鎌倉幕府
出典: Jinkawiki
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源頼朝が開いた武家政権。
「イイクニつくろう鎌倉幕府」というセリフがあるように、1192年にできたものと思われがちだが、現在は1192年というのは少数派の意見となっている。だが、いつ幕府が成立したか、ということについては大きく6説あって、未だに結論が出ていない。
①1180年 頼朝が鎌倉に侍所を設置し南関東を支配する。
②1183年 頼朝、朝廷から東国支配を承認される。
③1184年 公文所・問注所が設置され、幕府の機構が整う。
④1185年 頼朝が守護・地頭を設置する権力を得て、武士による全国支配に道を開く。
⑤1190年 頼朝、右近衛大臣に任じられる。
⑥1192年 頼朝、征夷大将軍に任じられる。
そもそも幕府の語源は中国にある。出征中の将軍の陣営をいい、日本では近衛大将の居館を幕府と呼んだ。だが鎌倉幕府といえば、源頼朝によってつくられた軍事政権をさすのがふつうであり、政権の誕生という意味ででの幕府の成立を考えるなら、⑤・⑥は適当ではない。
頼朝が朝廷から全国の守護・地頭の任命権を獲得したのは1185年。すなわち①~③の段階では、幕府は単に東国の地方政権にすぎないが、御家人を諸国に守護や地頭として派遣可能になったことで、幕府の政治力は全国に及んだわけで、現在は④の1185年を幕府の成立と考える見方が有力である。
*鎌倉幕府を全国政権の誕生という観点からとらえ、1221年の承久の乱以後を幕府の誕生と考える学者も少なくない。
参考文献
・日本史B用語集
・早わかり日本史