ノート:地球温暖化26
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4.地球温暖化を緩やかにするための国際的な取り組み | 4.地球温暖化を緩やかにするための国際的な取り組み | ||
- | 温室効果ガスの排出をできるだけ少なくし、地球温暖化の進行を抑えることが、人間社会と自然環境への地球温暖化の影響を小さくする。 国連が1992年に採択した「気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)」は、大気中の温室効果ガスの濃度を気候に危険な人為的影響を及ぼさない水準で安定化させることを目的としている。同条約のもとで温室効果ガスの濃度の安定化のための具体的な方策が検討され、1997年に京都で開かれた第3回条約締約国会議(COP3)で、先進国に温室効果ガスの排出削減を義務付ける合意文書(京都議定書)がまとまった。 京都議定書では、先進国ごとに温室効果ガス排出量の削減目標が設定されたほか、国際的な協調による排出量の削減を促進する仕組み(共同事業で生じた削減量を両国で分け合うなど)を導入した。同議定書で定められた日本の削減目標は、2008~2012年の5年間の平均排出量を、基準年(二酸化炭素については1990年)に比べて6%減らすことでした。様々な取り組みの結果、この目標は達成された。 京都議定書の後継となる新たな国際合意を目指し、2011年11月に開催された気候変動に関する国際連合枠組条約第17回締約国会議(COP17)において、全ての国を対象とした2020年以降の新しい枠組みをつくることが決定され、2015年の第21回締約国会議(COP21)で「パリ協定」が合意された。 | ||
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- | ・参考文献 | ||
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- | ・ 富田啓介「はじめて地理学」(ベレ出版、2017) ・全国地球温暖化防止活動推進センター http://www.jccca.org/global_warming/knowledge/kno02.html (最終検索日;2019年1月14日) ・気象庁|地球温暖化 https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/index_temp.html | ||
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- | == 地球温暖化26 == | ||
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- | 地球温暖化 | ||
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- | 1.地球温暖化とは | ||
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- | 現在の地球は過去1400年で最も暖かくなっている。現在、地球の平均気温は14℃前後だが、もし大気中に水蒸気、二酸化炭素、メタンなどの温室効果ガスがなければ、マイナス19℃くらいになる。太陽から地球に降り注ぐ光は、地球の大気を素通りして地面を暖め、その地表から放射される熱を温室効果ガスが吸収し大気を暖めているからである。 この地球規模で気温や海水温が上昇し氷河や氷床が縮小する現象、すなわち地球温暖化は、平均的な気温の上昇のみならず、異常高温(熱波)や大雨・干ばつの増加などのさまざまな気候の変化をともなっている。その影響は、早い春の訪れなどによる生物活動の変化や、水資源や農作物への影響など、自然生態系や人間社会にすでに現れています。将来、地球の気温はさらに上昇すると予想され、水、生態系、食糧、沿岸域、健康などでより深刻な影響が生じると考えられている。 | ||
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- | 2.地球温暖化の主な原因 | ||
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- | 20世紀半ば以降に見られる地球規模の気温の上昇、すなわち現在問題となっている地球温暖化の支配的な原因は、人間活動による温室効果ガスの増加である可能性が極めて高いと考えられている。 大気中に含まれる二酸化炭素などの温室効果ガスには、海や陸などの地球の表面から地球の外に向かう熱を大気に蓄積し、再び地球の表面に戻す性質(温室効果)がある。18世紀半ばの産業革命の開始以降、人間活動による化石燃料の使用や森林の減少などにより、大気中の温室効果ガスの濃度は急激に増加した。この急激に増加した温室効果ガスにより、大気の温室効果が強まったことが、地球温暖化の原因と考えられている。 また温室効果ガス別の地球温暖化への寄与は、二酸化炭素76.7%、メタン14.3%、一酸化二窒素7.9%、オゾン層破壊物質でもあるフロン類(CFCs、HCFCs)1.1%、となっている。つまり、石油や石炭など化石燃料の燃焼などによって排出される二酸化炭素が最大の温暖化の原因と言えるという見方もある。 | ||
