Ocean-被害者と加害者との出会いを考える会-

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2010年8月10日 (火) 12:58の版
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2004年12月10日の国際人権デーにアメリカで『人権のための殺害被害者遺族の会』(MUDER VICTIMS'FAMILES FOR HUMAN RIGHTS)[MVFHR]という国際NGOが設立された。殺人事件の遺族や、テロの犠牲者、超法規的な殺害や失踪、死刑により家族を失った人などが集まり、それぞれの「人権」の尊重を訴えている。このMVFHRは、アメリカで父親を殺害されたレニー・クッシング氏が、日本で弟を殺害された原田正治氏と出会ったことをきっかけに生まれたものである。『Ocean-被害者と加害者との出会いを考える会-』とは、MVFHRの理念に共鳴した原田氏によって2007年に設立された団体である。具体的な活動として、被害者と加害者との距離を縮めるにはどうしたらよいかについて、犯罪被害者やその家族のみならず、加害者やその家族、この問題について関心のある人々と共に考えている。また、被害者遺族が本当に癒されるために、加害者はどのような償いをするのが望ましいのかなどの問題について、専門家の意見を聞きながら、会員間での意見交換、交流会や講演会の開催などを行っている。  原田氏は決して、死刑廃止論者ではない。遺族が極刑を望むのは間違っていないと考えている。ただ、自分の弟を殺害した犯人の死刑が執行されたことで、「怒りをぶつける相手を失った」と感じたという。同志社大学で行われたシンポジウムで原田氏は「被害者の感情にもいろいろある。裁判官や裁判員は『遺族が望むのは厳罰』型にはめて裁くのだけはやめてほしい」と訴えた。


執筆者 HN:D


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