ユニバーサルデザイン3
出典: Jinkawiki
2010年2月6日 (土) 19:39の版 Daijiten2009 (ノート | 投稿記録) ← 前の差分へ |
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ユニバーサルデザインは、1980年代にアメリカのロナルド・メイス博士が考えたものである。 ユニバーサル=普遍的な、全体の、という言葉が示しているように、「すべての人のためのデザイン」を意味し、年齢や障がいの有無などにかかわらず、最初からできるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインすることをいう。 | ユニバーサルデザインは、1980年代にアメリカのロナルド・メイス博士が考えたものである。 ユニバーサル=普遍的な、全体の、という言葉が示しているように、「すべての人のためのデザイン」を意味し、年齢や障がいの有無などにかかわらず、最初からできるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインすることをいう。 | ||
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+ | ユニバーサルデザインは、1980年代にアメリカのロナルド・メイス博士が考えたものである。男の人、女の人、力の弱い人、力の強い人、左ききの人、右ききの人、子ども、お年寄り、 妊婦さん、ベビーカーを押している人、ケガをしている人、障がいのある人、外国の人など、地域にはいろいろな人がいる。 ユニバーサルデザインとは、このような様々な立場の人が、「使いやすいな」と感じることが できるように、はじめから、「みんなのためのデザイン」を行うという考え方である。 ユニバーサルデザインは、お年寄りや障がいのある人のために、あとからバリアを取り除く 「バリアフリー」の概念を一歩踏み出したものと言える。 また、ユニバーサルデザインは、「使いにくい人がいないだろうか?みんな使えるだろうか?」 と、繰り返しチェック・改善を行い、よりよいものを目指していくことも、その本質としている。 | ||
== ユニバーサルデザインの7つの原則 == | == ユニバーサルデザインの7つの原則 == | ||
1誰でも使えて手にいれることが出来る(公平性) | 1誰でも使えて手にいれることが出来る(公平性) | ||
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2柔軟に使用できる(自由度) | 2柔軟に使用できる(自由度) | ||
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3使い方が簡単にわかる(単純性) | 3使い方が簡単にわかる(単純性) | ||
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4使う人に必要な情報が簡単に伝わる(わかりやすさ) | 4使う人に必要な情報が簡単に伝わる(わかりやすさ) | ||
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5間違えても重大な結果にならない(安全性) | 5間違えても重大な結果にならない(安全性) | ||
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6少ない力で効率的に、楽に使える(省体力) | 6少ない力で効率的に、楽に使える(省体力) | ||
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7使うときに適当な広さがある(スペースの確保) | 7使うときに適当な広さがある(スペースの確保) | ||
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「文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わず」とあるように、手が大きい・小さい、力が強い・弱いなど、あらゆる個人差に関係なくすべての人がいつでもどこでも利用できるデザインという考え方である。 | 「文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わず」とあるように、手が大きい・小さい、力が強い・弱いなど、あらゆる個人差に関係なくすべての人がいつでもどこでも利用できるデザインという考え方である。 | ||
つまり、バリアフリーデザインは既にあるものを改善していくことであるが、ユニバーサルデザインはそもそもバリアとなるものを作らないデザインとされているのである。 | つまり、バリアフリーデザインは既にあるものを改善していくことであるが、ユニバーサルデザインはそもそもバリアとなるものを作らないデザインとされているのである。 | ||
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+ | == ユニバーサルデザインを基本とした福祉のまちづくり == | ||