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- | 3.地球温暖化と海洋 | ||
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- | 地球温暖化を考える際、地球表面の7割を占める海洋の存在を無視することはできない。海洋は地球温暖化の進行をやわらげる役割を担っている。例えば、1971年から2010年までの40年間に地球全体で蓄積された熱エネルギーの9割以上は海洋に吸収されている 。また、地球温暖化の原因である人間活動によって放出された二酸化炭素の約3割を海洋が吸収して、大気中の二酸化炭素の濃度の上昇を抑えている。 一方、海洋は熱を吸収することで、自身も温暖化している。海水温の上昇により海水が膨張し、海面水位が世界的に上昇しています。海洋は大気に比べて変化しにくいが、いったん変化してしまうとその状態が長く続く。このため、地球温暖化により海水温の分布や海流が変われば、長期間にわたって気候に影響を及ぼすことが懸念されている。このように、海洋の温暖化は、直接的、間接的に、私たちの社会に大きな影響を与える可能性がある。 | ||
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- | 4.地球温暖化を緩やかにするための国際的な取り組み | ||
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温室効果ガスの排出をできるだけ少なくし、地球温暖化の進行を抑えることが、人間社会と自然環境への地球温暖化の影響を小さくする。 国連が1992年に採択した「気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)」は、大気中の温室効果ガスの濃度を気候に危険な人為的影響を及ぼさない水準で安定化させることを目的としている。同条約のもとで温室効果ガスの濃度の安定化のための具体的な方策が検討され、1997年に京都で開かれた第3回条約締約国会議(COP3)で、先進国に温室効果ガスの排出削減を義務付ける合意文書(京都議定書)がまとまった。 京都議定書では、先進国ごとに温室効果ガス排出量の削減目標が設定されたほか、国際的な協調による排出量の削減を促進する仕組み(共同事業で生じた削減量を両国で分け合うなど)を導入した。同議定書で定められた日本の削減目標は、2008~2012年の5年間の平均排出量を、基準年(二酸化炭素については1990年)に比べて6%減らすことでした。様々な取り組みの結果、この目標は達成された。 京都議定書の後継となる新たな国際合意を目指し、2011年11月に開催された気候変動に関する国際連合枠組条約第17回締約国会議(COP17)において、全ての国を対象とした2020年以降の新しい枠組みをつくることが決定され、2015年の第21回締約国会議(COP21)で「パリ協定」が合意された。 | 温室効果ガスの排出をできるだけ少なくし、地球温暖化の進行を抑えることが、人間社会と自然環境への地球温暖化の影響を小さくする。 国連が1992年に採択した「気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)」は、大気中の温室効果ガスの濃度を気候に危険な人為的影響を及ぼさない水準で安定化させることを目的としている。同条約のもとで温室効果ガスの濃度の安定化のための具体的な方策が検討され、1997年に京都で開かれた第3回条約締約国会議(COP3)で、先進国に温室効果ガスの排出削減を義務付ける合意文書(京都議定書)がまとまった。 京都議定書では、先進国ごとに温室効果ガス排出量の削減目標が設定されたほか、国際的な協調による排出量の削減を促進する仕組み(共同事業で生じた削減量を両国で分け合うなど)を導入した。同議定書で定められた日本の削減目標は、2008~2012年の5年間の平均排出量を、基準年(二酸化炭素については1990年)に比べて6%減らすことでした。様々な取り組みの結果、この目標は達成された。 京都議定書の後継となる新たな国際合意を目指し、2011年11月に開催された気候変動に関する国際連合枠組条約第17回締約国会議(COP17)において、全ての国を対象とした2020年以降の新しい枠組みをつくることが決定され、2015年の第21回締約国会議(COP21)で「パリ協定」が合意された。 | ||
