ジハード2

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2015年7月31日 (金) 21:23の版
Daijiten2014 (ノート | 投稿記録)

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イスラム教徒によるテロ攻撃が世界中で頻発するようになってから、“ジハード”というアラビア語が広く知られるようになった。 イスラム教徒によるテロ攻撃が世界中で頻発するようになってから、“ジハード”というアラビア語が広く知られるようになった。
イスラム原理主義過激派が自分たちの戦いやテロ行為をジハードであると声明で述べたからである。それ以来、ニュースなどでジハードという言葉が多く流れた。 イスラム原理主義過激派が自分たちの戦いやテロ行為をジハードであると声明で述べたからである。それ以来、ニュースなどでジハードという言葉が多く流れた。
-ジハードといの日本語訳は「聖戦」であり、「聖」という文字を含んだこの表現からテロ攻撃は宗教的な背景を持った戦争のように見られることになったわけです。ジハードはイスラム教においては宗教的な自助努力を主に意味しており、聖戦と訳してしまうと誤解を招きやすい。+ジハードの日本語訳は「聖戦」であり、「聖」という文字を含んだこの表現からテロ攻撃は宗教的な背景を持った戦争のように見られることになった。イスラム教においては宗教的な自助努力を主に意味しており、聖戦と訳してしまうと誤解を招きやすい。
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なんじら信仰する者よ、われは、苦痛の懲罰から救われる、一つの取引を、なんじらに示そうか。 なんじら信仰する者よ、われは、苦痛の懲罰から救われる、一つの取引を、なんじらに示そうか。
それはなんじらがアッラーとそのみ使いを信じ、なんじらの財産と生命をもって、アッラーの道に奮闘努力することである。 それはなんじらがアッラーとそのみ使いを信じ、なんじらの財産と生命をもって、アッラーの道に奮闘努力することである。
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(引用:『日訳・注解 聖クラーン』三田了一 ムスリム世界連盟) (引用:『日訳・注解 聖クラーン』三田了一 ムスリム世界連盟)
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これ、信者のものよ、わし(アッラー)がお前たちに、酷い天罰を蒙らずすむようなうまい儲け口を伝授しようか。 これ、信者のものよ、わし(アッラー)がお前たちに、酷い天罰を蒙らずすむようなうまい儲け口を伝授しようか。
それには、アッラーと使徒を信じ、アッラーの御為めに財産も生命も賭して戦うこと。 それには、アッラーと使徒を信じ、アッラーの御為めに財産も生命も賭して戦うこと。
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(引用:『コーラン』井筒俊彦訳 岩波文庫) (引用:『コーラン』井筒俊彦訳 岩波文庫)
上記ふたつは同じ引用箇所の訳である。井筒訳では「戦う」と訳されているが、三田訳の最後の行にある奮闘努力がジハードのもっとも広義的な解釈である。つまり、ジハードとは信仰のためになされる奮闘努力を意味している。 上記ふたつは同じ引用箇所の訳である。井筒訳では「戦う」と訳されているが、三田訳の最後の行にある奮闘努力がジハードのもっとも広義的な解釈である。つまり、ジハードとは信仰のためになされる奮闘努力を意味している。
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 +== 信仰を守るためのジハード ==
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 +ジハードという言葉を聞くとテロ行為を連想することが多いが、ジハードには大きく二種類ありニュースなどで流れるジハードは外部の不義との戦いを示している。もう一つのジハードは個人の内面の戦いであり、こちらは非暴力なジハードと云える。神の道を実現するために、各個人が自らの心の中の堕落や怠惰、腐敗などの諸悪と戦う国旗の精神を意味する。
 +非暴力的な戦いも暴力的な戦いも、イスラム教徒として当然持たなければならない基本的な考えであり、どちらも信仰を守るためのジハードと云える。
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-引用『イスラム教VSキリスト教VSユダヤ教 宗教がわかれば中東情勢が読める』白取春彦 日本文芸社+参考文献
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 +『イスラム教VSキリスト教VSユダヤ教 宗教がわかれば中東情勢が読める』白取春彦 日本文芸社
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 +「ジハード」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%89)
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ジハードとは

イスラム教徒によるテロ攻撃が世界中で頻発するようになってから、“ジハード”というアラビア語が広く知られるようになった。 イスラム原理主義過激派が自分たちの戦いやテロ行為をジハードであると声明で述べたからである。それ以来、ニュースなどでジハードという言葉が多く流れた。 ジハードの日本語訳は「聖戦」であり、「聖」という文字を含んだこの表現からテロ攻撃は宗教的な背景を持った戦争のように見られることになった。イスラム教においては宗教的な自助努力を主に意味しており、聖戦と訳してしまうと誤解を招きやすい。


ジハードの本来の意味とは

なんじら信仰する者よ、われは、苦痛の懲罰から救われる、一つの取引を、なんじらに示そうか。 それはなんじらがアッラーとそのみ使いを信じ、なんじらの財産と生命をもって、アッラーの道に奮闘努力することである。

(引用:『日訳・注解 聖クラーン』三田了一 ムスリム世界連盟)


これ、信者のものよ、わし(アッラー)がお前たちに、酷い天罰を蒙らずすむようなうまい儲け口を伝授しようか。 それには、アッラーと使徒を信じ、アッラーの御為めに財産も生命も賭して戦うこと。

(引用:『コーラン』井筒俊彦訳 岩波文庫)


上記ふたつは同じ引用箇所の訳である。井筒訳では「戦う」と訳されているが、三田訳の最後の行にある奮闘努力がジハードのもっとも広義的な解釈である。つまり、ジハードとは信仰のためになされる奮闘努力を意味している。


信仰を守るためのジハード

ジハードという言葉を聞くとテロ行為を連想することが多いが、ジハードには大きく二種類ありニュースなどで流れるジハードは外部の不義との戦いを示している。もう一つのジハードは個人の内面の戦いであり、こちらは非暴力なジハードと云える。神の道を実現するために、各個人が自らの心の中の堕落や怠惰、腐敗などの諸悪と戦う国旗の精神を意味する。 非暴力的な戦いも暴力的な戦いも、イスラム教徒として当然持たなければならない基本的な考えであり、どちらも信仰を守るためのジハードと云える。



参考文献

『イスラム教VSキリスト教VSユダヤ教 宗教がわかれば中東情勢が読める』白取春彦 日本文芸社

「ジハード」(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%8F%E3%83%BC%E3%83%89)

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