+ | だれもが、それぞれの個性を発揮し、主体的に社会へ参画することが大変重要になっている。ユニバーサルデザインは、一人ひとりの個性やニーズを尊重し、改善を積み重ねることにより、すべての人にとって暮らしやすい環境をつくっていこうという考え方であり、これからの社会づくりを進めるための有効な手法である。 福祉のまちづくりにおいても、「人」を既存の社会環境に合わせていく際にバリア(障壁)となるものを取り除いていく、いわゆる「福祉的配慮によるまちづくり」から、今後は、はじめから、「人」をまちづくりの中心に据え、それぞれの人の個性や生き方が尊重されるような社会環境としていく「多様な生き方が尊重されるまちづくり」へと転換を図っていくことが求められている。ユニバーサルデザインは、そのための基本的な理念となる。こうしたユニバーサルデザインの考え方のもとに、都は、だれもが、「より安全に」、「より安心して」、そして「より快適に」暮らすことのできるような福祉のまちづくりを進めることが求められる。 | ||
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+ | 参考URL | ||
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+ | 東京都福祉保健局HP:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/chiiki/machi_uni/sho1.html | ||
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+ | 参考文献 | ||
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+ | 『社会福祉基礎』、実教出版、平成20年 |
最新版
ユニバーサルデザインは、1980年代にアメリカのロナルド・メイス博士が考えたものである。 ユニバーサル=普遍的な、全体の、という言葉が示しているように、「すべての人のためのデザイン」を意味し、年齢や障がいの有無などにかかわらず、最初からできるだけ多くの人が利用可能であるようにデザインすることをいう。
目次 |
概要
ユニバーサルデザインは、1980年代にアメリカのロナルド・メイス博士が考えたものである。男の人、女の人、力の弱い人、力の強い人、左ききの人、右ききの人、子ども、お年寄り、 妊婦さん、ベビーカーを押している人、ケガをしている人、障がいのある人、外国の人など、地域にはいろいろな人がいる。 ユニバーサルデザインとは、このような様々な立場の人が、「使いやすいな」と感じることが できるように、はじめから、「みんなのためのデザイン」を行うという考え方である。 ユニバーサルデザインは、お年寄りや障がいのある人のために、あとからバリアを取り除く 「バリアフリー」の概念を一歩踏み出したものと言える。 また、ユニバーサルデザインは、「使いにくい人がいないだろうか?みんな使えるだろうか?」 と、繰り返しチェック・改善を行い、よりよいものを目指していくことも、その本質としている。
ユニバーサルデザインの7つの原則
1誰でも使えて手にいれることが出来る(公平性)
2柔軟に使用できる(自由度)
3使い方が簡単にわかる(単純性)
4使う人に必要な情報が簡単に伝わる(わかりやすさ)
5間違えても重大な結果にならない(安全性)
6少ない力で効率的に、楽に使える(省体力)
7使うときに適当な広さがある(スペースの確保)
バリアフリーデザインとユニバーサルデザインの違い
バリアフリーデザインは高齢者や障害者等の社会生活弱者が生活する上で障害となる事を改善していく事であるが、ユニバーサルデザインはすべての人を対象としており、 「文化・言語・国籍の違い、老若男女といった差異、障害・能力の如何を問わず」とあるように、手が大きい・小さい、力が強い・弱いなど、あらゆる個人差に関係なくすべての人がいつでもどこでも利用できるデザインという考え方である。 つまり、バリアフリーデザインは既にあるものを改善していくことであるが、ユニバーサルデザインはそもそもバリアとなるものを作らないデザインとされているのである。
ユニバーサルデザインを基本とした福祉のまちづくり
だれもが、それぞれの個性を発揮し、主体的に社会へ参画することが大変重要になっている。ユニバーサルデザインは、一人ひとりの個性やニーズを尊重し、改善を積み重ねることにより、すべての人にとって暮らしやすい環境をつくっていこうという考え方であり、これからの社会づくりを進めるための有効な手法である。 福祉のまちづくりにおいても、「人」を既存の社会環境に合わせていく際にバリア(障壁)となるものを取り除いていく、いわゆる「福祉的配慮によるまちづくり」から、今後は、はじめから、「人」をまちづくりの中心に据え、それぞれの人の個性や生き方が尊重されるような社会環境としていく「多様な生き方が尊重されるまちづくり」へと転換を図っていくことが求められている。ユニバーサルデザインは、そのための基本的な理念となる。こうしたユニバーサルデザインの考え方のもとに、都は、だれもが、「より安全に」、「より安心して」、そして「より快適に」暮らすことのできるような福祉のまちづくりを進めることが求められる。
参考URL
東京都福祉保健局HP:http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/chiiki/machi_uni/sho1.html
参考文献
『社会福祉基礎』、実教出版、平成20年