大気汚染11

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=='''大気汚染とは'''== =='''大気汚染とは'''==
-'''自然または人工的に作り出された有害物質によって大気が汚染されること'''(気象庁)+'''自然または人工的に作り出された有害物質によって大気が汚染されること'''(気象庁)
人間の数が少なかった時代には、人々が出す廃棄物は空気や水が薄めていた。土の中で微生物が働き、植物が働いてこれらの物質を分解し、自然の浄化作用によって大気の質を保っていたものが、文明の発展により自然の浄化作用を上回って廃棄物を出すようになり、人間や物、生態系に影響を及ぼすレベルに達したときに大気汚染が発生する。 人間の数が少なかった時代には、人々が出す廃棄物は空気や水が薄めていた。土の中で微生物が働き、植物が働いてこれらの物質を分解し、自然の浄化作用によって大気の質を保っていたものが、文明の発展により自然の浄化作用を上回って廃棄物を出すようになり、人間や物、生態系に影響を及ぼすレベルに達したときに大気汚染が発生する。
最初に大気汚染が大きな問題となったのは、産業革命による大量の石炭燃焼がもたらす煤煙である。その後、石炭が石油に変わり、大気汚染の内容も煤煙から硫黄酸化物へと変化した。大気汚染は日本においても、多くの工場を抱える工業大都市地域では1960年代から70年代にかけて極めて深刻な状況にあったが、自治体や企業の努力により、改善がなされている。しかし、道路の沿道や特定の施設周辺における大気汚染問題は依然として大きな社会問題となっている。 最初に大気汚染が大きな問題となったのは、産業革命による大量の石炭燃焼がもたらす煤煙である。その後、石炭が石油に変わり、大気汚染の内容も煤煙から硫黄酸化物へと変化した。大気汚染は日本においても、多くの工場を抱える工業大都市地域では1960年代から70年代にかけて極めて深刻な状況にあったが、自治体や企業の努力により、改善がなされている。しかし、道路の沿道や特定の施設周辺における大気汚染問題は依然として大きな社会問題となっている。

2019年1月14日 (月) 16:09の版

目次

大気汚染とは

自然または人工的に作り出された有害物質によって大気が汚染されること(気象庁)。 人間の数が少なかった時代には、人々が出す廃棄物は空気や水が薄めていた。土の中で微生物が働き、植物が働いてこれらの物質を分解し、自然の浄化作用によって大気の質を保っていたものが、文明の発展により自然の浄化作用を上回って廃棄物を出すようになり、人間や物、生態系に影響を及ぼすレベルに達したときに大気汚染が発生する。 最初に大気汚染が大きな問題となったのは、産業革命による大量の石炭燃焼がもたらす煤煙である。その後、石炭が石油に変わり、大気汚染の内容も煤煙から硫黄酸化物へと変化した。大気汚染は日本においても、多くの工場を抱える工業大都市地域では1960年代から70年代にかけて極めて深刻な状況にあったが、自治体や企業の努力により、改善がなされている。しかし、道路の沿道や特定の施設周辺における大気汚染問題は依然として大きな社会問題となっている。

大気汚染の発生源

 大気を汚染する物質にはさまざまあるが、発生源で分類すると、自然起源人為起源に分けられる。人為起源の代表的なものには、化石燃料の燃焼による廃棄物、生産活動により生成するガスや粉塵、廃棄物の処理に伴う粉塵や化学物質などがある。自然起源としては、火山排出物、森林火災、花粉の飛散、砂塵、黄砂などの風による地面からの巻き上げ、海塩粒子による海面からの巻き上げ、成層圏から対流圏に沈降するオゾンなどが挙げられる。  また大気汚染物質は、発生源から直接発生する一次大気汚染物質と、環境大気中において化学変化により生成する二次大気汚染物質とに分けられる。また形態的にはガス状物質と粒子状物質がある。自動車や工場などの大気汚染発生源から直接、環境大気中に排出された一酸化炭素、二酸化硫黄、炭化水素、粉塵などは一次大気汚染物質と呼ばれている。  これに対して、環境中で新たに生成する大気汚染物質は二次大気汚染物質と呼ばれる。二酸化炭素やエアロゾル(煙霧質)の一部や光化学オキシダント、酸性雨などは典型的な二次大気汚染物質である。  都市大気汚染の主要な発生源は自動車である。個々の自動車の排気量は、排ガス対策技術の進歩により低減したが、自動車台数の増加や、大型化、交通渋滞によってあまり改善されていない。

大気汚染物質

  • 二酸化硫黄(SO₂):石炭や石油などの化石燃料に含まれる硫黄成分が燃焼により酸化されてできる。地域の大気環境汚染をもたらすとともに、環境大気中でのライフタイムが長いために長距離輸送され、酸化降下物として広い範囲に影響を及ぼすことが知られている。
  • 一酸化炭素(CO):燃料に含まれている炭素の不完全燃焼によって発生する毒性の高い物質。代表的な発生源は自動車の排気ガスであり、沿道や駐車場で高濃度汚染が発生することがある。
  • 浮遊粒子状物質(SPM):大気中に浮遊して存在する粒径10マイクロメートル(100分の1ミリメートル)以下の粒子である。人為起源と自然起源のものが混在しており、直接的に排出された粒子と、ガス状物質が大気中で粒子化した二次発生粒子がある。浮遊粒子状物質は視界を狭めるだけでなく、特に微粒子はガス状の大気汚染物質と共存することによって人の健康に悪影響を及ぼす。SPMのなかでも、粒径が2.5マイクロメートル以下の微粒子はPM2.5と呼ばれており、人体に及ぼす影響が大きいと問題になっている。
  • 二酸化窒素(NO₂):石炭や石油などの化石燃料が燃焼するときに、主に空気中に含まれる窒素が酸化されてできる。
  • 光化学オキシダント(Ox):工場や事業所、自動車などの発生源から排出された揮発性の有機化合物、植物起源の炭化水素が、大気中において光エネルギーによって光化学反応を起こして生成する。
  • 非メタン炭化水素(NMHC):メタン以外の炭化水素成分の総称。光化学オキシダントの原因物質。
  • ダイオキシン:きわめて毒性の高い化学物質。主に塩素を含んだ物質が低温で燃焼することによって発生する。主な発生源はごみ焼却施設だが、大型のディーゼルトラックからの排出もある。

世界の取り組み

 アメリカでは1955年にできた大気清浄法を1990年に強化した。この法律で、硫黄酸化物ガスや肺に溜まりやすい小さな粒子状物質(SPM)、一酸化炭素、フロン、鉛、二酸化炭素などの規制を厳しくした。  EUでも世界の健康を考える世界保健機関のガイドラインの達成を目標として、対策の見直しが進んでいる。  日本では2020年の東京オリンピックに向けて原則禁煙を進める方針を示したが、日本ではタバコの税金が国や地方自治体の収入になっていることや、タバコを吸う国会議員が多いことから禁煙対策がなかなか進んでいない。

参考文献

  • 若松 伸司・篠崎 光夫(2001)『広域大気汚染―そのメカニズムから植物の影響まで―』裳華房
  • 浦野 紘平・浦野 真弥(2017)『地球環境問題がよくわかる本』オーム社
  • 気象庁https://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/osen.html

(2019/01/12参照)


R.M


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