ワシントン条約 2
出典: Jinkawiki
2016年7月28日 (木) 11:35の版 Daijiten2014 (ノート | 投稿記録) ← 前の差分へ |
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日本は、上記会議に出席し、1975年4月30日に署名したが、調整などを行い、1980年4月25日の第91回の通常国会において条約の締結が承認され、1980年11月4日から発行された。日本はこの条約に57番目に加盟している。2016年3月30日時点で、タジキスタン共和国の加盟により182か国がこの条約に加盟している。 | 日本は、上記会議に出席し、1975年4月30日に署名したが、調整などを行い、1980年4月25日の第91回の通常国会において条約の締結が承認され、1980年11月4日から発行された。日本はこの条約に57番目に加盟している。2016年3月30日時点で、タジキスタン共和国の加盟により182か国がこの条約に加盟している。 | ||
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+ | == 締約国会議 == | ||
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+ | 本条約の締約国会議は二年に一度開催されている。そこでは、本条約の改善点や現在状況、これからの対策方法などが議論されている。今までに16回開催されていて、次回は2016年9月24日から10月5日まで南アフリカのヨハネスブルクで開催が予定されている。(2016年7月28日時点) | ||
+ | 第17回の会議では、ニホンウナギが条約のきせいを受ける可能性があることに注目を集めている。前回の会議では新たにサメの条約規制について注目を集めた。 | ||
+ | また締約国会議では新たに規制する物のほかに、繁殖などが促進し規制から外れたり、規制が緩和される種などについても話されている。 | ||
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日本では、1992年にワシントン条約の実効性を高めるため「種の保存法」が制定された。この法律が制定された経緯として、アフリカゾウが密猟や象牙の違法取引により、個体数を大きく減らし1990年にワシントン条約のもと象牙の取引が禁止された。種の保存法とは希少な野生動植物を保護するため「取引の規制」「生息地の保護」「保護増殖」を目的とした法である。 | 日本では、1992年にワシントン条約の実効性を高めるため「種の保存法」が制定された。この法律が制定された経緯として、アフリカゾウが密猟や象牙の違法取引により、個体数を大きく減らし1990年にワシントン条約のもと象牙の取引が禁止された。種の保存法とは希少な野生動植物を保護するため「取引の規制」「生息地の保護」「保護増殖」を目的とした法である。 | ||
- | 取引の規制として、「国際希少野生動植物種」「国内希少野生植物種」の取引が規制されている。生きている物以外にも、標本や加工品も規制されている。*国際希少野生動植物種とは、ワシントン条約附属書Ⅰに記載されている種または、二国間渡り鳥保護条約などで規制されている種である。*国内希少野生動植物種とは、環境省が示している'''レッドリスト'''に記載されている種およびⅡ類に記載されていう種の中で、人の影響により生息などに支障を起こす恐れが生じている種である。 | + | 取引の規制として、「国際希少野生動植物種」「国内希少野生植物種」の取引が規制されている。生きている物以外にも、標本や加工品も規制されている。*国際希少野生動植物種とは、ワシントン条約附属書Ⅰに記載されている種または、二国間渡り鳥保護条約などで規制されている種である。*国内希少野生動植物種とは、環境省が示しているレッドリストに記載されている種およびⅡ類に記載されていう種の中で、人の影響により生息などに支障を起こす恐れが生じている種である。 |
生息地の保護として、国内希少野生動植物の生息・生活環境の安全を守っていく必要があると認められた種の生息地などの指定された地区・保護区として指定された地区に関しては、その区域内での開発事業などを禁止されている。 | 生息地の保護として、国内希少野生動植物の生息・生活環境の安全を守っていく必要があると認められた種の生息地などの指定された地区・保護区として指定された地区に関しては、その区域内での開発事業などを禁止されている。 | ||
- | 保護増殖として、繁殖促進や生息地の整備が必要であると認められた国内希少野生動植物については、保護増殖促進活動の計画や実施を行っている。保護増殖活動を受けている生物の例として、 | + | 保護増殖として、繁殖促進や生息地の整備が必要であると認められた国内希少野生動植物については、保護増殖促進活動の計画や実施を行っている。保護増殖活動を受けている生物の例として、イリオモテヤマネコ・アホウドリ・トキ・アベサンショウウオ・アユモドキ・ベッコウトンボ・キタダケソウなど |
