PISA5
出典: Jinkawiki
2015年7月30日 (木) 18:24の版 Daijiten2014 (ノート | 投稿記録) ← 前の差分へ |
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== 概要 == | == 概要 == | ||
- | PISAとは、Programme for International Student Assessmentの略語である。「生徒の学習到達度調査」と訳されるこの国際比較学力テストは、OECD(経済協力開発機構)によって2000年に開始された。PISAは、義務教育の修了段階において、これまでに身に付けてきた知識や技能を、どの程度活用できるかを測ることが目的である。読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野を調査する。PISAの調査対象は、その調査段階で15歳3か月以上16歳2か月以下の学校に通う生徒である。日本では高校1年生が対象である。PISAは開始された2000年から3年ごとに実施されている。 | + | PISAとは、“Programme for International Student Assessment”の略語である。「生徒の学習到達度調査」と訳されるこの国際比較学力テストは、OECD(経済協力開発機構)によって2000年に開始された。PISAは、義務教育の修了段階において、これまでに身に付けてきた知識や技能を、どの程度活用できるかを測ることが目的である。読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野を調査する。PISAの調査対象は、その調査段階で15歳3か月以上16歳2か月以下の学校に通う生徒である。日本では高校1年生が対象である。PISAは開始された2000年から3年ごとに実施されている。 |
- | == 日本の「ゆとり教育」からの脱却== | + | == 「確かな学力」向上路線へ == |
2000年に行われた第1回PISAの日本語版の報告書(『生きるための知識と技能 OECD生徒の学習到達度調査(PISA) 2000年度調査国際結果報告書』)が出版されたのが、2002年2月のことである。当時の日本は、いわゆる学力低下論争のただ中にあった。今から見れば、日本の結果は十分素晴らしいものであったが、この結果はフィンランドや韓国の後塵を拝するものと受け止められ、「ゆとり教育」路線から「確かな学力」向上路線への転換に一役買うことになる。 | 2000年に行われた第1回PISAの日本語版の報告書(『生きるための知識と技能 OECD生徒の学習到達度調査(PISA) 2000年度調査国際結果報告書』)が出版されたのが、2002年2月のことである。当時の日本は、いわゆる学力低下論争のただ中にあった。今から見れば、日本の結果は十分素晴らしいものであったが、この結果はフィンランドや韓国の後塵を拝するものと受け止められ、「ゆとり教育」路線から「確かな学力」向上路線への転換に一役買うことになる。 | ||
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+ | == 「ゆとり教育」路線からの脱却 == | ||
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+ | 2000年に行われた第1回PISAで、日本は特に、数学的リテラシー、科学的リテラシーの結果が優れていた。そのため、第2回、第3回と回を重ねていく中でその順位を落としていく現状に日本は自国の教育方針(ゆとり教育)に疑念を抱いた。現在では「ゆとり教育」路線は完全に廃止されている。 | ||
== 日本のPISAの結果 == | == 日本のPISAの結果 == | ||
<2000年> 参加国:OECD加盟国28か国を含む32か国 | <2000年> 参加国:OECD加盟国28か国を含む32か国 | ||
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「読解力」522点 8位/32か国 | 「読解力」522点 8位/32か国 | ||
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「数学的リテラシー」557点 1位/32か国 | 「数学的リテラシー」557点 1位/32か国 | ||
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「科学的リテラシー」550点 2位/32か国 | 「科学的リテラシー」550点 2位/32か国 | ||
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「数学的リテラシー」523点 10位/57か国 | 「数学的リテラシー」523点 10位/57か国 | ||
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「読解力」520点 8位/65か国 | 「読解力」520点 8位/65か国 | ||
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「読解力」538点 4位/65か国 | 「読解力」538点 4位/65か国 | ||
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「科学的リテラシー」547点 4位/65か国 | 「科学的リテラシー」547点 4位/65か国 | ||
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目次 |
概要
PISAとは、“Programme for International Student Assessment”の略語である。「生徒の学習到達度調査」と訳されるこの国際比較学力テストは、OECD(経済協力開発機構)によって2000年に開始された。PISAは、義務教育の修了段階において、これまでに身に付けてきた知識や技能を、どの程度活用できるかを測ることが目的である。読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野を調査する。PISAの調査対象は、その調査段階で15歳3か月以上16歳2か月以下の学校に通う生徒である。日本では高校1年生が対象である。PISAは開始された2000年から3年ごとに実施されている。
「確かな学力」向上路線へ
2000年に行われた第1回PISAの日本語版の報告書(『生きるための知識と技能 OECD生徒の学習到達度調査(PISA) 2000年度調査国際結果報告書』)が出版されたのが、2002年2月のことである。当時の日本は、いわゆる学力低下論争のただ中にあった。今から見れば、日本の結果は十分素晴らしいものであったが、この結果はフィンランドや韓国の後塵を拝するものと受け止められ、「ゆとり教育」路線から「確かな学力」向上路線への転換に一役買うことになる。
「ゆとり教育」路線からの脱却
2000年に行われた第1回PISAで、日本は特に、数学的リテラシー、科学的リテラシーの結果が優れていた。そのため、第2回、第3回と回を重ねていく中でその順位を落としていく現状に日本は自国の教育方針(ゆとり教育)に疑念を抱いた。現在では「ゆとり教育」路線は完全に廃止されている。
日本のPISAの結果
<2000年> 参加国:OECD加盟国28か国を含む32か国
「読解力」522点 8位/32か国
「数学的リテラシー」557点 1位/32か国
「科学的リテラシー」550点 2位/32か国
<2003年> 参加国:OECD加盟国30か国を含む41の国と地域
「読解力」498点 14位/41か国
「数学的リテラシー」534点 6位/41か国
「科学的リテラシー」548点 2位/41か国
<2006年> 参加国:OECD加盟国30か国を含む57の国と地域
「読解力」498点 15位/57か国
「数学的リテラシー」523点 10位/57か国
「科学的リテラシー」531点 6位/57か国
<2009年> OECD加盟国34か国を含む65の国と地域
「読解力」520点 8位/65か国
「数学的リテラシー」529点 9位/65か国
「科学的リテラシー」539点 5位/65か国
<2012年> 参加国:OECD加盟国34か国を含む65の国と地域
「読解力」538点 4位/65か国
「数学的リテラシー」536点 7位/65か国
「科学的リテラシー」547点 4位/65か国
参考文献・参考資料
『学力政策の比較社会学【国際編】PISAは各国に何をもたらしたか』志水宏吉/鈴木勇 明石書店
図録 学力の国際比較(OECDのPISA調査) http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/3940.html
文部科学省HP http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku-chousa/sonota/1344324.htm
tome.