難民9
出典: Jinkawiki
2019年1月18日 (金) 16:41の版 Daijiten2014 (ノート | 投稿記録) ← 前の差分へ |
最新版 Daijiten2014 (ノート | 投稿記録) |
||
1 行 | 1 行 | ||
+ | 1 難民とは | ||
- | 1 難民についての国際的表明 | + | ---- |
+ | |||
+ | 1951年の「難民の地位に関する条約」では、「人種、宗教、国籍、政治的意見やまたは特定の社会集団に属するなどの理由で、自国にいると迫害を受けるかあるいは迫害を受ける恐れがあるために他国に逃れた」人々と定義されている。今日、難民とは、政治的な迫害のほか、武力紛争や人権侵害などを逃れるために国境を越えて他国に庇護を求めた人々を指すようになっている。 また、紛争などによって住み慣れた家を追われたが、国内にとどまっているかあるいは国境を越えずに避難生活を送っている「国内避難民」も近年増加している。 | ||
+ | |||
+ | ---- | ||
+ | |||
+ | 2 難民についての国際的表明 | ||
+ | |||
+ | ---- | ||
2016年5月26・27日に三重県で開かれた主要7か国(G7)首脳会議の「首脳宣言」で、「現在進行中の移民及び難民の大規模な移動を、世界的な対応をとる必要がある地球規模の課題として認識する」と表明された。 | 2016年5月26・27日に三重県で開かれた主要7か国(G7)首脳会議の「首脳宣言」で、「現在進行中の移民及び難民の大規模な移動を、世界的な対応をとる必要がある地球規模の課題として認識する」と表明された。 | ||
+ | |||
+ | ---- | ||
- | 2 国連難民高等弁務官事務所による報告 | + | 3 国連難民高等弁務官事務所による報告 |
+ | |||
+ | ---- | ||
2016年6月20日、15年には、難民問題を「総人口の113人に1人が強制移動」というショッキングな見出しとともに国連難民高等弁務官事務所から報告されている。 | 2016年6月20日、15年には、難民問題を「総人口の113人に1人が強制移動」というショッキングな見出しとともに国連難民高等弁務官事務所から報告されている。 | ||
10 行 | 23 行 | ||
難民が増え続けるのは、ソマリアやアフガニスタンの人道問題が長期化しているのに加え、シリア内戦や、ウクライナ危機をはじめとする新しい危機が頻発していることにある。 | 難民が増え続けるのは、ソマリアやアフガニスタンの人道問題が長期化しているのに加え、シリア内戦や、ウクライナ危機をはじめとする新しい危機が頻発していることにある。 | ||
そして、難民を受け入れる国々の負担も大きい。最大の受け入れ国は、シリア難民が殺到したトルコの250万人。総人口に対する難民の割合が最も高いのは、同じくシリア難民の避難先となった人口400万人のレバノンで、1000人中183人に達している。2015年には欧州に渡った難民や移民が100万人を超え、国際社会の注目を集めている。 | そして、難民を受け入れる国々の負担も大きい。最大の受け入れ国は、シリア難民が殺到したトルコの250万人。総人口に対する難民の割合が最も高いのは、同じくシリア難民の避難先となった人口400万人のレバノンで、1000人中183人に達している。2015年には欧州に渡った難民や移民が100万人を超え、国際社会の注目を集めている。 | ||
+ | |||
+ | ---- | ||
参考文献 | 参考文献 | ||
坂口裕彦(2016)『ルポ 難民追跡 バルカンルートを行く』 株式会社岩波書店 | 坂口裕彦(2016)『ルポ 難民追跡 バルカンルートを行く』 株式会社岩波書店 | ||
+ | https://www.unhcr.org/jp/what_is_refugee |
最新版
1 難民とは
1951年の「難民の地位に関する条約」では、「人種、宗教、国籍、政治的意見やまたは特定の社会集団に属するなどの理由で、自国にいると迫害を受けるかあるいは迫害を受ける恐れがあるために他国に逃れた」人々と定義されている。今日、難民とは、政治的な迫害のほか、武力紛争や人権侵害などを逃れるために国境を越えて他国に庇護を求めた人々を指すようになっている。 また、紛争などによって住み慣れた家を追われたが、国内にとどまっているかあるいは国境を越えずに避難生活を送っている「国内避難民」も近年増加している。
2 難民についての国際的表明
2016年5月26・27日に三重県で開かれた主要7か国(G7)首脳会議の「首脳宣言」で、「現在進行中の移民及び難民の大規模な移動を、世界的な対応をとる必要がある地球規模の課題として認識する」と表明された。
3 国連難民高等弁務官事務所による報告
2016年6月20日、15年には、難民問題を「総人口の113人に1人が強制移動」というショッキングな見出しとともに国連難民高等弁務官事務所から報告されている。 2015年の時点で、紛争や迫害で住む家を追われた人は過去最多の6530万人。UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)は深刻な現状を身近に捉えてもらうため、これを世界総人口の73億4900万人で割り出した。その結果が、前に出した見出しで、6530万人は、イギリス、フランス、イタリア各国の総人口にほぼ匹敵する。内訳は、先進国に庇護を求めた320万人、他国から難民として認められたものの、自分の国には戻れていない2130万人、そして、国内の別の場所へと逃げた4080万人である。UNHCRは「10年前の2005年末は1分に平均6人だったが、15年末には、24人が強制的に移動を強いられている」と、説明している。 難民が増え続けるのは、ソマリアやアフガニスタンの人道問題が長期化しているのに加え、シリア内戦や、ウクライナ危機をはじめとする新しい危機が頻発していることにある。 そして、難民を受け入れる国々の負担も大きい。最大の受け入れ国は、シリア難民が殺到したトルコの250万人。総人口に対する難民の割合が最も高いのは、同じくシリア難民の避難先となった人口400万人のレバノンで、1000人中183人に達している。2015年には欧州に渡った難民や移民が100万人を超え、国際社会の注目を集めている。
参考文献 坂口裕彦(2016)『ルポ 難民追跡 バルカンルートを行く』 株式会社岩波書店 https://www.unhcr.org/jp/what_is_refugee