排出権

出典: Jinkawiki

(版間での差分)
2018年1月22日 (月) 03:19の版
Daijiten2014 (ノート | 投稿記録)

← 前の差分へ
2018年1月22日 (月) 03:22の版
Daijiten2014 (ノート | 投稿記録)

次の差分へ →
1 行 1 行
- +==排出権取引==
- 排出権は排出権取引でやり取りされる無体財産である。これは地球が持つ環境保持機能を数値化したものであり、石油や鉱物と同じく有限の天然資源だ。つまり、限りある地球の炭素処理能力を有効に利用するために人類が編み出した、貨幣のような炭素に関する決済手段である。排出枠や排出クレジットと呼ばれることもある。+排出権は排出権取引でやり取りされる無体財産である。これは地球が持つ環境保持機能を数値化したものであり、石油や鉱物と同じく有限の天然資源だ。つまり、限りある地球の炭素処理能力を有効に利用するために人類が編み出した、貨幣のような炭素に関する決済手段である。排出枠や排出クレジットと呼ばれることもある。
排出権があることで、Co2排出抑制を企業に促すのが便利になると考えられている。それは、企業が各年ごとに炭素に関する予算超過やあまりをうまく決済できなければ、企業活動には著しい制約がつくこととなるため、排出枠内で企業活動を収めるよう努力するようになるからである。 排出権があることで、Co2排出抑制を企業に促すのが便利になると考えられている。それは、企業が各年ごとに炭素に関する予算超過やあまりをうまく決済できなければ、企業活動には著しい制約がつくこととなるため、排出枠内で企業活動を収めるよう努力するようになるからである。
==京都議定書で規定する排出権取引== ==京都議定書で規定する排出権取引==
国連気候変動枠組条約の一部である京都議定書は法的な拘束力をもつ温室効果ガスマイナス6%の削減目標がある。京都議定書で排出権取引が導入されたことにより、各国が国ごとに定めた排出削減目標を達成させるため、活動を始めたのが始まりである。この排出権取引は京都議定書で規定する仕組みとして「京都メカニズム」と呼ばれており、IET、CDM、JIの3つがある。 国連気候変動枠組条約の一部である京都議定書は法的な拘束力をもつ温室効果ガスマイナス6%の削減目標がある。京都議定書で排出権取引が導入されたことにより、各国が国ごとに定めた排出削減目標を達成させるため、活動を始めたのが始まりである。この排出権取引は京都議定書で規定する仕組みとして「京都メカニズム」と呼ばれており、IET、CDM、JIの3つがある。
===IET(国際排出権取引)=== ===IET(国際排出権取引)===
- 国が持っている排出権を売買することのできる制度+国が持っている排出権を売買することのできる制度
===CDM(クリーン開発メカニズム)=== ===CDM(クリーン開発メカニズム)===
- 発展途上国で実施する温室効果ガス削減活動に対して、国連が排出権を付与する一連の制度。先進国はその活動から生じる排出権を購入することができる。+発展途上国で実施する温室効果ガス削減活動に対して、国連が排出権を付与する一連の制度。先進国はその活動から生じる排出権を購入することができる。
===JI(共同実施)=== ===JI(共同実施)===
- 先進国で実施する温室効果ガス削減活動に対して、その活動の実施場所となる国が、国が持っている排出権の一部を分け与える制度。新たに排出権を発行するCDMとは異なり、温室効果ガス削減活動を必ず実施する点で排出権取引とは異なる。+先進国で実施する温室効果ガス削減活動に対して、その活動の実施場所となる国が、国が持っている排出権の一部を分け与える制度。新たに排出権を発行するCDMとは異なり、温室効果ガス削減活動を必ず実施する点で排出権取引とは異なる。
参考文献:排出権取引の基本と仕組みがよくわかる本(スマートエナジー、秀和システム2011年) 参考文献:排出権取引の基本と仕組みがよくわかる本(スマートエナジー、秀和システム2011年)
46_iruka 46_iruka

2018年1月22日 (月) 03:22の版

目次

排出権取引

排出権は排出権取引でやり取りされる無体財産である。これは地球が持つ環境保持機能を数値化したものであり、石油や鉱物と同じく有限の天然資源だ。つまり、限りある地球の炭素処理能力を有効に利用するために人類が編み出した、貨幣のような炭素に関する決済手段である。排出枠や排出クレジットと呼ばれることもある。 排出権があることで、Co2排出抑制を企業に促すのが便利になると考えられている。それは、企業が各年ごとに炭素に関する予算超過やあまりをうまく決済できなければ、企業活動には著しい制約がつくこととなるため、排出枠内で企業活動を収めるよう努力するようになるからである。

京都議定書で規定する排出権取引

国連気候変動枠組条約の一部である京都議定書は法的な拘束力をもつ温室効果ガスマイナス6%の削減目標がある。京都議定書で排出権取引が導入されたことにより、各国が国ごとに定めた排出削減目標を達成させるため、活動を始めたのが始まりである。この排出権取引は京都議定書で規定する仕組みとして「京都メカニズム」と呼ばれており、IET、CDM、JIの3つがある。

IET(国際排出権取引)

国が持っている排出権を売買することのできる制度

CDM(クリーン開発メカニズム)

発展途上国で実施する温室効果ガス削減活動に対して、国連が排出権を付与する一連の制度。先進国はその活動から生じる排出権を購入することができる。

JI(共同実施)

先進国で実施する温室効果ガス削減活動に対して、その活動の実施場所となる国が、国が持っている排出権の一部を分け与える制度。新たに排出権を発行するCDMとは異なり、温室効果ガス削減活動を必ず実施する点で排出権取引とは異なる。

参考文献:排出権取引の基本と仕組みがよくわかる本(スマートエナジー、秀和システム2011年)

46_iruka


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成