ウィキリークス
出典: Jinkawiki
2012年8月3日 (金) 17:19の版 Bunkyo-studen2008 (ノート | 投稿記録) ← 前の差分へ |
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今までのような偶発的な情報流出ではなく、意図的な情報拡散・内部告発が今後も起きるだろう。報道機関を通さずに、直接すべての情報を公開できるインターネットがある限り、この動きをストップすることは難しい。情報管理が問題となってくるが、人間が関わる以上、100%の情報管理は不可能だ。流出や内部告発を受けることを考慮に入れて、ファイルを外部に持ち出せないように設定したり、ファイルそのものを保存しないといった運用方針にするべきかもしれない。 | 今までのような偶発的な情報流出ではなく、意図的な情報拡散・内部告発が今後も起きるだろう。報道機関を通さずに、直接すべての情報を公開できるインターネットがある限り、この動きをストップすることは難しい。情報管理が問題となってくるが、人間が関わる以上、100%の情報管理は不可能だ。流出や内部告発を受けることを考慮に入れて、ファイルを外部に持ち出せないように設定したり、ファイルそのものを保存しないといった運用方針にするべきかもしれない。 | ||
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最新版
組織に対抗するための内部告発サイト
内部告発サイト・ウィキリークス。アマゾンのサーバーから追い出されたが、スウェーデンのサーバーで現在も運用されている
アメリカの外交公電25万通をインターネット上に公開したことで国際的な問題に発展しているウィキリークス(WikiLeaks)は、一言でまとめれば「有志による内部情報告発サイト」だ。右の画像がウィキリークスのサイトで、見出しにもある通り、25万通に及ぶアメリカの外交公電や、イラク、アフガニスタンでの戦争の内部記録などを入手し、そのまま公開している。
今回大きな国際問題に発展しているのは、11月28日にウィキリークスがアメリカの外交公電を掲載し、各国の報道機関にも同時公開されたためだ。ウィキリークスが入手した25万通のうち、極秘扱いになっているものも約1万5000点あるという。最高レベルの機密はないものの、アメリカだけでなく各国の内部情報を含んでいるだけに、大きな問題となっている。
ウィキリークスではサイトのスタート当初から、内部情報をそのまま掲載するのが方針であり、過去にはイラク戦争での民間人殺傷動画を公開したり、アフガニスタン紛争での機密資料も公開した。ウィキリークスの創設者ジュリアン・アサンジ氏(39)は、米タイム誌とのインタビューで、「我々の活動は市民主体の世界を築き、腐敗した組織に対抗するものだ」と述べている。
寄付による運営、活動はボランティア的
ウィキリークスは2006年にスタートしたサイトで、アサンジ氏のほか、各国のジャーナリスト、ベンチャー企業の技術者、反体制運動家などによって運営されている。サイトは寄付によって運営されており、1日にロンドンで行われたパネル討議に出席したウィキリークス広報担当者によれば、2009年以降で80万ドル程度(約6600万円)の寄付が集まっているとのこと。これらの資金は、サーバー運営費用などのほか、裁判費用に使うとされている。運営自体はボランティア的だが、必要な経費は寄付によってまかなっている。
ウィキリークス(WikiLeaks)は名前からして、インターネットの百科事典サイト・ウィキペディア(Wikipedia)と関連があるように誤解されがちだが、まったく関係のない別のサイトだ。
冒頭についている「Wiki(ウィキ)」という言葉は、ネットワーク上から誰でも編集できる情報集約型のサービス・プログラムのこと。ブラウザーから誰でも書き換えができるため、用語辞典を作ったり、情報を集めてまとめるのに適している。このサービスを使って百科事典を作ったのが「ウィキペディア」である。
ウィキリークスも同様のプログラムである「MediaWiki(メディアウィキ)」を使っており、当初は誰でも編集できる状態にあった。しかし、勝手に改変されたり削除される危険性があるため、現在では書き換えはできず、掲載も運営者の判断にゆだねられている。つまり、誰でも編集できるウィキとしてではなく、現在では投稿型の情報サイトとなっているわけだ。ウィキリークスではさまざまな組織の内部関係者による情報を募集しており、ネット上で組織の内部告発をすることが目的となっている。
高まる圧力も、今後は同様の告発が多発か?
ウィキリークスでの内部告発に対して、各国の政府・議会は大きく反発している。アメリカ議会やイタリアの外務大臣は、ウィキリークスをテロだと糾弾しているほか、各国首脳もウィキリークスの活動を非難している。それに呼応するようにウィキリークスへの圧力も高まっており、サイトがDoS攻撃(サイト運用を妨げる攻撃)を受けているほか、ホスティングサーバーとして使っていたアマゾンから追い出されてしまった(これについてはウィキリークス側がアマゾンを「言論の自由を保障した憲法に違反している」として非難)。また、スウェーデン警察は、アサンジ氏に対して婦女暴行容疑で逮捕状を出している。
このようにウィキリークスへの圧力は高まっているが、仮にサイトが閉鎖されたとしても、同様のサイトがネット上に新たに生まれ、内部告発は続いていくだろう。 YouTubeで公開された尖閣諸島沖の漁船衝突ビデオは、海上保安官による内部告発だったが、これもウィキリークスから影響を受けた可能性がある。というのは、NHKの番組でウィキリークスが紹介された直後に、YouTubeへの投稿が行われているからだ。推測にはなるが、犯人とされる海上保安官がウィキリークスについての番組に影響され、告発したのかもしれない。
今までのような偶発的な情報流出ではなく、意図的な情報拡散・内部告発が今後も起きるだろう。報道機関を通さずに、直接すべての情報を公開できるインターネットがある限り、この動きをストップすることは難しい。情報管理が問題となってくるが、人間が関わる以上、100%の情報管理は不可能だ。流出や内部告発を受けることを考慮に入れて、ファイルを外部に持ち出せないように設定したり、ファイルそのものを保存しないといった運用方針にするべきかもしれない。 bb