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+ | WWFジャパン(公益財団法人世界自然保護基金ジャパンを設立した。これはIUCN(国際自然保護連合)と共同で、野生生物の取引の監視や市場への流通を調査する国際的機関「トラフィック・ネットワーク」を設立し、その活動を支援している。野生動物の取引状況について調査し、現状や改善策などをワシントン条約事務所に対し行っている。 | ||
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+ | == 引用・参考文献 == | ||
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+ | 外務省 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/jyoyaku/wasntn.html | ||
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+ | 環境省 https://www.env.go.jp/nature/kisho/hogozoushoku/index.html | ||
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+ | WWFジャパン http://www.wwf.or.jp/activities/wildlife/cat1301/cat1303/ | ||
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+ | 政府広報オンライン http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201312/2.html | ||
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+ | TRAFFIC http://www.trafficj.org/aboutcites/conference/archive.html | ||
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ワシントン条約
ワシントン条約(正式名称 絶滅の恐れのある野生動植物の種の国際取引に関する条約、英文:Convention on International Trade in Endangered Species of Wild Fauna and Flora)とは、国際的に希少な動植物の取引を規制する条約である。条約が採択された都市がワシントンだったのでワシントン条約と呼ばれる。または、英文表記の頭文字からCITES(サイテス)とも呼ばれる。
概要
野生生物の貿易目的の乱獲が生物の絶滅につながり、存続が脅かされることがないように規制をした条約である。出入国の相互が協力し絶滅危惧種の保護を図る。絶滅の危機に瀕している野生種の希少性に応じて3つのランクに分け条約の付随所Ⅰ、Ⅱ、Ⅲに分けて合計30000種の動物を取引制限の対象にしている。 条約の規制は、野生動植物の保護、剥製、加工品、毛皮、牙、葉、根など生物の一部やそれらの製品も対象にある。
附属書
附属書Ⅰ:
絶滅の恐れのある種であって取引による影響を受けており又は受けることのあるもの。商業取引を原則禁止する(商業目的でないと判断されるものとしては、個人利用、学術的目的、飼育繁殖事業が決議5.10であげられている)取引の時は輸出国および輸入国の科学当局からの助言を得るなどの必要があり、また輸出国の輸出許可と及び輸入国の輸入の許可が必要。(例)ジャイアントパンダ・アジアゾウ・トラ・チンパンジー等
附属書Ⅱ:
現在必ずしも絶滅の恐れがある種ではないが、その標本の取引を厳重に規制しなければ絶滅の恐れのある種とこれらの標本の取引を効果的に取り締まるのに必要な種。商業目的の取引は可能。取引の時は、輸出国側の許可が必要。(例)ホッキョクグマ・カメレオン・ピラルク等
附属書Ⅲ
いずれかの締約国が、捕獲または採取を防止したり制限するための規制を自国の管轄内で行う必要があると認め、かつ、取引の取り締まりのために他締約国の協力が必要とされると認める種。商業目的の取引は可能。取引の時は、種を掲載した締約国からの取引に限り輸出許可書が必要。(例)ワニガメ・セイウチ・タイリクイタチ等
罰則
1 条約に違反した取引は没収する。標本が生きている場合は輸出国に返還。締約国は取引にかかる年次報告を事務局に送付する。
2 一つか二つの管理当局および科学当局を指定する。
3 附属書Ⅰ、Ⅱの改正については、留保することができる。
4 条約事務局にかかわる経費について分担金を支払う義務がある。
5 違法な譲渡・捕獲・輸出入:(個人)5年以下の懲役、もしくは500万円以下の罰金が課せられる。
(法人)1億円以下の罰金が課せられる。
6 違法な陳列・広告:(個人) 1年以下の懲役、もしくは100万円以下の罰金が課せられる。
(法人) 2000万円以下の罰金が課せられる。
目的
