88年教育改革

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イギリスが第二次大戦以後、戦勝国であるにも関わらず、前の黄金時代に見られたような国力やエネルギーを失い、産業、工業、経済をはじめ、国民生活の広い分野での衰退化が目立ち、「黄昏のイギリス」「老大国イギリス」「イギリス病国」と呼ばれるようになった。そのうえ、生徒の学力が他の先進国に比べて低下していることが危惧された。そこで、このような状況を打破するために、繁栄に導くための最大の課題は「教育の質の向上である」という当時のサッチャー首相の提言のもとに実施されたのが、1988年の教育改革である。 イギリスが第二次大戦以後、戦勝国であるにも関わらず、前の黄金時代に見られたような国力やエネルギーを失い、産業、工業、経済をはじめ、国民生活の広い分野での衰退化が目立ち、「黄昏のイギリス」「老大国イギリス」「イギリス病国」と呼ばれるようになった。そのうえ、生徒の学力が他の先進国に比べて低下していることが危惧された。そこで、このような状況を打破するために、繁栄に導くための最大の課題は「教育の質の向上である」という当時のサッチャー首相の提言のもとに実施されたのが、1988年の教育改革である。
この教育改革は初等教育、中等教育の範囲に留まらず、高等教育、さらには教育行政にまで及ぶ壮大なものであるが、生徒の学力維持あるいは学力回復を目標にしたその構想を要約すれば、教育界に競争原理とプライバティゼーション(個人生活重視主義)の導入をねらいとするものであるということができるだろう。 この教育改革は初等教育、中等教育の範囲に留まらず、高等教育、さらには教育行政にまで及ぶ壮大なものであるが、生徒の学力維持あるいは学力回復を目標にしたその構想を要約すれば、教育界に競争原理とプライバティゼーション(個人生活重視主義)の導入をねらいとするものであるということができるだろう。
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 +== ナショナル・カリキュラムの導入 ==
 +イギリスでは伝統的に各学校で独自に自主的カリキュラムを編成して教育を実施してきたが、一律に、全国共通のナショナル・カリキュラムを制定して、履修させることにした。このナショナル・カリキュラムを見ると、英語、数学、理科を「重要科目」とし、外国語、歴史、地理、技術、音楽、美術、体育を「基礎科目」として、公立学校では、5歳~16歳までの11年間の義務教育機関の必修科目と規定している。ただし、学校で必要と判断した場合には、その他の独自の教科や教育活動も認めている。

2014年7月28日 (月) 10:50の版

イギリスが第二次大戦以後、戦勝国であるにも関わらず、前の黄金時代に見られたような国力やエネルギーを失い、産業、工業、経済をはじめ、国民生活の広い分野での衰退化が目立ち、「黄昏のイギリス」「老大国イギリス」「イギリス病国」と呼ばれるようになった。そのうえ、生徒の学力が他の先進国に比べて低下していることが危惧された。そこで、このような状況を打破するために、繁栄に導くための最大の課題は「教育の質の向上である」という当時のサッチャー首相の提言のもとに実施されたのが、1988年の教育改革である。 この教育改革は初等教育、中等教育の範囲に留まらず、高等教育、さらには教育行政にまで及ぶ壮大なものであるが、生徒の学力維持あるいは学力回復を目標にしたその構想を要約すれば、教育界に競争原理とプライバティゼーション(個人生活重視主義)の導入をねらいとするものであるということができるだろう。

ナショナル・カリキュラムの導入

イギリスでは伝統的に各学校で独自に自主的カリキュラムを編成して教育を実施してきたが、一律に、全国共通のナショナル・カリキュラムを制定して、履修させることにした。このナショナル・カリキュラムを見ると、英語、数学、理科を「重要科目」とし、外国語、歴史、地理、技術、音楽、美術、体育を「基礎科目」として、公立学校では、5歳~16歳までの11年間の義務教育機関の必修科目と規定している。ただし、学校で必要と判断した場合には、その他の独自の教科や教育活動も認めている。


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