PISA

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2008年7月3日 (木) 03:55の版
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PISAの概要

PISA(Programme for International Student Assessment )とはOECD生徒の学習到達度調査である。参加国が共同して国際的に開発した15歳児を対象とする学習到達度問題を実施。 2000年に最初の調査が行われ、3年に1回のサイクルで実施。2006年調査は第3サイクルとして行われた調査。内容は読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーの3分野について調査するもの。この調査は学校のカリキュラムの習得度を見るためのものではなく、15歳児が持っている知識や技能を、実生活の様々な場面で直面する課題にどの程度活用できるかどうかを評価する。 思考プロセスの習得、概念の理解、それらを実生活で活かす力を重視している。 調査方法は2時間ペーパーテストを用いる。問題は多肢選択式の問題や自由記入する問題があり実生活で遭遇するような課題文・図表等をもとに作られている。

調査結果

2000年調査(参加国32カ国) 日本は数学的リテラシーが1位、読解力が8位、科学的リテラシーが2位

2003年調査(参加国41カ国) 日本は数学的リテラシーが6位、読解力が14位、科学的リテラシーが4位

2006年調査(参加国56カ国) 日本は数学的リテラシーが10位、読解力が15位、科学的リテラシーが5位


http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku-chousa/sonota/071205/001.pdf)

日本の学力低下

 結果を見ると2000年のときから2006年の日本の順位はどれも下がっている。このことが学力低下を主張する人の根拠となっている。しかし、日本の学力はこの結果から低下しているとはいうことができない。原因は参加国数にあると考えてよい。2000年は32カ国、2003年は41カ国、2006年は56カ国とどんどん増えている。日本の学力が低下していなくても今まで参加していなかった国が日本よりも高得点を取れば相対的に日本の順位は落ちる。したがって、順位の低下=学力低下とはいえない。  さらに、学力低下とゆとり教育の因果関係で結び付けて考えられ習熟度別授業の導入や基礎の徹底に力を入れたが、PISAの求める学力とは相反する学力である。PISAでトップのフィンランドは日本とは逆に日本の「総合的な学習の時間」のような授業を重視している。

日本は順位の低下=学力の低下と考えているが、まずその認識は誤りであるということに気が着かなければならない。さらに、PISAの学力とはどのようなものなのかを勝手に解釈したことによりさまざまな誤解が生まれてしまったのだろう。オタム


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