天保の改革

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2009年1月20日 (火) 21:15の版
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- 天保の改革は、1841年、老中 水野忠邦によって行われた。これは成功しなかったが、寛政の改革より一段と統制色の強いものであった。農村を復興させるために、江戸に流入した農民を村に帰した。また、幕府の権威回復と財政再建のために、江戸や大阪近辺の領地を幕府の直轄地にしようとしたが、大名たちの猛反対によって失敗に終わった。また、物価を引き下げるために株仲間の解散を実施したが、これは物価の乱高下を招いてしまう。一方、風俗の取り締まりには拍車がかかり、人情本の為永春水や合巻の柳亭種彦らを弾圧する。また、江戸・大坂周辺を幕府領にしようとした上知令も諸大名や旗本の反対によって実現不可能。この結果、忠邦は、たった3年で失脚した。+'''1. 老中となる'''
-  参考文献:「まるわかり日本史」 須藤公博著 永岡書店 ・  「らくらく入門塾 日本史講義」 小和田哲男著 ナツメ社+水野忠邦は、1749年、唐津藩(佐賀県)の藩主の子として江戸で生まれた。早くから幕府の政治に参加したいと思っていた忠邦は、藩主になってまもなく、大名などが将軍に会う時の世話係になった。さらに出世を目指して、忠邦は、唐津から領地をかえてもらうことを望み、1817年、寺社奉行になると同時に浜松(静岡県)へ移った。その後、大阪城代・京都所司代などの重職を経て、1834年に老中となり、やがて、老中筆頭となって政治の最高責任者となった。
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 +'''2. 天保の改革'''
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 +1841年に家斉が死ぬと、忠邦は、これまで政治の中心にいた人物をやめさせて、幕府政治の改革を宣言した。まず、倹約令を出し、ぜいたく品はもちろん、値段の高い菓子や料理も禁止した。さらに歌舞伎や小説など人々の楽しみまでを統制し、町奉行に鳥居耀蔵を任命して厳しく取り締まらせた。忠邦は、江戸の物価を引き下げるため、株仲間の 解散を実施したが、これは物価の乱高下を招いき、逆効果となった。また、人返しの法を出して、農民の江戸への出稼ぎを禁止し、江戸に出ている農民を強制的に自分の村に帰した。これは、天保の大飢饉であれてしまった農村を立て直すために行われた。
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 +'''3. 上知令'''
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 +1843年、忠邦は幕府の権力を強めようとして上知令を出した。上知令は江戸・大阪周辺の大名や旗本の領地を幕府の支配地(直轄領)にして、財政を安定させ、外国に対する守りを強めようとするものだった。しかし、大名や旗本たちの猛反対にあい、結局、実施できなかった。上知令の失敗により、忠邦は老中をやめさせられた。
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 +参考文献:「まるわかり日本史」 須藤公博著 永岡書店・ 「らくらく入門塾 日本史講義」 小和田哲男著 ナツメ社・「人物で分かる日本の歴史」 数学研究社

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1. 老中となる

水野忠邦は、1749年、唐津藩(佐賀県)の藩主の子として江戸で生まれた。早くから幕府の政治に参加したいと思っていた忠邦は、藩主になってまもなく、大名などが将軍に会う時の世話係になった。さらに出世を目指して、忠邦は、唐津から領地をかえてもらうことを望み、1817年、寺社奉行になると同時に浜松(静岡県)へ移った。その後、大阪城代・京都所司代などの重職を経て、1834年に老中となり、やがて、老中筆頭となって政治の最高責任者となった。

2. 天保の改革

1841年に家斉が死ぬと、忠邦は、これまで政治の中心にいた人物をやめさせて、幕府政治の改革を宣言した。まず、倹約令を出し、ぜいたく品はもちろん、値段の高い菓子や料理も禁止した。さらに歌舞伎や小説など人々の楽しみまでを統制し、町奉行に鳥居耀蔵を任命して厳しく取り締まらせた。忠邦は、江戸の物価を引き下げるため、株仲間の 解散を実施したが、これは物価の乱高下を招いき、逆効果となった。また、人返しの法を出して、農民の江戸への出稼ぎを禁止し、江戸に出ている農民を強制的に自分の村に帰した。これは、天保の大飢饉であれてしまった農村を立て直すために行われた。

3. 上知令

1843年、忠邦は幕府の権力を強めようとして上知令を出した。上知令は江戸・大阪周辺の大名や旗本の領地を幕府の支配地(直轄領)にして、財政を安定させ、外国に対する守りを強めようとするものだった。しかし、大名や旗本たちの猛反対にあい、結局、実施できなかった。上知令の失敗により、忠邦は老中をやめさせられた。


参考文献:「まるわかり日本史」 須藤公博著 永岡書店・ 「らくらく入門塾 日本史講義」 小和田哲男著 ナツメ社・「人物で分かる日本の歴史」 数学研究社


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