満洲鉄道

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 ポーツマス条約によって南満洲鉄道を手に入れた日本は、独自に鉄道とその周辺地域の開発を進めた。南満洲鉄道株式会社(満鉄)の仕事には、鉄道事業以外にも、ホテル、映画、航空会社、鉱山経営まで手掛けており、鉄道が様々な産業と結びついていることが分かる。満洲には、仕事や観光を目的にした日本人が多く訪れていた。

 満洲鉄道の主な駅は、ハルビン、長春(チャンチュン)、鞍山(アンシャン)、大連(ターリエン)、撫順(フーシュン)である。ハルビンは、1909年に伊藤博文が暗殺された場所である。長春は、満洲国時代は新京と呼ばれていた。1932年の満洲国建国の時に首都に定められ、名前が長春から新京へと改められた。満洲鉄道本部、満洲国政府の他に、1934年に関東軍(満洲駐在の日本軍)の司令部が置かれた。特急あじあ号は、大連から満洲国の首都である新京までを約9時間で結ぶ超特急である。あじあ号には、食堂車が連結されていた。鞍山には、鉄鉱石が取れる鉱山がある。大連は満洲の玄関口であり、港がある。また、日本から投資が入って大変賑わっていた。撫順には、石炭が取れる鉱山がある。ヤマトホテルという満鉄グループが経営していた豪華なホテルは、満洲の主な鉄道駅に建設されていて、現在も当時の建物のままホテルとして使われている。


参考文献

日本の歴史/発行:株式会社KADOKAWA/監修:山本博文


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