円借款

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2011年2月1日 (火) 23:15の版
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発展途上国への経済協力の一環として、政府間の合意に基づいて、日本政府の行う円建ての低利融資制度。主にアジア地域における発展途上国の離陸に向けての自助努力と主体的な取り組みを支援するため、1985年に開始された。ダムや道路などの建設のためのプロジェクト借款や外貨不足に悩む国に支払代金を融資するなど色々な方法で行われている。円借款の対象とされる地域はアジアを中心に全世界で99カ国に及ぶ。円借款の対象となる分野は、経済社会の基盤整備を中心に、貧困対策、環境改善・保全等も支援している。

<円借款の意義>

1.開発途上国の自主性(オーナーシップ)の促進  円借款は返済義務を伴うことから、開発途上国は円借款の資金を無駄なく活用し、経済や社会の開発・発展を効率的に達成するための努力する。このように、開発途上国の自主性を高める効果がある。

2.ミレニアム開発目標への対応  円借款は、開発途上国から事業資金が返済されることから、ミレニアム開発目標の達成に向け、多くの資金を必要とする大型事業に対し、国民負担が少ない形で支援することができる。

3.持続性への貢献(効果的・効率的な開発投資への貢献)  開発途上国にとっては、投資コストの回収を図ろうというインセンティブを持つ契機になり、開発事業の持続性を確保しようとする努力を促進し、ひいてはミレニアム開発目標の達成とその持続性にもつながる。

4.依存から自立への橋渡し  開発途上国の発展のための開発資金の形態は、贈与に依存した形から、譲許的借款の活用、そして民間投資や市場資金に基づく形へ移行し、最終的には開発援助から卒業することが望まれる。円借款は、民間資金では対応しきれない資金ニーズを満たすことにより、開発途上国の自立へのプロセスを支援することができる。

5.資金の安定性  円借款は、継続した資金の供与が可能なことから、安定的で予測可能性の高い開発資金として機能する。

6.開発途上国との関係強化  円借款は、わが国と開発途上国政府との合意に基づき、資金の貸付、事業の実施、返済等の長期的な関係が続く。そのため、円借款を通じて開発途上国との長期的かつ安定的なパートナーシップを築くことができる。


引用・参考文献

「中学総合的研究 社会」 旺文社

http://pol.cside4.jp/economic/21.html

http://www.jica.go.jp/publication/pamph/coordination/pdf/jbic07_p17-p18.pdf#search='円借款'


投稿者:M


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