ミサイル

出典: Jinkawiki

(版間での差分)
2019年1月16日 (水) 22:33の版
Daijiten2014 (ノート | 投稿記録)

← 前の差分へ
最新版
Daijiten2014 (ノート | 投稿記録)

1 行 1 行
 +== 概要 ==
-== 1概要 ==+一般に飛翔体,弾丸など飛び道具をいうが,現在は誘導弾 guided missileをいう。また誘導兵器と同様に水中誘導兵器および無誘導のロケットを含む場合もある。推進装置には多くの場合,ロケットエンジンが用いられるが,ジェットエンジンで推進され,飛行機と同様に飛行する有翼ミサイルもある。主として第2次世界大戦中ドイツで発達し,戦後急速に進歩し現在ではあらゆる戦争様相,すべての戦闘場面における主兵器となりつつある。その種類については,次のように分類される。飛行形式別として,弾道ミサイル,巡航ミサイル,ロケット弾,魚雷,無人機など,誘導方式別として,慣性誘導,ホーミング誘導など,使用場所・目標別として,地対地,地対空,地対艦,艦対地 (艦) ,艦対潜,艦対空,潜対地 (艦) ,潜対潜,空対空,空対地,空対艦,空対潜など,使用目的別として,戦略ミサイル,戦術ミサイル,海戦ミサイル,対潜ミサイル,防空ミサイル,対戦車ミサイル,戦場ミサイルなどがある。
 + 
 +== 種類 ==
 +''空対空''
 + 戦闘機に搭載して敵機を叩き落とすのが主な用途。いわばミサイルの花形。AAMと略称することが多い。
 + 
 +''地対空''
 + 地上軍、あるいは地上施設を敵機の攻撃から護るためのミサイル。射程の短い小型のミサイルもあれば、射程の長い大型のミサイルもある。SAMと略称することが多い。小型の地対空ミサイルは、前線の小規模部隊が自分の身を護るためだけに装備する。飛行場の防空に使用するのもこのタイプ。もう少し大型になると、車両に載せて移動力を持たせるのが一般的。
 + 
 +''艦対空''
 + 水上艦艇が敵機の攻撃から自らの身を護るためのミサイル。これも地対空ミサイルと同様にSAMという。小型で短射程のミサイルと、大型で長射程のミサイルがある。小型のミサイルはそれを搭載する艦が、自艦の身を護るために使用する。一方、大型のミサイルは艦隊全体の防衛を担当する。
 + 
 +''空対地''
 + 第二次世界大戦ですでに実戦投入事例がある。略してASMという。主な目標は地上にある建物・構造物・車両。目標が動かない場合は誘導しやすくなるが、艦艇と比べると目標が小さいので高い精度が求められる。
 + 
 +''空対艦''
 + 航空機が水上艦艇を攻撃するためのミサイル。これもASMという。洋上からの脅威に直面していなければ必要のない種類のミサイルなので、導入している国は案外少ない。
 + 
 +''地対地''
 + 地上から地上の建物・構造物・車両を攻撃するためのミサイル。略してSSMという。空対地ミサイルと異なり、射程の長さにかかわらず、弾道ミサイルにする事例が多い。
 + 
 +''艦対艦''
 + 水上艦艇が水上艦艇を攻撃するためのミサイル。基本的には空対艦ミサイルや地対艦ミサイルと同じ。
 + 
 +''地対艦''
 + 地上から水上艦艇を攻撃するためのミサイル。基本的には艦対艦ミサイルと同じものだが、発射機を車載化して移動式にするのが特徴。
 + 
 +''艦対地''
 + 艦艇が地上の建物・構造物・車両を攻撃するためのミサイル。飛び方としては地対艦ミサイルの逆であり、誘導式や弾頭は空対地ミサイルと共通性がある。
 + 
 + 
 +== ミサイルの飛び方 ==
 +''弾道ミサイル''
 + 野球の試合で、外野手がホームベースに向けてボールを投げる様子と似ている。エンジンの推進力によって放り上げられたミサイルは、エンジンが停止した後は慣性による弾道飛行で目標まで飛んで行く。どの角度でどの方位に向けて、どれくらいまで加速させるかによって、どこに着弾するのかが決まる。
 + 
 +''有翼ミサイルと巡航ミサイル''
 + 飛翔高度の高低はミサイルによって異なるが、有人機と同様に大気中を飛翔する形態。一般的な飛行機と似た形を持ち、高空を飛翔するものを有翼ミサイルといい、古い空対地・空対艦・地対地ミサイルにみられた形態。しかし現在では、レーダー探知を避けるために地面・海面に近い低空を飛翔するようになり、外形は、よりミサイル然としている。
 + 
 +''その他''
 + 弾道ミサイルと巡航ミサイルは特に独立した分類があるが、それ以外の飛翔形態については特にない。
 + 
 +== 参考文献 ==
 +井上孝司:著『図解入門 最新 ミサイルがよ~くわかる本』秀和システム 2017
 + 
 +HN:テクノうどん

