであり、その点においてピアサポートは課題解決の大きな力となり得ると考えられている。
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 +<参考文献>
 +学校でのピア・サポート   中野武房著   

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ピア・サポートとは、仲間同士が支えあい助け合うことだ。「ピア」とは、社会的に同等の地位の人、能力や資格などが同等の人を意味します。つまり階級や身分や年齢などにおいて対等な立場にある同僚や同輩のことである。「サポート」とは、支える、力づける、励ます、支持する、応援するというような意味である。「ピア」と「サポート」を結合したピア・サポートは、仲間や同僚同士が支えあい助け合うという「事実」を意味することになる。ピア・サポートの上位概念に、ソーシャル・サポート(社会的支援)がある。ピア・サポートはその中に含まれる一形態であるといえる。ソーシャル・サポートのソーシャルは、老若男女、専門家や素人など、あらゆる人間をカバーするが、ピアはその中の同年齢の人々や同じ立場の人々だけを表す。ソーシャル・サポートとは、個人を取り巻く援助関係の総体としてのサポート・ネットワーク(支援網)の機能的側面のうち、援助的機能に注目したものであるといわれています。ソーシャル・サポートの存在が、ストレス状況に対して防御的に作用して、病気からの回復や健康の保持に寄与することが報告されて以来、教育・福祉・医療などのヒューマン・サービスの分野において、重要な変数として注目されてきた。ソーシャル・サポートには、公的機関や専門家による援助(フォーマル・サポート)も、家族や近隣やボランティアによる援助(インフォーマル・サポート)も含まれる。しかし、ピア・サポートは、すでに述べたように仲間同士の支援のことであるので、専門家によるフォーマル・サポートという成分を含まないのである。ふだんは教育される存在としての子どもたちや、治療される存在としての患者たちが、専門家によらず自分たちで教えあったり助け合ったりすること、これがピア・サポートである。

ミーティング 参加者相互によるピアサポートを目的として、同じ内面的課題を抱える人同士が集まるミーティング形式の活動が広く行われている。 ミーティングの典型的なスタイルは以下のようなものである。 •参加者全員で車座になる。 •ひとりずつ順番に話し役になり、自分の経験や現在の状況、思いなどを語る。他の者は話に傾聴する。 •「言いっぱなし」「聴きっぱなし」が原則であり、感想を述べたり助言をすることは行わない。 「普段口にできないようなことでもここでなら話して聴いてもらうことができる」というのが大きな特長であり、また、人の話を聴くことによって自分の気づきも促され、各自の成長・回復へとつながっていく。メンバーシップは限定(クローズド)の場合もあれば「誰でもOK」というものもある。 基本的に、その時その時、まさに課題を抱えている最中の人が集まるものであり、メンバーの固定を想定したものではない。 多くの場合、各参加者の名前は伏せたままにされる。指導者的な役割は存在しないが、ファシリテーター役を置くことは多い。そうした役はその場にいる当事者の中から意のある人が買って出たり、ランダムに選ばれたりする。米国に源流をもつ AA(アルコホーリクス・アノニマス; アルコール依存症を抱える人たちの集い)、NA(Narcotics Anonymous; 薬物依存症の集い)、GA(ギャンブラーズ・アノニマス; ギャンブル依存症の集い)などが有名であるが、このほかにもさまざまな各種の課題ごとに、各地でグループが結成され、定期的・準定期的なミーティングを行っている。 一般に、抱える問題のマイノリティ性が高いほど、当事者は「普段はなかなか口にできない」悩みに苦しんでいるわけであり、その点においてピアサポートは課題解決の大きな力となり得ると考えられている。

<参考文献> 学校でのピア・サポート   中野武房著   


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