刷り込み
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榎本博明 飯野晴美 藤森進編著 2000 『サイコロジー こころの発達と教育』 北大路書房 | 榎本博明 飯野晴美 藤森進編著 2000 『サイコロジー こころの発達と教育』 北大路書房 | ||
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刷り込み
卵からかえったばかりのヒナが母親の後をついていく現象は刷り込みまたは刻印付け(imprinting)としていう。刷り込みという用語はオーストリアの動物行動学者のローレンツ(Lorenz,K)がはじめて用いた言葉で、彼はマガモのヒナの行動を観察し、ヒナが卵からかえってから一定の時期に母鳥との結びつきが形成されることを詳細に観察した。通常ならば、ヒナは母鳥の後を追うが、実験室などで人工の孵化したヒナは、人間やおもちゃのあとを追った。母鳥に代わるものがそばにあればヒナはそれを母鳥として刷り込む。
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実験
人工的に孵化したマガモのヒナの目の前で鳥の模型を動かし、ヒナが模型に追随するかどうかということが観察された。また、孵化後どのくらいの時間に刷り込みが生じるかということも実験で調べられているが、その結果、孵化後16時間前後に刷り込みの可能性は最も大きいこと、及び刷り込みの生じる期間は限られていることがわかった。すなわち、刷り込みには臨界期(critical period)あるいは敏感期(sensitive period)がある。自然の環境における刷り込みはいったん生じると永続的で不可逆的あるが、実験室で形成した刷り込みは可逆的である。
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参考文献
篠原彰一著 1998 『学習心理学への招待』 サイエンス社 榎本博明 飯野晴美 藤森進編著 2000 『サイコロジー こころの発達と教育』 北大路書房
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