砂漠化9

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2014年7月21日 (月) 12:59の版
Bunkyo-studen2008 (ノート | 投稿記録)

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== 砂漠化の原因 == == 砂漠化の原因 ==
-砂漠化の原因として、気候による土地の劣化と、人間活動による土地の劣化が挙げられる。現在では、人間活動による原因が深刻化しているといわれている。+砂漠化の原因として、気候的要因と人為的要因が挙げられる。砂漠化にかかわっている割合は気候的要因が13%、人為的要因が87%だといわれている。
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 +◆気候的要因
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 +気候的要因としてはまず干ばつが挙げられる。アフリカでは1920年以降、降水量が減少し、乾燥化の傾向にあった。さらに1970年代には、降水量が年平均値の半分程度であったため、長期の干ばつがあった。1968~1973年に起きた西アフリカのサハラ周辺の干ばつで、2,500万人もの人が被災したのは有名である。また、地球温暖化や森林破壊などの環境問題に何らかの原因があるのではないか、といわれているが、明確なことは未だに解明されていない。
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 +◆人為的要因
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 +人為的要因としてはまず過放牧や過耕作、森林伐採が挙げられる。これらの行為により植物が少なくなることで、風邪で土が飛ばされる風食や、水で土が流される水食などが起こり、大地は荒れ果ててしまう。主にアフリカで過放牧、アジアで過放牧と森林伐採が多くなされている。また、灌漑農業により地面が塩だらけになる塩害なども原因として挙げられる。そして、砂漠化の根本的な原因として、貧困と急激な人口増加が挙げられる。人口増加の割合は発展途上国が大部分を占めており、そこでは多くの乾燥地域が含まれている。この人口増加に伴って安定した食糧を確保するために、原野の開墾、開拓、水資源の開発、農地の基盤整備などによる農地面積の拡大が現在まで行われてきたことで、砂漠化の進行は止まることがないのである。
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 +== 砂漠化の影響 ==
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 +砂漠化が進行することによって、人間への直接的な影響が大きくなる。まず、砂漠化によって荒れ果ててしまった土地は、農作物への大きな影響を及ぼす。その土地の劣化によって生産力は著しく低下し、それによる食糧不足の問題も生じ、また生活空間の減少により住宅費や生活費なども高騰してしまう。このような状況が続くと、飢餓や民族間の対立を引き起こすという深刻な事態に陥ってしまうといわれている。
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 +== 砂漠化の対策 ==
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 +1996年12月、砂漠化防止条約が発効された。この条約は、砂漠化の深刻な地域での干ばつや砂漠化に対処する目的で設けられ、現在は日本を含む191か国が参加している。内容は、砂漠化地域が具体的な対処法を提示し、条約参加国がそれにかかわる技術や資金を援助するというものである。世界各国が手を取り合うことで砂漠化問題を解決し、持続可能な発展をしていくための対策を模索しているのである。日本では政府開発援助(ODA)による技術面や資金面での援助に加え、日本のNGOによる砂漠化防止活動などにより、砂漠化対策に協力している。このように国によるさまざまな取り組みがなされる一方、我々も身近な生活習慣を見直す必要がある。
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 +== 参考文献 ==
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 +砂漠化 - 『地球温暖化白書』 http://www.glwwp.com/main/desert.html
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 +砂漠化とその原因 http://www.geocities.jp/soil_water_mitchy11/DesertCause.htm
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 +h.n miya

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目次

概要

水が少なく植物もほとんど生えていない砂漠の地が広がり続けている現象。現在、地球上にある陸地の約1/4(36億ヘクタール)が砂漠化の影響を受けている。その面積は日本の約95倍にあたる。国連の調査によると、毎年約6万平方キロメートルもの大きさで砂漠化が進行しているという報告もあり、砂漠化の波は確実に広がっている。砂漠化は、乾燥地,半乾燥地,乾性半湿潤地で起きていて、世界的に有名な砂漠として、アフリカのサハラ砂漠、中国のタクラマカン砂漠、北アメリカのソノラ砂漠、オーストラリアのグレートサンディ砂漠などが挙げられる。砂漠化が最も深刻な地域はサハラ砂漠を要するアフリカであり、そこでは毎年150万ヘクタールもの勢いで砂漠化が進行しており、この状態が続けばアフリカ大陸は砂漠大陸と化してしまうといわれている。また、中国では砂漠化が都市部である北京にまで及んでいる。それ以外の地域でも依然として砂漠化は進行しており、砂漠化原因の解明と、防止対策を一日でも早く見つけることが課題である。


砂漠化の原因

砂漠化の原因として、気候的要因と人為的要因が挙げられる。砂漠化にかかわっている割合は気候的要因が13%、人為的要因が87%だといわれている。

◆気候的要因

気候的要因としてはまず干ばつが挙げられる。アフリカでは1920年以降、降水量が減少し、乾燥化の傾向にあった。さらに1970年代には、降水量が年平均値の半分程度であったため、長期の干ばつがあった。1968~1973年に起きた西アフリカのサハラ周辺の干ばつで、2,500万人もの人が被災したのは有名である。また、地球温暖化や森林破壊などの環境問題に何らかの原因があるのではないか、といわれているが、明確なことは未だに解明されていない。

◆人為的要因

人為的要因としてはまず過放牧や過耕作、森林伐採が挙げられる。これらの行為により植物が少なくなることで、風邪で土が飛ばされる風食や、水で土が流される水食などが起こり、大地は荒れ果ててしまう。主にアフリカで過放牧、アジアで過放牧と森林伐採が多くなされている。また、灌漑農業により地面が塩だらけになる塩害なども原因として挙げられる。そして、砂漠化の根本的な原因として、貧困と急激な人口増加が挙げられる。人口増加の割合は発展途上国が大部分を占めており、そこでは多くの乾燥地域が含まれている。この人口増加に伴って安定した食糧を確保するために、原野の開墾、開拓、水資源の開発、農地の基盤整備などによる農地面積の拡大が現在まで行われてきたことで、砂漠化の進行は止まることがないのである。


砂漠化の影響

砂漠化が進行することによって、人間への直接的な影響が大きくなる。まず、砂漠化によって荒れ果ててしまった土地は、農作物への大きな影響を及ぼす。その土地の劣化によって生産力は著しく低下し、それによる食糧不足の問題も生じ、また生活空間の減少により住宅費や生活費なども高騰してしまう。このような状況が続くと、飢餓や民族間の対立を引き起こすという深刻な事態に陥ってしまうといわれている。


砂漠化の対策

1996年12月、砂漠化防止条約が発効された。この条約は、砂漠化の深刻な地域での干ばつや砂漠化に対処する目的で設けられ、現在は日本を含む191か国が参加している。内容は、砂漠化地域が具体的な対処法を提示し、条約参加国がそれにかかわる技術や資金を援助するというものである。世界各国が手を取り合うことで砂漠化問題を解決し、持続可能な発展をしていくための対策を模索しているのである。日本では政府開発援助(ODA)による技術面や資金面での援助に加え、日本のNGOによる砂漠化防止活動などにより、砂漠化対策に協力している。このように国によるさまざまな取り組みがなされる一方、我々も身近な生活習慣を見直す必要がある。


参考文献

砂漠化 - 『地球温暖化白書』 http://www.glwwp.com/main/desert.html

砂漠化とその原因 http://www.geocities.jp/soil_water_mitchy11/DesertCause.htm


h.n miya


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