植民地

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#*#≪アフリカ型≫先住民の労働力を経済的に利用する。例としては、アルジェリア(フランス)、南ローデシア(イギリス)南アフリカがある。 #*#≪アフリカ型≫先住民の労働力を経済的に利用する。例としては、アルジェリア(フランス)、南ローデシア(イギリス)南アフリカがある。
#*#≪カリブ型≫外部から労働奴隷を輸入する。例としては、バルバドス(イギリス)、ジャマイカ(イギリス)、サン・ドマング(フランス)、ヴァージニア(イギリス)、キューバ(スペイン)、ブラジル(ポルトガル)が挙げられる。 #*#≪カリブ型≫外部から労働奴隷を輸入する。例としては、バルバドス(イギリス)、ジャマイカ(イギリス)、サン・ドマング(フランス)、ヴァージニア(イギリス)、キューバ(スペイン)、ブラジル(ポルトガル)が挙げられる。
 +====引用・参考文献====
 +ユルゲン・オースタハメル 石井良[訳] 『植民地主義とは何か』 論創社 2005年10月 25~29ページ

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植民地

植民地とは、侵入(侵略、移住による植民地化のいずれか、または両方)によって、植民地以前の状態に関連づけて新たに設けられた政治構成体であり、この構成体の支配権をにぎる他国の支配者が、地理的に離れた<本国>または帝国主義的中心と持続的な従属関係にあり、その本国または中心が、植民地に対して独占的な<所有>要求権を有しているものをいう。

植民地の分類

  1. 支配植民地
    • 多くの場合、武力侵略や戦争の結果だが、比較的長期にわたって土地占領のない接触が続いたあとで成立することが多い。
    • 目的は、経済的な搾取、たとえば独占貿易、地下資源の利用、租税の徴収、帝国主義的政治の戦略的な防衛、国家的威信の獲得など。
    • 勤務が終了すれば本国へもどる、比較的少数の派遣文官ならびに派遣軍人に加えて商人が滞在し、入植はしない。
    • 本国による専制的な統治(総督制)に、先住民に対する家父長的な保護の要素が加わる。
    • 例としては、イギリス領インド、インドネシア(フランス)、エジプト(イギリス)、トーゴ(ドイツ)、フィリピン(米国)、台湾(日本)など。
  2. 拠点植民地
    • 艦船による占拠行動の結果、成立する。
    • 目的は、後背地との間接的な貿易の開拓、制海権拡張のための兵站の確保、公式の独立国に対する非公式の干渉(砲艦外交)など。
    • 例としては、マラッカ(ポルトガル)、バタヴィア(オランダ)、香港(イギリス)、シンガポール(イギリス)、アデン(イギリス)、上海(複数国)など。
  3. 移住植民地
    • 武力に支援された入植過程の結果である。目的は、安価な土地や労働力(外国人)の利用、本国では疑問視される、少数集団による社会文化的生活形態の実現など。
    • おもに定住農民や定住移民の形式で植民が行われる。
    • 先住民の権利および利益を侵害して、<白人>移民が自治にいたるまでの初期形態である。
    • この型の変形として、次の三つの型があげられよう。
      1. ≪ニューイングランド型≫経済的に利用価値のない先住民を排除し、一部は抹殺した。例としては、イギリスのニューイングランド植民地、カナダ(イギリス、フランス)、オーストラリアが挙げられる。
      2. ≪アフリカ型≫先住民の労働力を経済的に利用する。例としては、アルジェリア(フランス)、南ローデシア(イギリス)南アフリカがある。
      3. ≪カリブ型≫外部から労働奴隷を輸入する。例としては、バルバドス(イギリス)、ジャマイカ(イギリス)、サン・ドマング(フランス)、ヴァージニア(イギリス)、キューバ(スペイン)、ブラジル(ポルトガル)が挙げられる。

引用・参考文献

ユルゲン・オースタハメル 石井良[訳] 『植民地主義とは何か』 論創社 2005年10月 25~29ページ


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