国境なき医師団

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== 国境なき医師団 == == 国境なき医師団 ==
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オペレーション支部とは、活動の運営を担当し実際の医療チームを編成し派遣する支部であるが、フランス、ベルギー、オランダ、スイス、スペインにこの主な支部がある。 オペレーション支部とは、活動の運営を担当し実際の医療チームを編成し派遣する支部であるが、フランス、ベルギー、オランダ、スイス、スペインにこの主な支部がある。
パートナー支部とは、活動に参加するスタッフを募集したり派遣したり、広報活動、現地医療援助プログラムへの資金援助を行う。イギリス、イタリア、オーストリア、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ルクセンブルク、オーストラリア、日本、香港、カナダ、アメリカ合衆国、ギリシャの14カ国に設置されている。本部は存在せず常に中立の立場を意識している。 パートナー支部とは、活動に参加するスタッフを募集したり派遣したり、広報活動、現地医療援助プログラムへの資金援助を行う。イギリス、イタリア、オーストリア、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ルクセンブルク、オーストラリア、日本、香港、カナダ、アメリカ合衆国、ギリシャの14カ国に設置されている。本部は存在せず常に中立の立場を意識している。
-・ 職種としての構成+・職種としての構成
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国境なき医師団のボランティアは次の職種で構成されている。 国境なき医師団のボランティアは次の職種で構成されている。
医師(内科、外科、麻酔科、産婦人科、小児科、精神科)、看護師、助産師、臨床検査技師、心理療法士、ロジスティシャン(物資調達管理調整員)、アドミニストレータ(財務・人事管理責任者) 医師(内科、外科、麻酔科、産婦人科、小児科、精神科)、看護師、助産師、臨床検査技師、心理療法士、ロジスティシャン(物資調達管理調整員)、アドミニストレータ(財務・人事管理責任者)
-== 主な活動の場 ==+== どんな人を援助するのか ==
 +さまざまな理由で人道上の困難に直面し、医療を受けることのできない人びとを医師団は援助している。援助
 +する人は主に次のように分類することができる。
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 +・紛争地/難民・避難民キャンプの人々
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 +・自然災害に遭った人々
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 +・感染症を被った人々
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 +・医療・社会から疎外された人々
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 +== 海外での活動 ==
 +災害や紛争に際し、どこよりも早く現地入りする緊急医療援助を得意とする。時には国連の手法を非難することもあるが、実際には活動現場で国連や他NGOと連携していることが多い。日本人も積極的に参加しており、最初に加盟したのは貫戸朋子である。
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 +・診療 最も基本的な活動であり、時には遠隔地への移動診療をすることもある。
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 +・外科手術 意外にこの大切な医療システムが機能してないことが多い。
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 +・予防接種 はしかや髄膜炎などの伝染病の大流行で命を落とすのを防ぐ。
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 +・栄養補給、栄養治療 
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 +・母子保健 緊急事態の際最も弱い立場に置かれるのが女性と子供である。
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 +・心理ケア 暴力や強い恐怖、喪失などを体験した人びとの心の手当て。
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 +・水の確保と衛星管理 給水設備や簡易トイレを設置。
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 +・医療、援助物資の配給 紛争や政情不安、自然災害、輸送手段の欠如など様々な理由で供給が途切れてしまった場への援助。
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 +== 日本での活動 ==
 +国境なき医師団日本は1992年に設立された。19ヵ国にある支部のひとつとして1997年には独立組織となり、1999年10月に東京都から特定非営利活動法人として認められ、さらに2002年7月25日には認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)として国税庁の認定を受けることとなった。 国境なき医師団日本は援助活動への参加者の募集(武力紛争地域、難民キャンプ、開発途上地域などへの派遣)、広報活動、現地医療プログラムへの資金援助を行っている。また、世界各地で起こっている悲惨な状況や危機に瀕した人々の現状、そしてMSFの活動状況を広く伝えていく広報活動は、少しでも状況を改善できるよう、世論に訴えることを目的としている。さらに、この広報活動を通じて国境なき医師団の活動への賛同を募り、必要な援助を行うための資金を集めている。
 +日本国内の活動例としては、1995年の阪神・淡路大震災、1997年のナホトカ号重油流出事故の際の活動、さらに、2004年10月23日の新潟県中越地震発生に際し調査チームが派遣されたことが例に挙げられる。
-さまざまな理由で人道上の困難に直面し、医療を受けることのできない人びとを医師団は援助している。その状況・背景は主に次のように分類することができる。 
-・ 紛争地/難民・避難民キャンプ 
 +== 活動資金 ==
 +国境なき医師団は全ての権力から独立した活動を行うため、公的資金の割合を抑え、民間からの寄付を募ることを重視している。このように資金の独立性を保つことによって、自らの決定で現場に赴き、必要としている人々のもとに直接援助を届ける自由が確保できるのだ。
 +国境なき医師団日本の活動資金のほとんどもまた、民間からの寄付によるものである。2007年度はその70.2%が現地活動・証言活動に充てられた。
 +== 評価 ==
 +国境なき医師団は様々な賞を受賞している。有名なのが、1999年のノーベル平和賞であり、1996年、インディラ・ガンディー賞も受賞している。
 +== 参加資格 ==
 +国境なき医師団に参加するためには臨床経験・実務経験が必須である。それに加え、自主性、柔軟性・適応性とコミュニケーション能力、語学力や海外での経験も必要とする。特に年齢制限はなく、十分な体力と環境への適応能力が求められる。
-== 活動内容 == 
-・ 海外において 
 +== 参考文献 ==
-[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%A2%83%E3%81%AA%E3%81%8D%E5%8C%BB%E5%B8%AB%E5%9B%A3]+Wikipedia[http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%BD%E5%A2%83%E3%81%AA%E3%81%8D%E5%8C%BB%E5%B8%AB%E5%9B%A3]
 +国境なき医師団日本[http://www.msf.or.jp/index.php]
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目次

