福祉国家

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2008年7月13日 (日) 21:22の版
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-1、福祉国家の3つの分類+1 福祉国家の起源
-福祉国家は、一般的に大きく三つのタイプに分類されてい+ 資本主義成立期における、貧困者の救済・取り締まりを目的とした救貧法にまでさかのぼる。一般的には19世紀後半以降に形成、20世紀に確立されたとされている。世界大恐慌の戦前期に土台・骨格が出来上がり、戦後とくに高度経済成長期に本格的に発展。
-ます。それらは、自由主義型、保守主義型、普遍主義型の+
-3つある。+
-①自由主義型(リベラル型) アメリカ、カナダ、オーストラリアなど+2 福祉国家の分類
-このタイプの福祉国家では、民間部門の果たす役割が非常に大きく、民間保険によってまずニーズが満たされている。サービスの提供も民間ボランティア団体や家族が主体となる。社会保障に対する国の役割は、市場と家族の活動条件を整備する役割で、非営利団体・民間保険会社への補助金・税優遇措置等による間接的な助成を行う。社会保障は低所得者層に対する最低限度の給付に限定され、自己責任の考え方が強く、税率も比較的低いことも特徴。+■自由主義型
 + 国家は民間営利保険など市場を通じての私的福祉システムを奨励。
 + 公的福祉は貧困者を主な対象とし、その給付水準は低く、給付資格は資力調査を行うなど厳格。社会保障支出は総じて少なくなり、給付を受けるものと受けない者の間に溝が生じやすい。このタイプは、労働運動が弱くて福祉国家推進の主力となっていない国で生まれる。
 + 
 +代表国/アメリカ、カナダ、オーストラリア
-②保守主義型(コーポラティズム型 イタリア、フランス、ドイツなど +■社会民主主義型
- + 公的福祉は、社会権にもとづき普遍主義的に編成。つまり、貧困者向けの最低限のニーズにもとづく平等ではなく、すべての市民を対象として高水準での平等化がめざされている。福祉における民間企業の比重は低い。社会保障支出は多くなり、その財源確保のため税負担は重くなる。このタイプは、労働運動が強力で福祉国家の推進役となっている国で形成される。
-このタイプの福祉国家はヨーロッパ大陸諸国に多く見られる。これらの国々では、家族の責任と教会、ボランティア団体、労働組合の保険基金などに重点が置かれている。給付は市民権に基づく普遍的なものではなく、社会保障は家族の扶養者である男性の労働生活における地位と職種によって異なる傾向あり。多くの場合は、労働組合と雇用主の間の契約により被用者とその家族の社会保障が決定される。+
 + 
 +代表国/スウェーデン、ノルウェー
-③普遍主義型(社会民主主義型・北欧型) デンマーク、スウェーデン、アイスランド、ノルウェー、フィンランド+■保守主義型
- + 公的福祉は、教会などの中間団体が供給できないような福祉だけを提供すべきだという考え方。職業別・地位別に組織化された社会保険制度が分立している。福祉の目的が現在の身分・地位の格差を維持することにおかれている。民間保険の役割は小さく、社会保障支出も多い。
-第3のタイプは北欧型で上記の5カ国がこのタイプの福祉国家です。その主な特徴は、北欧の研究者によると次の通りである。+
-・他の民主主義国家よりも、北欧の国々は国家が国民の幸せに責任をもつ割合が大きく、これは全ての政策に国の関与が大きいということを意味する。完全雇用が経済政策+ 
-および社会政策の目標。+代表国/オーストリア、フランス、ドイツ、イタリア
-・平等ということが福祉国家の基本概念になってる。特に男女間の平等が重要で、女性の労働参加は世界でも最も大きく、家族においては両親が働くという形態が一般的。 
-社会政策の権利は個人に基づき、女性は男性に経済的に依存していない。 
-                        など 
 +この分類のなかに日本を位置づけるとしたら、
