「パールハーバー」のイメージ
出典: Jinkawiki
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谷澤伸、柴田博、甚目孝三、高橋和久(2005). 『世界史 図録ヒストリカ』山川出版社 | 谷澤伸、柴田博、甚目孝三、高橋和久(2005). 『世界史 図録ヒストリカ』山川出版社 |
2013年7月16日 (火) 00:58の版
炎上するパールハーバーのイメージは「日本人の卑怯な騙し討ち」として、第二次世界大戦への参戦を認めなかった、当時のアメリカ国民の世論を一瞬にして転換させた。アメリカ議会は、棄権一派を除く全会一致でローズベルトの対日宣戦を支持し、国民の合意の下に「総力戦」が開始された。まさに、アメリカの参戦を決定ずけるために必要だった歴史に最も影響を与えたイメージであった。このイメージは、当時正義の戦争として開戦された、イラク戦争の原因となる、9.11の崩れ落ちるツィンタワーのイメージと全く同じである。 アメリカでは、「ノーモアヒロシマ」の呼びかけに「リメンバー パールハーバー」と返ってくる、といわれている。9.11以降の戦争映画に「パールハーバー」という作品がある。この作品の中では、日本軍があまりに極悪非道の敵役として描かれている。そして、この映画の締めくくりとして、ヒロインが、この戦争でアメリカは傷ついたが、一致団結しより偉大な国家になった、といったようなことを話していたのを覚えている。この考え方は、9.11以降のアメリカ国民の理想なのではないか。また、3D映画の代表作として広まった、アバターにもこの理想が描かれていた。
森田一義
文献参考 谷澤伸、柴田博、甚目孝三、高橋和久(2005). 『世界史 図録ヒストリカ』山川出版社