国境なき医師団

国境なき医師団(仏:Medecins sans Frontiers、英:Doctors without Borders)は、1971年フランスの医師たちによって結成されたNPO(非営利組織)団体である。天災・戦争などあらゆる災害に苦しむ人々に宗教・思想・政治体制という枠組みなしに迅速に医療援助することを目的としている。反政府勢力の支配地域など、従来国際赤十字などが活動できない地域でも活動している。


概要

国境なき医師団は非営利組織であり、国際的な民間の医療・人道の援助をする。医師・看護師をはじめとする4100人以上の海外スタッフと2万2千人の現地スタッフが互いに協力しあい、世界62カ国で援助活動を行っている。医療援助を第一に考えている団体なのである。その際誰からも干渉や制限を受けることなく助けを求めているもとへ人種・政治・宗教関係なしに向かう。常に独立・中立・公平な立場にいるということをスタッフ皆意識しているのだ。また、スタッフは現地で想像をはるかに超える現場を見てくることになるが、紛争問題や人権問題など医療援助だけではどうにもならない現状に多々出会う。そこで国際政府・政治・社会に対しどうにもならない現状を証言するのだ。こうした社会に対して現状を訴えることもスタッフの役目である。


歴史

 1968年赤十字としてナイジェリア内戦中のビアフラ(ビアフラ戦争)に派遣されたフランスの医師と1969年東パキスタンに派遣された医師が帰国後、各政府の中立的立場や赤十字の活動の範囲に対し限界を感じ、また人道援助及び各政府やマスコミに対して批判・議論する組織が必要だと考えた。国境よりもすべての人々が医療を受ける権利があると主張し1971年12月20日に国境なき医師団を結成した。


