絶滅危惧種2
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== 絶滅危惧種とは == | == 絶滅危惧種とは == | ||
- | さまざまな要因により個体数が減少し絶滅の危機に瀕している種・亜種を指す。進化の過程では絶滅することも自然のプロセスだが、今日の絶滅は、自然のプロセスとはまったく異なり、さまざまな人間活動の影響のもと、かつてない速さと規模で進んでおり、絶滅の防止は地球環境保全上の重要な課題となっている。 | + | さまざまな要因により、個体数が減少し絶滅の危機に瀕している種・亜種を指す。進化の過程では絶滅することも自然のプロセスだが、今日の絶滅は、自然のプロセスとはまったく異なり、さまざまな人間活動の影響のもと、かつてない速さと規模で進んでおり、絶滅の防止は地球環境保全上の重要な課題となっている。 |
- | 環境省のレッドデータブックでは、RDBカテゴリーのCRとEN(絶滅の危機に瀕している種=絶滅危惧I類)、VU(絶滅の危機が増大している種=絶滅危惧II類)に位置づけられたものが“絶滅のおそれのある種=絶滅危惧(Endangered Species)”とされているが、一般的には、環境省や都道府県発行のレッドデータブックに記載されている動植物種(準絶滅危惧種なども含む)全般に対して使われ、Threatened Speciesの訳語としても使用される。 | + | |
+ | == 国際自然保護連合(IUCN) == | ||
+ | 国際自然保護連合(以下IUCN)は、1948年に世界的な協力関係のもと設立された、国家、政府機関、非政府機関で構成される国際的な自然保護ネットワークのこと。IUCNは、International Union for Conservation of Natureの略であり、自然保護に関する世界最大のネットワークでもある。 | ||
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+ | == レッドリスト == | ||
+ | 「絶滅のおそれのある生物種のレッドリスト」(以下レッドリスト)とは、IUCNの種の保存委員会(SSC)が提供する、自然保護の優先順位を決定する手助けをするもの。レッドリストは、絶滅の危機にさらされている植物や動物の種のパーセンテージを分析し、生物多様性の損失について統計上の警告を出す。すべての種の状態、とりわけ、樹木や淡水の生物といった具体的なグループを監視することは、地球規模での保護の優先度を識別する助けになる。 | ||
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+ | ''' レッドリストの項目''' | ||
+ | 絶滅 | ||
+ | Extinct(EX) | ||
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+ | すでに絶滅したと考えられる種。 | ||
+ | 野生絶滅 | ||
+ | Extinct in Wild(EW) | ||
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+ | 飼育・栽培下であるいは過去の分布域外に、個体(個体群)が帰化して生息している状態のみ生存している種。 | ||
+ | 絶滅危惧IA類 | ||
+ | Critically Endangered(CR) | ||
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+ | ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの。 | ||
+ | 絶滅危惧IB類 | ||
+ | Endangered(EN) | ||
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+ | ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの。 | ||
+ | 絶滅危惧Ⅱ類 | ||
+ | Vulnerable(VU) | ||
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+ | 絶滅の危険が増大している種。現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続いて作用する場合、近い将来「絶滅危惧I類」のランクに移行することが確実と考えられるもの。 | ||
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+ | 準絶滅危惧 | ||
+ | Near Threatened(NT) | ||
+ | 存続基盤が脆弱な種。現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」として上位ランクに移行する要素を有するもの。 | ||
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+ | 軽度懸念(LC) | ||
- | 国際自然保護連合(IUCN)の保存状況評価 | + | 基準に照らし、上記のいずれにも該当しない種。分布が広いものや、個体数の多い種がこのカテゴリーに含まれる。 |
- | Extinct (EX) - 絶滅 | + | |
- | Extinct in the Wild (EW) - 野生絶滅 | + | |
- | Threatened - 絶滅危惧種 | + | 情報不足 |
- | Critically Endangered (CR) - 絶滅危惧IA類 | + | Data Deficient(DD) 評価するだけの情報が不足している種。 |
- | Endangered (EN) - 絶滅危惧IB類 | + | |
- | Vulnerable (VU) - 絶滅危惧II類 | + | |
- | Near Threatened (NT) - 準絶滅危惧 | + | |
- | Least Concern (LC) - 軽度懸念 | + | |
- | Data Deficient (DD) - 情報不足 | + | |
- | Not Evaluated (NE) - 未評価 | + | |
- | レッドリスト (絶滅の危機に瀕している世界の野生生物のリスト) には現在、1万6,000種程の野生生物が指定されています | ||
[http://www.pz-garden.stardust31.com/zetumetu.html] | [http://www.pz-garden.stardust31.com/zetumetu.html] | ||
[http://www.eic.or.jp/] | [http://www.eic.or.jp/] |
2016年7月27日 (水) 14:05の版
絶滅危惧種とは
さまざまな要因により、個体数が減少し絶滅の危機に瀕している種・亜種を指す。進化の過程では絶滅することも自然のプロセスだが、今日の絶滅は、自然のプロセスとはまったく異なり、さまざまな人間活動の影響のもと、かつてない速さと規模で進んでおり、絶滅の防止は地球環境保全上の重要な課題となっている。
国際自然保護連合(IUCN)
国際自然保護連合(以下IUCN)は、1948年に世界的な協力関係のもと設立された、国家、政府機関、非政府機関で構成される国際的な自然保護ネットワークのこと。IUCNは、International Union for Conservation of Natureの略であり、自然保護に関する世界最大のネットワークでもある。
レッドリスト
「絶滅のおそれのある生物種のレッドリスト」(以下レッドリスト)とは、IUCNの種の保存委員会(SSC)が提供する、自然保護の優先順位を決定する手助けをするもの。レッドリストは、絶滅の危機にさらされている植物や動物の種のパーセンテージを分析し、生物多様性の損失について統計上の警告を出す。すべての種の状態、とりわけ、樹木や淡水の生物といった具体的なグループを監視することは、地球規模での保護の優先度を識別する助けになる。
レッドリストの項目 絶滅 Extinct(EX)
すでに絶滅したと考えられる種。
野生絶滅 Extinct in Wild(EW)
飼育・栽培下であるいは過去の分布域外に、個体(個体群)が帰化して生息している状態のみ生存している種。
絶滅危惧IA類 Critically Endangered(CR)
ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの。
絶滅危惧IB類 Endangered(EN)
ⅠA類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの。
絶滅危惧Ⅱ類 Vulnerable(VU)
絶滅の危険が増大している種。現在の状態をもたらした圧迫要因が引き続いて作用する場合、近い将来「絶滅危惧I類」のランクに移行することが確実と考えられるもの。
準絶滅危惧
Near Threatened(NT)
存続基盤が脆弱な種。現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」として上位ランクに移行する要素を有するもの。
軽度懸念(LC)
基準に照らし、上記のいずれにも該当しない種。分布が広いものや、個体数の多い種がこのカテゴリーに含まれる。
情報不足
Data Deficient(DD) 評価するだけの情報が不足している種。