公民館

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2009年8月5日 (水) 14:54の版
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== 歴史 == == 歴史 ==
-敗戦という思想的、経済的な混乱のなかで、民主主義の理念を掲げ、官民一体となっての、祖国再建のための実践的活動の拠点が公民館。初期の公民館は、当時文部省の社会教育課長であった寺中作雄の構想の「町村の体制を民主化し、町民全体の生活様式、思想動向を民主化するための道場」としての役割の実践施設として存在した。+元来、公民館は戦後の地域復興を目指して設置された。敗戦という思想的、経済的な混乱のなかで、民主主義の理念を掲げ、官民一体となっての、祖国再建のための実践的活動の拠点が公民館だったのである。こうして初期の公民館は、当時文部省の社会教育課長であった寺中作雄の構想の「町村の体制を民主化し、町民全体の生活様式、思想動向を民主化するための道場」としての役割の実践施設として存在した。その後、社会教育法の制定とともに全国に展開されていった。
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-== 設置 ==+
-公民館の設置者)第21条 公民館は、市町村が設置する。2 前項の場合を除くほか、公民館は、公民館の設置を目的とする一般社団法人又は一般財団法人(以下この章において「法人」という。)でなければ設置することができない。《改正》平18法0503 公民館の事業の運営上必要があるときは、公民館に分館を設けることができる。+
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== 事業 == == 事業 ==
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== 運営方針 == == 運営方針 ==
-第23条 公民館は、次の行為を行ってはならない。+公民館は、次の行為を行ってはならない(社会教育法第23条)。
-1.もつぱら営利を目的として事業を行い、特定の営利事業に公民館の名称を利用させその他営利事業を援助すること。+
-2.特定の政党の利害に関する事業を行い、又は公私の選挙に関し、特定の候補者を支持すること。2 市町村の設置する公民館は、特定の宗教を支持し、又は特定の教派、宗派若しくは教団を支援してはならない。+
 +1 もっぱら営利を目的として事業を行い、特定の営利事業に公民館の名称を利用させその他営利事業を援助すること。
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 +2 特定の政党の利害に関する事業を行い、又は公私の選挙に関し、特定の候補者を支持すること。
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 +また、市町村の設置する公民館は、特定の宗教を支持し、又は特定の教派、宗派若しくは教団を支援してはならない。
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 +これらの規定により、公民館の利用が制限されることは少なくない。特に営利の線引きは微妙なもので、難しい判断となっている。
== 職員 == == 職員 ==
-第27条 公民館に館長を置き、主事その他必要な職員を置くことができる。公民館主事(こうみんかんしゅじ)とは、公民館に配置され、公民館長の下にあって、社会教育の機会の企画・提供および地域住民との連携の中で、社会教育の質を高めていく専門的職員(社会教育法第27条、公民館の設置および運営に関する基準第8条など)のことである。+公民館に館長を置き、主事その他必要な職員を置くことができる(社会教育法第27条)。市町村立の公民館におかれる公民館主事は、教育長の推薦により、市町村の教育委員会が任命する(同法28条)のだが、資格規定も養成規定も存在しない。「社会教育に関する識見と経験」を持つものということが、「公民館の設置および運営に関する基準」にいわれているが、特に社会教育に関する知識を問われずに任命されるということも少なくない。これでは社会教育の多様な学習要求に応えるのは難しいが、現状では公民館主事の専門職化には踏み切られていない。
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-市町村立の公民館におかれる公民館主事は、教育長の推薦により、市町村の教育委員会が任命する。資格は特別に要件はなく、「社会教育に関する識見と経験」を持つものということが、「公民館の設置および運営に関する基準」にいわれている。公民館主事には、社会教育主事任用資格を有する教員経験者があてられることが比較的多く、その地区・校区の小学校・中学校の元校長・教頭の役職経験者であれば特に社会教育に関する知識を問われずに任命されるということも少なくない。公民館主事に社会教育関係の知識を求めない状況は、社会教育のさまざまなテーマについての公民館主事の知識が、専門性に照らして充分ではない、という実情をもたらすこともある。公民館主事は、地域住民のみならず、NPOなどのさまざまな団体とも共同して、講座の開設や講習会の開催などを企画していくことになっており、新たなテーマやニーズに備えて、研修を義務付けられている。+
== 参考文献 == == 参考文献 ==
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社会教育・生涯学習 山崎雪子 市井社 社会教育・生涯学習 山崎雪子 市井社
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 +学ばないこと・学ぶこと 鈴木眞理 学文社
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公民館(こうみんかん)は、市町村その他一定区域内の住民のために、実際生活に即する教育・学術・文化に関する各種の事業を行い、もって住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的とする(社会教育法第20条)社会教育施設のことである。

目次

歴史

元来、公民館は戦後の地域復興を目指して設置された。敗戦という思想的、経済的な混乱のなかで、民主主義の理念を掲げ、官民一体となっての、祖国再建のための実践的活動の拠点が公民館だったのである。こうして初期の公民館は、当時文部省の社会教育課長であった寺中作雄の構想の「町村の体制を民主化し、町民全体の生活様式、思想動向を民主化するための道場」としての役割の実践施設として存在した。その後、社会教育法の制定とともに全国に展開されていった。

事業

公民館は、第20条の目的達成のために、おおむね、左の事業を行う。但し、この法律及び他の法令によつて禁じられたものは、この限りでない(社会教育法第22条)。

1 定期講座を開設すること。

2 討論会、講習会、講演会、実習会、展示会等を開催すること。

3 図書、記録、模型、資料等を備え、その利用を図ること。

4 体育、レクリエーション等に関する集会を開催すること。

5 各種の団体、機関等の連絡を図ること。

6 その施設を住民の集会その他の公共的利用に供すること。

運営方針

公民館は、次の行為を行ってはならない(社会教育法第23条)。

1 もっぱら営利を目的として事業を行い、特定の営利事業に公民館の名称を利用させその他営利事業を援助すること。

2 特定の政党の利害に関する事業を行い、又は公私の選挙に関し、特定の候補者を支持すること。

また、市町村の設置する公民館は、特定の宗教を支持し、又は特定の教派、宗派若しくは教団を支援してはならない。

これらの規定により、公民館の利用が制限されることは少なくない。特に営利の線引きは微妙なもので、難しい判断となっている。

職員

公民館に館長を置き、主事その他必要な職員を置くことができる(社会教育法第27条)。市町村立の公民館におかれる公民館主事は、教育長の推薦により、市町村の教育委員会が任命する(同法28条)のだが、資格規定も養成規定も存在しない。「社会教育に関する識見と経験」を持つものということが、「公民館の設置および運営に関する基準」にいわれているが、特に社会教育に関する知識を問われずに任命されるということも少なくない。これでは社会教育の多様な学習要求に応えるのは難しいが、現状では公民館主事の専門職化には踏み切られていない。

参考文献

公民館取扱説明書 渡辺義彦 ふきのとう書房

社会教育・生涯学習 山崎雪子 市井社

学ばないこと・学ぶこと 鈴木眞理 学文社

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