 +公的福祉の果す役割の小ささ(社会保障支出の少なさ、税・福祉による再分配効果の低さ)
 +  → 自由主義型
-2、日本と北欧諸国の社会福祉の状況+福祉における家族の役割の大きさ、職業別・地位別の社会保険の分立
 +  → 保守主義型
 + 
 + 
 +3 日本と北欧諸国の社会福祉の状況
 世界のさまざまな国々の生活レベルを比較するために、国連開発計画(UNDP)が人間開発指数(HDI:human development index)を開発した。これは生活レベルの違いをまとめたもので、国民所得、平均余命、教育水準を測定基準としている。この指数を用いてUNDPは点数をつけ、それによって国々をランク付けしています。この指数でも日本と北欧諸国は上位に位置し、日本は9位、北欧諸国はノルウェー1位、スウェーデン2位、その他の国々も14位までに位置する。  世界のさまざまな国々の生活レベルを比較するために、国連開発計画(UNDP)が人間開発指数(HDI:human development index)を開発した。これは生活レベルの違いをまとめたもので、国民所得、平均余命、教育水準を測定基準としている。この指数を用いてUNDPは点数をつけ、それによって国々をランク付けしています。この指数でも日本と北欧諸国は上位に位置し、日本は9位、北欧諸国はノルウェー1位、スウェーデン2位、その他の国々も14位までに位置する。
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 +4 経済危機と福祉国家
- +・福祉国家に対する批判
- 福祉国家において、単に形式的なものでなく、実質的な自由・平等を確保し、国民の生存に配慮することが国家の重要な任務とされる。日本が、福祉国家として順位が高かったことに驚いた。しかし、GEMの面をこれからもっと考え変えていくべきだ。近年ジェンダーフリーの考えが広がりつつあるが、福祉国家にはまだまだ浸透していないようである。北欧諸国と比べると、日本の税金は国民の福祉に使われていない。税金の引き上げが問題になっているが、まず引き上げる前に税金の使い方を考えるべきだ。もっと福祉に費やすべきである。福祉とは国家の重要な任務なので、国家だけでなく、国民一人一人がより意識しなければならない。+
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 + 福祉国家の下では、企業は重い税・社会保険料負担やさまざまな規則によって活力を失う、労働者は手厚い保護を受けて勤労意欲をなくすのではないか。
 + 福祉国家に対する批判が大きくなったのは石油危機以後(1973)
 + 景気悪化 ― 税収入減少、失業給付、不況対策のための公共投資など福祉支出大。
 + 主に自由主義型の福祉国家の国において福祉国家批判が強く起こった。自由主義型の国では、社会保障支出、負担がなお低い水準にあるにもかかわらず、福祉の重点が貧困救済の公的扶助におかれ、その便益受けるのが少数の貧困層であるために、福祉国家批判が中間層を中心として多数派を形成しやすくなったからである。
 + これに対して社会民主主義の国では、社会民主主義の国では、社会保障支出や負担が相当大きいにもかかわらず、福祉政策が中間層を含めすべての市民を対象としているため、福祉国家への根本的な政策は生じにくくなっていた。
-参考HP http://pol.cside4.jp/theory/13.html 
-      http://www.kaigo-web.info/kouza/hokuou/no1/+参考HP http://www.japan-india.jp/katsudou/benkyoukai20030601_3.htm
      http://www.kaigo-web.info/kouza/hokuou/no2/index.html       http://www.kaigo-web.info/kouza/hokuou/no2/index.html

