グローバリゼーション10

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2013年7月28日 (日) 15:29の版
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- +企業は、ヒト、物、土地、カネ等のより安い生産要素を求めて、世界中で企業活動を展開している。日本も同じである。日本で大企業製造業を中心に著しい業績躍進が続いている。東証上場企業の3分の1以上が過去最高益を更新し、来期も増益が確実視されている。最大の要因は、人件費の低コスト化。日本の20ないし30分の1の賃金で働く労働者が近隣アジアでほぼ無限にいる。さらには設備投資も土地価格等が安いので、アジアで活発化している。しかし、こうした企業収益好調が、かつてのように国内需要拡大に結び付いていかない。最近、新卒採用面でやや明るさが見えるが、景気回復と近く予想されている団塊世代の大量退職による影響が大きい。業績好調にもかかわらず、ベースアップには慎重。国内新規設備投資も全体としては慎重であると言わざるを得ない。収益上昇を映じてキャッシュフローは大幅に上昇しているが、設備投資の対キャッシュフロー比率は、低下の一途をたどっている。理由は簡単明瞭で、海外の方が安いからである。企業の繁栄と国家の隆盛が乖離するようになったのが21世紀のグローバリゼーションである。アメリカは海外移民に開かれたオープン国家であることによって、IT革命とグローバル化に対応力を整えてきている。ヨーロッパは2000年の歴史を越えて、EUという新しい世界をつくりだすという壮大な挑戦を行っている。中国、インド、ロシア、ブラジル、ASEAN諸国は、歴史の大変化をうまく活用することで、国家と国民の新しい繁栄、発展をつくりだしつつある。日本だけが大変化の前に翻弄され、方向感を見失っている。なぜか、20世紀後半の経済的大成功の中で「変化」に弱い制度を作り上げてしまったこと、すなわち、永年雇用制、年功序列賃金、金融中心のグループ化等々。そして、成熟化に伴う精神的退嬰化である。しかし、歴史の変化は待ってくれない。国家や社会の正しい方向性はエリートたる者が示していかなければならない。しかし、政治家も官僚も既得権を守るという個人的動機にきゅうきゅうとしている。20世紀の繁栄の中でつくられた中産階級は崩壊し分裂していき、格差は一層拡大していく。日本は、このグローバリゼーション になにほかのアクションをおこすことがもとめられている。
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グローバリゼーションとは?


経済、文化、政治、環境問題など人類の活動とその影響が、国家や地域の境界を超え、地球規模で一体化していく現象のこと。地球(globe)からできたことばで、「グローバル化」ともよばれ、「地球規模化」または「地球一体化」と訳される。冷戦が1989年に終結して市場経済が旧社会主義国や開発途上国にも広がる一方、インターネットをはじめとする情報通信技術が飛躍的に発達した1990年代以降、世界に広がった。似た用語である「インターナショナリゼーション(国際化)」が、国家と国家の間で生じる現象をさすのに対し、グローバリゼーションは国境の存在を超えて地球規模で生じる現象をいい、こちらの方が範囲が広い。グローバリゼーションがもっとも進んでいるのが、貿易や投資が自由化された経済の分野である。世界の大企業は研究・開発から原料や部品の調達、生産、販売、金融までを世界でもっとも有利な地点で行うようになり、「多国籍企業」または「超国家企業」とよばれる巨大企業が世界の主要産業を支配するようになっている。経済は弱肉強食と優勝劣敗が支配する「むき出しの資本主義」となり、その結果、富める国や人はますます富み、貧しい国や人はますます貧しくなった。グローバリゼーションについては、経済や科学、技術、文化を発展させ、人類を豊かにするという肯定論がある一方で、投機資金の流出入によって外国為替相場や株価が乱高下して経済に悪影響を与える、労働基準や環境基準が緩められたり、福祉が切り捨てられたりする、外国の文化が流入して自国の文化や伝統的な社会制度が破壊される、といった批判も強い。


グローバリゼーションと日本


企業は、ヒト、物、土地、カネ等のより安い生産要素を求めて、世界中で企業活動を展開している。日本も同じである。日本で大企業製造業を中心に著しい業績躍進が続いている。東証上場企業の3分の1以上が過去最高益を更新し、来期も増益が確実視されている。最大の要因は、人件費の低コスト化。日本の20ないし30分の1の賃金で働く労働者が近隣アジアでほぼ無限にいる。さらには設備投資も土地価格等が安いので、アジアで活発化している。しかし、こうした企業収益好調が、かつてのように国内需要拡大に結び付いていかない。最近、新卒採用面でやや明るさが見えるが、景気回復と近く予想されている団塊世代の大量退職による影響が大きい。業績好調にもかかわらず、ベースアップには慎重。国内新規設備投資も全体としては慎重であると言わざるを得ない。収益上昇を映じてキャッシュフローは大幅に上昇しているが、設備投資の対キャッシュフロー比率は、低下の一途をたどっている。理由は簡単明瞭で、海外の方が安いからである。企業の繁栄と国家の隆盛が乖離するようになったのが21世紀のグローバリゼーションである。アメリカは海外移民に開かれたオープン国家であることによって、IT革命とグローバル化に対応力を整えてきている。ヨーロッパは2000年の歴史を越えて、EUという新しい世界をつくりだすという壮大な挑戦を行っている。中国、インド、ロシア、ブラジル、ASEAN諸国は、歴史の大変化をうまく活用することで、国家と国民の新しい繁栄、発展をつくりだしつつある。日本だけが大変化の前に翻弄され、方向感を見失っている。なぜか、20世紀後半の経済的大成功の中で「変化」に弱い制度を作り上げてしまったこと、すなわち、永年雇用制、年功序列賃金、金融中心のグループ化等々。そして、成熟化に伴う精神的退嬰化である。しかし、歴史の変化は待ってくれない。国家や社会の正しい方向性はエリートたる者が示していかなければならない。しかし、政治家も官僚も既得権を守るという個人的動機にきゅうきゅうとしている。20世紀の繁栄の中でつくられた中産階級は崩壊し分裂していき、格差は一層拡大していく。日本は、このグローバリゼーション になにほかのアクションをおこすことがもとめられている。


参考文献 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B0%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%AA%E3%82%BC%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3

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