口蹄疫 2

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目次

口蹄疫とは

家畜法定伝染病の一。有蹄類、特に牛・豚・羊などの急性疾患。病原体はウイルス。感染獣は発熱・流涎し、口腔粘膜・蹄部皮膚などに多くの水疱を生ずる。

大人になった家畜であるなら、感染しても必ず死ぬわけではない。日本では10年ぶりに発生し、韓国や台湾などでも発生している。


非常事態宣言が出された背景

2010年4月20日、口蹄疫の感染の疑いがある牛が確認され、7月までに宮崎県内の11市町に感染が拡大した。(ちなみに、人間には感染せず、かつ病気になった家畜の肉を人間が食べても害はない。)

人間が食べても害はないのだが、怖いところは、原因であるウイルスの感染力がとても強いことである。動物同士の接触や、病気の家畜と触れた人の移動などで、感染が広がる。当時の宮崎県知事東国原英夫は非常事態宣言を出して、人が集まるイベントなどを中止させた。


終息宣言が出されるまで

感染を広げないために、病気の牛がいる農場の全家畜が殺処分された。先にも書いたとおり、牛だけでなく豚にも感染が広がった。感染の拡大を防ぐために、病気になっていない家畜にワクチンを打つこととした。しかし、このワクチンはウイルスの体内での増加を抑えるためのものであった。感染をゼロにするのは難しく、ワクチンを売った家畜も殺処分されることとなった。合計で約28万9千頭の牛や豚が処分された。

2010年8月末になってようやく「終息宣言」が出されたが、畜産業が盛んである宮崎県は大きな被害を受け、元に戻るには時間がかかるといわれている。


参考文献など

1.『月刊 ジュニアエラ』 1月号 朝日新聞出版 2010年

2.『広辞苑 第五版 逆引き広辞苑』 岩波書店 2004年


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