最新版
地球温暖化
1.地球温暖化とは
現在の地球は過去1400年で最も暖かくなっている。現在、地球の平均気温は14℃前後だが、もし大気中に水蒸気、二酸化炭素、メタンなどの温室効果ガスがなければ、マイナス19℃くらいになる。太陽から地球に降り注ぐ光は、地球の大気を素通りして地面を暖め、その地表から放射される熱を温室効果ガスが吸収し大気を暖めているからである。 この地球規模で気温や海水温が上昇し氷河や氷床が縮小する現象、すなわち地球温暖化は、平均的な気温の上昇のみならず、異常高温(熱波)や大雨・干ばつの増加などのさまざまな気候の変化をともなっている。その影響は、早い春の訪れなどによる生物活動の変化や、水資源や農作物への影響など、自然生態系や人間社会にすでに現れています。将来、地球の気温はさらに上昇すると予想され、水、生態系、食糧、沿岸域、健康などでより深刻な影響が生じると考えられている。
2.地球温暖化の主な原因
20世紀半ば以降に見られる地球規模の気温の上昇、すなわち現在問題となっている地球温暖化の支配的な原因は、人間活動による温室効果ガスの増加である可能性が極めて高いと考えられている。 大気中に含まれる二酸化炭素などの温室効果ガスには、海や陸などの地球の表面から地球の外に向かう熱を大気に蓄積し、再び地球の表面に戻す性質(温室効果)がある。18世紀半ばの産業革命の開始以降、人間活動による化石燃料の使用や森林の減少などにより、大気中の温室効果ガスの濃度は急激に増加した。この急激に増加した温室効果ガスにより、大気の温室効果が強まったことが、地球温暖化の原因と考えられている。 また温室効果ガス別の地球温暖化への寄与は、二酸化炭素76.7%、メタン14.3%、一酸化二窒素7.9%、オゾン層破壊物質でもあるフロン類(CFCs、HCFCs)1.1%、となっている。つまり、石油や石炭など化石燃料の燃焼などによって排出される二酸化炭素が最大の温暖化の原因と言えるという見方もある。
3.地球温暖化と海洋
地球温暖化を考える際、地球表面の7割を占める海洋の存在を無視することはできない。海洋は地球温暖化の進行をやわらげる役割を担っている。例えば、1971年から2010年までの40年間に地球全体で蓄積された熱エネルギーの9割以上は海洋に吸収されている 。また、地球温暖化の原因である人間活動によって放出された二酸化炭素の約3割を海洋が吸収して、大気中の二酸化炭素の濃度の上昇を抑えている。 一方、海洋は熱を吸収することで、自身も温暖化している。海水温の上昇により海水が膨張し、海面水位が世界的に上昇しています。海洋は大気に比べて変化しにくいが、いったん変化してしまうとその状態が長く続く。このため、地球温暖化により海水温の分布や海流が変われば、長期間にわたって気候に影響を及ぼすことが懸念されている。このように、海洋の温暖化は、直接的、間接的に、私たちの社会に大きな影響を与える可能性がある
4.地球温暖化を緩やかにするための国際的な取り組み
温室効果ガスの排出をできるだけ少なくし、地球温暖化の進行を抑えることが、人間社会と自然環境への地球温暖化の影響を小さくする。 国連が1992年に採択した「気候変動に関する国際連合枠組条約(UNFCCC)」は、大気中の温室効果ガスの濃度を気候に危険な人為的影響を及ぼさない水準で安定化させることを目的としている。同条約のもとで温室効果ガスの濃度の安定化のための具体的な方策が検討され、1997年に京都で開かれた第3回条約締約国会議(COP3)で、先進国に温室効果ガスの排出削減を義務付ける合意文書(京都議定書)がまとまった。 京都議定書では、先進国ごとに温室効果ガス排出量の削減目標が設定されたほか、国際的な協調による排出量の削減を促進する仕組み(共同事業で生じた削減量を両国で分け合うなど)を導入した。同議定書で定められた日本の削減目標は、2008~2012年の5年間の平均排出量を、基準年(二酸化炭素については1990年)に比べて6%減らすことでした。様々な取り組みの結果、この目標は達成された。 京都議定書の後継となる新たな国際合意を目指し、2011年11月に開催された気候変動に関する国際連合枠組条約第17回締約国会議(COP17)において、全ての国を対象とした2020年以降の新しい枠組みをつくることが決定され、2015年の第21回締約国会議(COP21)で「パリ協定」が合意された。
・参考文献
・ 富田啓介「はじめて地理学」(ベレ出版、2017) ・全国地球温暖化防止活動推進センター http://www.jccca.org/global_warming/knowledge/kno02.html (最終検索日;2019年1月14日) ・気象庁|地球温暖化 https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/index_temp.html