構成

・支部としての構成

国境なき医師団は5つのオペレーション支部と14つのパートナー支部によって構成されている。 オペレーション支部とは、活動の運営を担当し実際の医療チームを編成し派遣する支部であるが、フランス、ベルギー、オランダ、スイス、スペインにこの主な支部がある。 パートナー支部とは、活動に参加するスタッフを募集したり派遣したり、広報活動、現地医療援助プログラムへの資金援助を行う。イギリス、イタリア、オーストリア、スウェーデン、デンマーク、ドイツ、ノルウェー、ルクセンブルク、オーストラリア、日本、香港、カナダ、アメリカ合衆国、ギリシャの14カ国に設置されている。本部は存在せず常に中立の立場を意識している。 ・職種としての構成

国境なき医師団のボランティアは次の職種で構成されている。 医師(内科、外科、麻酔科、産婦人科、小児科、精神科)、看護師、助産師、臨床検査技師、心理療法士、ロジスティシャン(物資調達管理調整員)、アドミニストレータ(財務・人事管理責任者)


どんな人を援助するのか

さまざまな理由で人道上の困難に直面し、医療を受けることのできない人びとを医師団は援助している。援助 する人は主に次のように分類することができる。

・紛争地/難民・避難民キャンプの人々

・自然災害に遭った人々

・感染症を被った人々

・医療・社会から疎外された人々


海外での活動

災害や紛争に際し、どこよりも早く現地入りする緊急医療援助を得意とする。時には国連の手法を非難することもあるが、実際には活動現場で国連や他NGOと連携していることが多い。日本人も積極的に参加しており、最初に加盟したのは貫戸朋子である。

・診療 最も基本的な活動であり、時には遠隔地への移動診療をすることもある。

・外科手術 意外にこの大切な医療システムが機能してないことが多い。

・予防接種 はしかや髄膜炎などの伝染病の大流行で命を落とすのを防ぐ。

・栄養補給、栄養治療 

・母子保健 緊急事態の際最も弱い立場に置かれるのが女性と子供である。

・心理ケア 暴力や強い恐怖、喪失などを体験した人びとの心の手当て。

・水の確保と衛星管理 給水設備や簡易トイレを設置。

・医療、援助物資の配給 紛争や政情不安、自然災害、輸送手段の欠如など様々な理由で供給が途切れてしまった場への援助。


日本での活動

国境なき医師団日本は1992年に設立された。19ヵ国にある支部のひとつとして1997年には独立組織となり、1999年10月に東京都から特定非営利活動法人として認められ、さらに2002年7月25日には認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)として国税庁の認定を受けることとなった。 国境なき医師団日本は援助活動への参加者の募集(武力紛争地域、難民キャンプ、開発途上地域などへの派遣)、広報活動、現地医療プログラムへの資金援助を行っている。また、世界各地で起こっている悲惨な状況や危機に瀕した人々の現状、そしてMSFの活動状況を広く伝えていく広報活動は、少しでも状況を改善できるよう、世論に訴えることを目的としている。さらに、この広報活動を通じて国境なき医師団の活動への賛同を募り、必要な援助を行うための資金を集めている。 日本国内の活動例としては、1995年の阪神・淡路大震災、1997年のナホトカ号重油流出事故の際の活動、さらに、2004年10月23日の新潟県中越地震発生に際し調査チームが派遣されたことが例に挙げられる。


活動資金

国境なき医師団は全ての権力から独立した活動を行うため、公的資金の割合を抑え、民間からの寄付を募ることを重視している。このように資金の独立性を保つことによって、自らの決定で現場に赴き、必要としている人々のもとに直接援助を届ける自由が確保できるのだ。 国境なき医師団日本の活動資金のほとんどもまた、民間からの寄付によるものである。2007年度はその70.2%が現地活動・証言活動に充てられた。


評価

国境なき医師団は様々な賞を受賞している。有名なのが、1999年のノーベル平和賞であり、1996年、インディラ・ガンディー賞も受賞している。


参加資格

国境なき医師団に参加するためには臨床経験・実務経験が必須である。それに加え、自主性、柔軟性・適応性とコミュニケーション能力、語学力や海外での経験も必要とする。特に年齢制限はなく、十分な体力と環境への適応能力が求められる。


参考文献

Wikipedia[1] 国境なき医師団日本[2] 百科事典マイペディア


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