学習指導要領
出典: Jinkawiki
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最新版
学習指導要領とは文部科学省が告示する教育課程の基準のことである。
目次 |
概要
学習指導要領は、小学校、中学校、中等教育学校、高等学校、特別支援学校の各学校と各教科で実際に教えられる内容とその詳細について、学校教育法施行規則の規定を根拠に定めている。国立学校、公立学校、私立学校を問わずに適用されるが、実際の状況では公立学校に対する影響力が強い一方で、私立学校に対する影響力はそれほど強くない。なお、文部科学省は学習指導要領のより詳細な事項を記載した『学習指導要領解説』を発行しており、学習指導要領とは異なり法的拘束力はないとされ、教科用図書検定規則などには学習指導要領解説に沿わなければならないという規定はない。ただし、一部科目で学習指導要領解説で提示された公式のみが教科書に実際に記述されているなど、教科書検定の際には強い影響力を持っており、検定の際には事実上拘束力がある。
内容
学習指導要領の内容は校種によって若干の変化はあるが、 • 総則 • 教科 • 道徳 • 特別活動 からなる。ただし、高等学校においては道徳を扱わない。特別支援学校においては、上記のほかに、自立活動が含まれる。また、2002年に小学校中学年から高等学校に創設された総合的な学習の時間は総則のなかで規定されている。 学習指導要領の内容は、学校をめぐるさまざまな事件、受験戦争の激化、不登校、校内暴力などや、特に歴史などでは近隣の国々と日本の間の過去の関係やその理解の仕方などで変化してきている。 学習指導要領の法的位置付け 各教科の単元の構成やその詳細が指示されているが、法令ではない。しかし、学校教育法施行規則に基づいて定められているため、その効力については議論があるが、伝習館高校事件の最高裁判所における判例によると、一部法的拘束力とするには不適切な表現があるものの、全体としては法的拘束力を有すると判断されている。ただし、伝習舘高校は公立高校であり、本判例が学習指導要領が私立学校までをも拘束する趣旨であるかどうかは微妙である。
移行措置
移行措置とは学習指導要領の実施する数年前から、先行実施することで、文部科学省は移行するための必要な措置という位置づけで実施している。2002年と2011年の学習指導要領で実施されている。
学年進行
学年進行とは高等学校における学習指導要領の実施方法である。第1学年であたらしい学習指導要領が実施されても、第2・3学年は前の学習指導要領のままということである。高等学校は義務教育でないため、学習内容の変更が生徒の学習する権利の侵害につながる場合もあるからである。
2002年
戦後7度目の改訂といわれる、現行の学習指導要領。教育内容の厳選、「総合的な学習の時間」の新設により、基礎・基本を確実に身に付けさせ、自ら学び自ら考える力などの「生きる力」の育成を実現。 小中学校の学習指導要領は1998年に告示され、2002年度から実施された。高等学校の学習指導要領は1999年に告示され、2003年度の第1学年から学年進行で実施された。内容の一部については2000年度から先行実施された。 小学校6年間の総授業時数は5367コマで、国・算・理・社・生活の合計授業時数は3148コマ。中学校3年間の総授業時数は2940コマ。 学校完全週5日制が実施された。中学校では英語が必修となった。また、小学校中学年から高等学校において総合的な学習の時間が、高等学校において情報科が創設された。その一方で、教科の学習内容が大幅に削減され、さらに、中学校・高等学校においてはクラブ活動に関する規定が削除された。 2011年から施行される新学習指導要領。ゆとりでも詰め込みでもなく、知識、道徳、体力のバランスとれた力である生きる力の育成を実現。 2008年3月28日に小学校学習指導要領・中学校学習指導要領が公示され、小学校では2011年度、中学校では2012年度から完全実施される。2009年3月9日に高等学校学習指導要領、特別支援学校学習指導要領が公示され、2013年度の第一学年から学年進行で実施される。内容の一部については2009年度(小中学校)、2012年度(高校の第一学年)から先行実施される。 小学5、6年生に「外国語(英語)活動」の時間を創設。高校では「英語I・II」、「オーラル・コミュニケーション」、「リーディング」、「ライティング」を「コミュニケーション英語I・II・III」と改名。
参考文献
「中学校学習指導要領 総則編」 文部科学省
ウィキペディア
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/new-cs/index.htm