国民高等学校

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2008年7月2日 (水) 20:33の版
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国民高等学校(フォルケホイスコレ)とは、グルントヴィの創意によって設立された私立学校である。

グルントヴィは、デンマークの詩人・哲学者であり歴史家・教育家でもあった。当時の学校は、ラテン語やギリシャ語の習得に熱心であったが、グルントヴィはこのような知識だけを教える教育に疑問を持ち、母国語以外の言語を習わなくても、立派な教養のある人になれると主張し、学者や牧師を批判した。つまり、母国語を重視し、形式にとらわれない教育によって人格をはかる、そして、祖国の発展と国民の幸福を実現する場として公立の国民高等学校を創設することが、グルンドヴィが望むことであった。これは、後継者であるクリステン・コル等によって、私立の青年教育機関として発展していった。国民高等学校は、デンマークの教育を世界に知らしめた制度といえる。

日本でも、デンマークに倣って国民高等学校が設立された。日本では第一次世界大戦頃、大戦景気の到来で好景気であった。だがそれは長続きせず、世界恐慌では、特に農村の経済が悪化していった。一方、都市では労働力市場の拡大などで活発になっていき、農村との社会的・経済的・文化的格差はさらに広がった。このため、農村部から都市部への人口の流出が増加し、農村で農業を行う人が減少した。ここで注目されたのがデンマークである。農村の建て直しを図ろうとした日本は、戦争に敗れて荒廃した国土を、短期間のうちに小国ながら豊かな農業国家へと復活させたデンマークにヒントを得た。日本は、デンマークの農業・社会・文化・教育等の実情をモデルとして、日本高等学校を設立した。


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