公民館

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2009年8月5日 (水) 14:02の版
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== 歴史 == == 歴史 ==
 +元来、公民館は戦後の地域復興を目指して設置された。敗戦という思想的、経済的な混乱のなかで、民主主義の理念を掲げ、官民一体となっての、祖国再建のための実践的活動の拠点が公民館だったのである。こうして初期の公民館は、当時文部省の社会教育課長であった寺中作雄の構想の「町村の体制を民主化し、町民全体の生活様式、思想動向を民主化するための道場」としての役割の実践施設として存在した。その後、社会教育法の制定とともに全国に展開されていった。
-== 設置 ==+== 事業 ==
-公民館の設置者)第21条 公民館は、市町村が設置する。2 前項の場合を除くほか、公民館は、公民館の設置を目的とする一般社団法人又は一般財団法人(以下この章において「法人」という。)でなければ設置することができない。《改正》平18法0503 公民館の事業の運営上必要があるときは、公民館に分館を設けることができる。+
 +公民館は、第20条の目的達成のために、おおむね、左の事業を行う。但し、この法律及び他の法令によつて禁じられたものは、この限りでない(社会教育法第22条)。
-== 事業 ==+1 定期講座を開設すること。
-第22条 公民館は、第20条の目的達成のために、おおむね、左の事業を行う。但し、この法律及び他の法令によつて禁じられたものは、この限りでない。+
-1.定期講座を開設すること。+
-2.討論会、講習会、講演会、実習会、展示会等を開催すること。+
-3.図書、記録、模型、資料等を備え、その利用を図ること。+
-4.体育、レクリエーション等に関する集会を開催すること。+
-5.各種の団体、機関等の連絡を図ること。+
-6.その施設を住民の集会その他の公共的利用に供すること。《改正》平11法087+
 +2 討論会、講習会、講演会、実習会、展示会等を開催すること。
 +
 +3 図書、記録、模型、資料等を備え、その利用を図ること。
 +
 +4 体育、レクリエーション等に関する集会を開催すること。
 +
 +5 各種の団体、機関等の連絡を図ること。
 +
 +6 その施設を住民の集会その他の公共的利用に供すること。
== 運営方針 == == 運営方針 ==
-第23条 公民館は、次の行為を行つてはならない。 
-1.もつぱら営利を目的として事業を行い、特定の営利事業に公民館の名称を利用させその他営利事業を援助すること。 
-2.特定の政党の利害に関する事業を行い、又は公私の選挙に関し、特定の候補者を支持すること。2 市町村の設置する公民館は、特定の宗教を支持し、又は特定の教派、宗派若しくは教団を支援してはならない。 
 +公民館は、次の行為を行ってはならない(社会教育法第23条)。
-== 職員 ==+1 もっぱら営利を目的として事業を行い、特定の営利事業に公民館の名称を利用させその他営利事業を援助すること。
-(公民館の職員)第27条 公民館に館長を置き、主事その他必要な職員を置くことができる。2 館長は、公民館の行う各種の事業の企画実施その他必要な事務を行い、所属職員を監督する。3 主事は、館長の命を受け、公民館の事業の実施にあたる。 第28条 市町村の設置する公民館の館長、主事その他必要な職員は、教育長の推薦により、当該市町村の教育委員会が任命する。 《1項削除》平11法087(公民館の職員の研修)第28条の2 第9条の6の規定は、公民館の職員の研修について準用する。+
-== 見出し ==+2 特定の政党の利害に関する事業を行い、又は公私の選挙に関し、特定の候補者を支持すること。
-== 見出し ==+また、市町村の設置する公民館は、特定の宗教を支持し、又は特定の教派、宗派若しくは教団を支援してはならない。
-== 参考文献 ==+これらの規定により、公民館の利用が制限されることは少なくない。特に営利の線引きは微妙なもので、難しい判断となっている。
 +== 職員 ==
 +公民館に館長を置き、主事その他必要な職員を置くことができる(社会教育法第27条)。市町村立の公民館におかれる公民館主事は、教育長の推薦により、市町村の教育委員会が任命する(同法28条)のだが、資格規定も養成規定も存在しない。「社会教育に関する識見と経験」を持つものということが、「公民館の設置および運営に関する基準」にいわれているが、特に社会教育に関する知識を問われずに任命されるということも少なくない。これでは社会教育の多様な学習要求に応えるのは難しいが、現状では公民館主事の専門職化には踏み切られていない。
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 +== 参考文献 ==
 +公民館取扱説明書 渡辺義彦 ふきのとう書房
 +社会教育・生涯学習 山崎雪子 市井社
 +学ばないこと・学ぶこと 鈴木眞理 学文社
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公民館(こうみんかん)は、市町村その他一定区域内の住民のために、実際生活に即する教育・学術・文化に関する各種の事業を行い、もって住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的とする(社会教育法第20条)社会教育施設のことである。

目次

歴史

元来、公民館は戦後の地域復興を目指して設置された。敗戦という思想的、経済的な混乱のなかで、民主主義の理念を掲げ、官民一体となっての、祖国再建のための実践的活動の拠点が公民館だったのである。こうして初期の公民館は、当時文部省の社会教育課長であった寺中作雄の構想の「町村の体制を民主化し、町民全体の生活様式、思想動向を民主化するための道場」としての役割の実践施設として存在した。その後、社会教育法の制定とともに全国に展開されていった。

事業

公民館は、第20条の目的達成のために、おおむね、左の事業を行う。但し、この法律及び他の法令によつて禁じられたものは、この限りでない(社会教育法第22条)。

1 定期講座を開設すること。

2 討論会、講習会、講演会、実習会、展示会等を開催すること。

3 図書、記録、模型、資料等を備え、その利用を図ること。

4 体育、レクリエーション等に関する集会を開催すること。

5 各種の団体、機関等の連絡を図ること。

6 その施設を住民の集会その他の公共的利用に供すること。

運営方針

公民館は、次の行為を行ってはならない(社会教育法第23条)。

1 もっぱら営利を目的として事業を行い、特定の営利事業に公民館の名称を利用させその他営利事業を援助すること。

2 特定の政党の利害に関する事業を行い、又は公私の選挙に関し、特定の候補者を支持すること。

また、市町村の設置する公民館は、特定の宗教を支持し、又は特定の教派、宗派若しくは教団を支援してはならない。

これらの規定により、公民館の利用が制限されることは少なくない。特に営利の線引きは微妙なもので、難しい判断となっている。

職員

公民館に館長を置き、主事その他必要な職員を置くことができる(社会教育法第27条)。市町村立の公民館におかれる公民館主事は、教育長の推薦により、市町村の教育委員会が任命する(同法28条)のだが、資格規定も養成規定も存在しない。「社会教育に関する識見と経験」を持つものということが、「公民館の設置および運営に関する基準」にいわれているが、特に社会教育に関する知識を問われずに任命されるということも少なくない。これでは社会教育の多様な学習要求に応えるのは難しいが、現状では公民館主事の専門職化には踏み切られていない。

参考文献

公民館取扱説明書 渡辺義彦 ふきのとう書房

社会教育・生涯学習 山崎雪子 市井社

学ばないこと・学ぶこと 鈴木眞理 学文社

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