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政府が積極的な社会保障の整備と完全雇用政策の推進によって、国民の生活の安定と福祉の増進を図る国家体制。


1 福祉国家の起源

 資本主義成立期における、貧困者の救済・取り締まりを目的とした救貧法にまでさかのぼる。一般的には19世紀後半以降に形成、20世紀に確立されたとされている。世界大恐慌の戦前期に土台・骨格が出来上がり、戦後とくに高度経済成長期に本格的に発展。


2 福祉国家の分類

■自由主義型  国家は民間営利保険など市場を通じての私的福祉システムを奨励。  公的福祉は貧困者を主な対象とし、その給付水準は低く、給付資格は資力調査を行うなど厳格。社会保障支出は総じて少なくなり、給付を受けるものと受けない者の間に溝が生じやすい。このタイプは、労働運動が弱くて福祉国家推進の主力となっていない国で生まれる。

  代表国/アメリカ、カナダ、オーストラリア

■社会民主主義型  公的福祉は、社会権にもとづき普遍主義的に編成。つまり、貧困者向けの最低限のニーズにもとづく平等ではなく、すべての市民を対象として高水準での平等化がめざされている。福祉における民間企業の比重は低い。社会保障支出は多くなり、その財源確保のため税負担は重くなる。このタイプは、労働運動が強力で福祉国家の推進役となっている国で形成される。

  代表国/スウェーデン、ノルウェー

■保守主義型  公的福祉は、教会などの中間団体が供給できないような福祉だけを提供すべきだという考え方。職業別・地位別に組織化された社会保険制度が分立している。福祉の目的が現在の身分・地位の格差を維持することにおかれている。民間保険の役割は小さく、社会保障支出も多い。

  代表国/オーストリア、フランス、ドイツ、イタリア


この分類のなかに日本を位置づけるとしたら、

公的福祉の果す役割の小ささ(社会保障支出の少なさ、税・福祉による再分配効果の低さ)   → 自由主義型

福祉における家族の役割の大きさ、職業別・地位別の社会保険の分立   → 保守主義型


3 日本と北欧諸国の社会福祉の状況

 世界のさまざまな国々の生活レベルを比較するために、国連開発計画(UNDP)が人間開発指数(HDI:human development index)を開発した。これは生活レベルの違いをまとめたもので、国民所得、平均余命、教育水準を測定基準としている。この指数を用いてUNDPは点数をつけ、それによって国々をランク付けしています。この指数でも日本と北欧諸国は上位に位置し、日本は9位、北欧諸国はノルウェー1位、スウェーデン2位、その他の国々も14位までに位置する。  一人当たりのGDPは、日本は7位、ノルウェー2位デンマークが5位である。  

 気になったのが、GEM(ジェンダー・エンパワーメント指数)である。GMEとは、女性が積極的に経済界や政治活動に参加し、意思決定に参加できるかどうかを測るもの。HDIが人間の能力の拡大に焦点を当てているのに対して、GEMは、そのような能力を活用し、人生のあらゆる機会を活用できるかどうかに焦点を当てている。具体的には、女性の所得、専門職・技術職に占める女性割合、上級行政職・管理職に占める女性割合、国会議員に占める女性割合を用いて算出している。  日本と北欧諸国をGMEで比べると、1位アイスランド、2位ノルウェー、3位スウェーデン、4位デンマーク、5位フィンランドと並ぶ中、日本は44位である。確かに思えば、専門職、技術職、上級行政職、管理職、国会議員の女性はまだ少ない。


4 経済危機と福祉国家

・福祉国家に対する批判

 福祉国家の下では、企業は重い税・社会保険料負担やさまざまな規則によって活力を失う、労働者は手厚い保護を受けて勤労意欲をなくすのではないか。  福祉国家に対する批判が大きくなったのは石油危機以後(1973)  景気悪化 ― 税収入減少、失業給付、不況対策のための公共投資など福祉支出大。  主に自由主義型の福祉国家の国において福祉国家批判が強く起こった。自由主義型の国では、社会保障支出、負担がなお低い水準にあるにもかかわらず、福祉の重点が貧困救済の公的扶助におかれ、その便益受けるのが少数の貧困層であるために、福祉国家批判が中間層を中心として多数派を形成しやすくなったからである。  これに対して社会民主主義の国では、社会民主主義の国では、社会保障支出や負担が相当大きいにもかかわらず、福祉政策が中間層を含めすべての市民を対象としているため、福祉国家への根本的な政策は生じにくくなっていた。


参考HP http://www.japan-india.jp/katsudou/benkyoukai20030601_3.htm

      http://www.kaigo-web.info/kouza/hokuou/no2/index.html


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