地球温暖化22

出典: Jinkawiki

(版間での差分)
2019年1月19日 (土) 12:18の版
Daijiten2014 (ノート | 投稿記録)

← 前の差分へ
2019年1月19日 (土) 12:22の版
Daijiten2014 (ノート | 投稿記録)
(参考文献)
次の差分へ →
20 行 20 行
== 参考文献 == == 参考文献 ==
・松尾友矩(1990)『地球温暖化による社会影響』技報堂出版 ・松尾友矩(1990)『地球温暖化による社会影響』技報堂出版
 +
・スティーブン・H・シュナイダー(1990)『地球温暖化の時代』ダイヤモンド社 ・スティーブン・H・シュナイダー(1990)『地球温暖化の時代』ダイヤモンド社
 +
 +・赤祖父俊一(2008)『正しく知る地球温暖化』誠文堂新光社

2019年1月19日 (土) 12:22の版

地球温暖化の主な要因

・温室効果ガス  仮に地球に大気がなかったら、平均地表温度は月の表面と同様、氷点下18℃になるとされる。地球の平均地表温度は、実際には、水蒸気、二酸化炭素、オゾンによる自然の温室効果により15℃に なっている。7~13ミクロンの波長の放射の大部分は、こうしたガスによって吸収されないため、「大気の窓」とよばれ、長波は比較的妨げられずに宇宙に逃れることが出来る。  大気中の多くの温室効果ガスの濃度は、人間活動の結果増大している。微量ガスは大気の窓の周辺で長波の放射の大変有効な吸収体であるので、少量であっても、放射バランスに大きな影響を与 え、結果として大気の窓を汚すことになる。

・太陽エネルギーの変化  太陽は、地球上のすべての天候にエネルギーを供給し、太陽光の入射と長波の放射のバランスが寄港を決定する。太陽放射のわずかな変化による気候変化と、温室効果ガスの増加によって生ずる それとは同程度のものである。太陽の精密な観測が始まってから、わずか10年間しかたっていない。観測によれば、この太陽活動の変化は、他の要因に比べて重要でないと考えられる。もっと  も、こうした高度な観測は短期間しか行われていないので、過去や将来においてもっと大きな太陽活動の変動が生じた可能性は否定できない。しかし、世紀規模では、太陽活動の変動は重要な要 素ではないとみられる。

・火山活動  大規模な火山活動は、対流圏のエアラゾルの濃度をかなり増加させ、地表面に届く太陽光を減少させ、地表の温度を数年にわたって10分の数度減少させる。気候システムの熱的慣性により、火山 は数十年にわたって気候変化に影響する。過去100年間に観測された地球規模の気候変化の重要な部分は、火山の爆発のせいであると指摘されている。大規模な爆発はかなり頻繁に起こるので、 気候変化に関するこの要因は、過去及び将来の気候と温室効果を考える際に考慮されなければならない。


地球温暖化の影響

国連環境計画(UNEP)が2001年2月に発表した報告では、2050年に二酸化炭素の濃度が2倍になると、繰り返される異常気象や海面上昇による土地の喪失、漁業や農業への悪影響、水不足などで年間3000億ドル(約35兆円)以上の損害が発生すると予測している。

2080年代までに海面水位が40cmしか上昇しなかった場合でも、海面上昇がない場合に比べて、毎年高潮により浸水を受ける人口が世界全体で7500万~2億人も増加する。 また熱帯、亜熱帯の島嶼国は、標高の低い土地が多いのに加えて経済的に貧しい人々が多く、もっとも深刻な影響を受けやすいと考えられている。海面の上昇によって、沿岸侵食の拡大、土地や財産の損失、人々の移住、高潮のリスクの増大、沿岸の自然生態系の減衰、淡水資源への塩水(海水)の浸入が起こり、これらの変化に対処するため高いコストが生じるであろう。 また観光は多くの島にとって収入及び外貨獲得の重要な源だが、異常気象の増加などや海面水位の上昇から深刻な観光資源の損失に見舞われる。その他、伝染病の蔓延、食糧危機などの恐れがある。

参考文献

・松尾友矩(1990)『地球温暖化による社会影響』技報堂出版

・スティーブン・H・シュナイダー(1990)『地球温暖化の時代』ダイヤモンド社

・赤祖父俊一(2008)『正しく知る地球温暖化』誠文堂新光社


  人間科学大事典

    ---50音の分類リンク---
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                  
                          
                  
          

  構成