はしか

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 カタル期が最も感染力が強い時期となっており、カタル期ではしかであることに気づかずに行動することが、感染を広げる原因となる。  カタル期が最も感染力が強い時期となっており、カタル期ではしかであることに気づかずに行動することが、感染を広げる原因となる。
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合併症として肺炎、中耳炎、脳炎、心筋炎等があり、2000年に大阪ではしかが流行した際には入院率は40%を上回った。未だに有効な治療方法がない。 合併症として肺炎、中耳炎、脳炎、心筋炎等があり、2000年に大阪ではしかが流行した際には入院率は40%を上回った。未だに有効な治療方法がない。

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目次

概要

はしかは「麻疹」とも呼ばれ、パラミクソウイルス科に属するはしかウイルスの感染によって起こる急性熱性発疹性の感染症である。はしかウイルスは人のみに感染するウイルスであり、感染発症した人から人へと感染していく。感染力は極めて強く、はしかに対して免疫がない人がはしかウイルスに感染すると、90%以上が発病し、不顕性感染がほとんどないことも特徴の1つである。江戸時代までの日本では、はしかは命試しの病として恐れられていた。現在ではビタミンAが不足するとはしかの重症化を招きやすいことが知られており、発展途上国ではその死亡率が三割達する場合もあると言われている。我が国においてもはしかは最近まで度々大きな流行を繰り返していたが、ワクチンの接種率の向上や多くの関係者の努力により、国内のはしか発症者数は大きく減少した。そして2015年3月27日、WHO西太平洋事務局(WPRO)は過去3年間にわたって日本国内には土着しているはしかウイルスは存在していないとして日本がはしかの排除状態にあることを認定したのである。

症状

典型的なはしかの発症例では、感染後10から14日間の潜伏期を経て、つぎのような経過をたどる。

1.カタル期:38℃前後の発熱、上気道炎症状等、経過中に頬粘膜にコプリック斑出現 2.発疹期:39℃以上の発熱、頭頚部より発疹が出現して全身に広がる 3.回復期  カタル期が最も感染力が強い時期となっており、カタル期ではしかであることに気づかずに行動することが、感染を広げる原因となる。

合併症

  合併症として肺炎、中耳炎、脳炎、心筋炎等があり、2000年に大阪ではしかが流行した際には入院率は40%を上回った。未だに有効な治療方法がない。

感染経路

はしかははしかウイルスが人から人へ感染していく感染症である。他の生物は媒介しない。人から人への感染経路としては空気感染の他、飛沫感染、接触感染もある。はしかは空気感染によって拡がる代表的な感染症であり、その感染力は強く、1人の発症者から12~14人に感染させるといわれている。はしか発症者が周囲の人に感染させることが可能な期間、感染可能期間は、発熱等の症状が出現する1日前から発疹出現後4から5日目くらいである。学校保健安全法施行規則では、はしかに罹患した場合は解熱後3日間を経過するまで出席停止とされている。これはインフルエンザと一緒である。

予防方法

はしかは空気感染、飛沫核感染する感染症である。はしかウイルスの直径は100~250ナノメートルであり、飛沫核の状態で空中を浮遊し、それを吸い込むことで感染してしまうので、マスクを装着しても感染を防ぐことは困難である。はしかの感染発症を防ぐ唯一の予防手段は、予めワクチンを接種してはしかに対する免疫を獲得しておくことである。


参考文献 国立感染症研究所ホームページより http://www.nih.go.jp/niid/ja/from-idsc.html      清益功浩『麻疹(はしか)の治療・予防』(2013)株式会社オールアバウト      


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