最新版

目次

概要

一般に飛翔体,弾丸など飛び道具をいうが,現在は誘導弾 guided missileをいう。また誘導兵器と同様に水中誘導兵器および無誘導のロケットを含む場合もある。推進装置には多くの場合,ロケットエンジンが用いられるが,ジェットエンジンで推進され,飛行機と同様に飛行する有翼ミサイルもある。主として第2次世界大戦中ドイツで発達し,戦後急速に進歩し現在ではあらゆる戦争様相,すべての戦闘場面における主兵器となりつつある。その種類については,次のように分類される。飛行形式別として,弾道ミサイル,巡航ミサイル,ロケット弾,魚雷,無人機など,誘導方式別として,慣性誘導,ホーミング誘導など,使用場所・目標別として,地対地,地対空,地対艦,艦対地 (艦) ,艦対潜,艦対空,潜対地 (艦) ,潜対潜,空対空,空対地,空対艦,空対潜など,使用目的別として,戦略ミサイル,戦術ミサイル,海戦ミサイル,対潜ミサイル,防空ミサイル,対戦車ミサイル,戦場ミサイルなどがある。

種類

空対空  戦闘機に搭載して敵機を叩き落とすのが主な用途。いわばミサイルの花形。AAMと略称することが多い。

地対空  地上軍、あるいは地上施設を敵機の攻撃から護るためのミサイル。射程の短い小型のミサイルもあれば、射程の長い大型のミサイルもある。SAMと略称することが多い。小型の地対空ミサイルは、前線の小規模部隊が自分の身を護るためだけに装備する。飛行場の防空に使用するのもこのタイプ。もう少し大型になると、車両に載せて移動力を持たせるのが一般的。

艦対空  水上艦艇が敵機の攻撃から自らの身を護るためのミサイル。これも地対空ミサイルと同様にSAMという。小型で短射程のミサイルと、大型で長射程のミサイルがある。小型のミサイルはそれを搭載する艦が、自艦の身を護るために使用する。一方、大型のミサイルは艦隊全体の防衛を担当する。

空対地  第二次世界大戦ですでに実戦投入事例がある。略してASMという。主な目標は地上にある建物・構造物・車両。目標が動かない場合は誘導しやすくなるが、艦艇と比べると目標が小さいので高い精度が求められる。

空対艦  航空機が水上艦艇を攻撃するためのミサイル。これもASMという。洋上からの脅威に直面していなければ必要のない種類のミサイルなので、導入している国は案外少ない。

地対地  地上から地上の建物・構造物・車両を攻撃するためのミサイル。略してSSMという。空対地ミサイルと異なり、射程の長さにかかわらず、弾道ミサイルにする事例が多い。

艦対艦  水上艦艇が水上艦艇を攻撃するためのミサイル。基本的には空対艦ミサイルや地対艦ミサイルと同じ。

地対艦  地上から水上艦艇を攻撃するためのミサイル。基本的には艦対艦ミサイルと同じものだが、発射機を車載化して移動式にするのが特徴。

艦対地  艦艇が地上の建物・構造物・車両を攻撃するためのミサイル。飛び方としては地対艦ミサイルの逆であり、誘導式や弾頭は空対地ミサイルと共通性がある。


ミサイルの飛び方

弾道ミサイル  野球の試合で、外野手がホームベースに向けてボールを投げる様子と似ている。エンジンの推進力によって放り上げられたミサイルは、エンジンが停止した後は慣性による弾道飛行で目標まで飛んで行く。どの角度でどの方位に向けて、どれくらいまで加速させるかによって、どこに着弾するのかが決まる。

有翼ミサイルと巡航ミサイル  飛翔高度の高低はミサイルによって異なるが、有人機と同様に大気中を飛翔する形態。一般的な飛行機と似た形を持ち、高空を飛翔するものを有翼ミサイルといい、古い空対地・空対艦・地対地ミサイルにみられた形態。しかし現在では、レーダー探知を避けるために地面・海面に近い低空を飛翔するようになり、外形は、よりミサイル然としている。

その他  弾道ミサイルと巡航ミサイルは特に独立した分類があるが、それ以外の飛翔形態については特にない。

参考文献

井上孝司:著『図解入門 最新 ミサイルがよ~くわかる本』秀和システム 2017

HN:テクノうどん


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成