外国人労働者と日本経済

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2014年7月24日 (木) 13:54の版
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 政府は20日の産業競争力会議(議長:安倍晋三首相)で、新たな成長戦略の基本方針となる「成長戦略進化のための今後の検討方針」案について議論した。 新成長戦略では、生産労働人口の減少を補うため、外国人技能実習制度の見直しなど、外国人労働者の受け入れ環境を整備する。法人税については、課税ベースの拡大など財源確保の検討を進める中で実効税率のあり方を検討。医療・介護分野では、複数の法人の一体的経営を可能とする「非営利ホールディングカンパニー型法人制度(仮称)」を創設する。   政府は外国人労働者の受け入れを増やす方針である。経済政策「アベノミクス」の成長戦略の一つだが、定住、移民を受け入れるわけではない。劣悪な労働条件で働く人を増やすだけとの反対論もある。これから就職する私たちに関わる大きな問題である。外国人労働者の受け入れについて考えた。  まずメリットとして外国人労働者を雇うことにより日本が今直面している人口減少による深刻な労働者不足を解消することが出来る。そして高度な資質や能力を有する人材(いわゆる高度人材)をより積極的に受け入れることについてはコンセンサスがあるようだ。新規性や創造性が問われるような分野では、日本人の発想と、異なる文化を背景にした外国人の新鮮な発想のぶつかり合いによって、新しいアイデアが生まれ、イノベーションの起点になることが期待さる。アベノミクスの成長戦略(「日本再興戦略」)でも、この点は認識されており、現在の優遇措置(「ポイント制」)の見直しが開始されようとしている。  ではデメリットはどうだろうか。単純労働者問題が上がる。単純労働者であっても、それが国内の経済活動に従事すれば、新たな付加価値(GDP)を生み出し、経済成長に貢献することになる。加えて、税収が増加し、社会保険料の支払いも増加するので、財政・社会保障制度の持続可能性にも一役買うことにもなると考えられる。他方、単純労働者を受け入れるということは、これまでの生産要素の賦存状況を変化させ、日本の比較優位を資本集約的、知識集約的、技術集約的な財やサービスの生産から、相対的には労働集約的なものへと回帰させることになる。これによって新興国や発展途上国との競合を強めるとしたら、日本経済はますます厳しい状況に直面することになるかもしれない。もっとも、単純労働者の受け入れについては、こうした経済的な議論とは別の次元で拒否反応が強いのが現状だ。それは、文化的・社会的な背景が異なる外国人が増加することによって、住民間の摩擦が増えたり、治安が悪化したりする可能性がある問題である。また、外国人労働者やその家族のために、住宅や教育その他の行政コストが増加することも指摘されている。    このデメリットを考えると外国人労働者を受け入れることは良くないのではないだろうかと思われるかもしれない。しかし、摩擦の増加、治安の悪化があるから外国人を受け入れないということになると、文化的・社会的な背景が異なるからこそ得られる刺激や経済活力を享受できないことになる。外国人を受け入れてそのメリットを享受しながら、弊害があるのであれば、それには行政や警察で対応するという政策割り当てを考えても、それほど不自然なことではないだろうか。 現在日本は低賃金労働の人手不足と生産年齢人口の減少という問題を抱えている。景気も上昇しつつあるのにも関わらずこれでは経済成長は望めないだろう。外国人労働者を雇うことによりこれらの問題の解決の糸口になるのではないかと考えた。

参考文献/出典 http://www.jcer.or.jp/column/saito/index561. 投稿者 alice


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