ワシントン条約(CITES:絶滅の恐れのある野生生物の種の国際取引に関する条約)は野生生物の国際取引の規制を輸出国と輸入国の両国が協力し、採取、捕獲を抑制して絶滅の恐れのある野生生物の保護を図ることが目的である。
設立の経緯
1972年6月5日から16日にかけて、スウェーデンのストックホルムで開催された、国際人間環境会議(ストックホルム会議)において、「特定の種の野生動植物の輸出、輸入、輸送に関する条約案を作成し、採択するための会議を迅速に招集すること」という勧告を受けて、アメリカ政府及び国際自然保護連合(IUCN)が中心となり、1973年にワシントンにおいて南アフリカ等81か国が参加した「野生動植物の特定の種国際取引に関する条約採択のための全権会議」が開催され、同年3月に採択された。本条約は1975年4月2日に発効条件を満たし、同年7月1日に施行された。
日本は、上記会議に出席し、1975年4月30日に署名したが、調整などを行い、1980年4月25日の第91回の通常国会において条約の締結が承認され、1980年11月4日から発行された。日本はこの条約に57番目に加盟している。2016年3月30日時点で、タジキスタン共和国の加盟により182か国がこの条約に加盟している。
締約国会議
本条約の締約国会議は二年に一度開催されている。そこでは、本条約の改善点や現在状況、これからの対策方法などが議論されている。今までに16回開催されていて、次回は2016年9月24日から10月5日まで南アフリカのヨハネスブルクで開催が予定されている。(2016年7月28日時点) 第17回の会議では、ニホンウナギが条約のきせいを受ける可能性があることに注目を集めている。前回の会議では新たにサメの条約規制について注目を集めた。 また締約国会議では新たに規制する物のほかに、繁殖などが促進し規制から外れたり、規制が緩和される種などについても話されている。
我が国との関わり
日本は本条約で制限されてる野生生物の輸入をたくさん行っている。その中でも多いのが、バッグや財布に使われる爬虫類の皮を使った製品です。生きている植物と爬虫類の輸入も多いし、特にリクガメの輸入は2007年の時では世界一輸入が多かった。
これは条約に基づく輸入件数だが、日本では度々密輸などの事件も起こっている。生きている動物の目撃も多いが、べっこうや象牙の製品の密輸も見つかり押収されることが度々ある。
我が国の取り組み
種の保存法
日本では、1992年にワシントン条約の実効性を高めるため「種の保存法」が制定された。この法律が制定された経緯として、アフリカゾウが密猟や象牙の違法取引により、個体数を大きく減らし1990年にワシントン条約のもと象牙の取引が禁止された。種の保存法とは希少な野生動植物を保護するため「取引の規制」「生息地の保護」「保護増殖」を目的とした法である。
取引の規制として、「国際希少野生動植物種」「国内希少野生植物種」の取引が規制されている。生きている物以外にも、標本や加工品も規制されている。*国際希少野生動植物種とは、ワシントン条約附属書Ⅰに記載されている種または、二国間渡り鳥保護条約などで規制されている種である。*国内希少野生動植物種とは、環境省が示しているレッドリストに記載されている種およびⅡ類に記載されていう種の中で、人の影響により生息などに支障を起こす恐れが生じている種である。
生息地の保護として、国内希少野生動植物の生息・生活環境の安全を守っていく必要があると認められた種の生息地などの指定された地区・保護区として指定された地区に関しては、その区域内での開発事業などを禁止されている。
保護増殖として、繁殖促進や生息地の整備が必要であると認められた国内希少野生動植物については、保護増殖促進活動の計画や実施を行っている。保護増殖活動を受けている生物の例として、イリオモテヤマネコ・アホウドリ・トキ・アベサンショウウオ・アユモドキ・ベッコウトンボ・キタダケソウなど
WWFジャパン
WWFジャパン(公益財団法人世界自然保護基金ジャパンを設立した。これはIUCN(国際自然保護連合)と共同で、野生生物の取引の監視や市場への流通を調査する国際的機関「トラフィック・ネットワーク」を設立し、その活動を支援している。野生動物の取引状況について調査し、現状や改善策などをワシントン条約事務所に対し行っている。
引用・参考文献
外務省 http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/kankyo/jyoyaku/wasntn.html
環境省 https://www.env.go.jp/nature/kisho/hogozoushoku/index.html
WWFジャパン http://www.wwf.or.jp/activities/wildlife/cat1301/cat1303/
政府広報オンライン http://www.gov-online.go.jp/useful/article/201312/2.html
TRAFFIC http://www.trafficj.org/aboutcites/conference/archive.html
johhny