相互依存
出典: Jinkawiki
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「国際紛争[原書第9版]理論と歴史」ジョセフ・S・ナイジュニア/デイヴィッド・A・ウェルチ 著 田中明彦/村田晃嗣 約 | 「国際紛争[原書第9版]理論と歴史」ジョセフ・S・ナイジュニア/デイヴィッド・A・ウェルチ 著 田中明彦/村田晃嗣 約 | ||
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「国際関係論(00年秋学期)第10回」[http://web.sfc.keio.ac.jp/~bobby/ir/rejume/2000-10.htm] | 「国際関係論(00年秋学期)第10回」[http://web.sfc.keio.ac.jp/~bobby/ir/rejume/2000-10.htm] |
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概念
相互依存という言葉は、ナショナリズムや帝国主義、グローバリゼーションなどの政治用語などと同様にさまざまな矛盾した意味で使われる曖昧な言葉である。言葉の意味だけで捉えてしまえば互いに依存し助け合うという意味にとりやすいが実質、現在の世界ではその助け合うがゆえに関係性が深くなってしまい互いの関係性についての問題が表面化してしまう。個人的な単位でいえば相互依存は人間関係(結婚や友人関係)になり、国家単位の相互依存は軍事的や経済的な面が大きくなる。国家単位の相互依存による問題はさまざまで南北問題などの貿易に関する問題も含まれるであろう。つまり国際的な社会の関係を意味する言葉でもある。また、この相互依存という考え方は使う人の意図によってかなり異なる意味をもつ。
指導者と分析家の違い
指導者の場合、「相互依存」という言葉の意図を大勢の人をまとめるためによく使う。政治指導者は意味を曖昧にしてでも互いに良いことに参加しているのだという雰囲気を作り団結力を高めようとする。これに対し分析家は「相互依存」という言葉の意味を鮮明に理解しようとする。分析家はこの言葉の意味をシステム内の異なる部分に存在する主体なり事象が相互に影響し合っている状況を意味すると考える。単純にいえば相互的な依存、互いに互いを埋めあっているということである。このような状況は良いも悪いもないし、埋めあってい部分が大きい場合もあれば、小さい場合もある。だからこそこの埋めあっている部分に亀裂が生じたとき紛争や摩擦が生じるというふうに分析家は「相互依存」という言葉をプラスでもマイナスでもない原因として認識する。
相互依存の利益
相互依存の利益は考え方にはゼロ・サムと非ゼロ・サムと表現されるものがある。ゼロ・サム状況とは、相手の損失がこちらの得になり、逆もそうだという状況である。非ゼロ・サム状況にはポジティブとネガティブの側面があり、ポジティブ・サム状況とは両者が得をする状況、反対にネガティブ・サム状況とは両者が損をする状況である。この状況を的確に把握し立ち回りを考えなければ自国に利益は生まれない。逆にいえばこの状況を的確に把握でき的確な対応をとることさえできれば依存相手が得をしなくても自国が得をする状況を作り出すことが可能というわけである。
相互依存の相互的な影響
相互依存の相互的な影響については、短期的な敏感性と長期的な脆弱性の双方の考慮が必要である。敏感性とは、依存による影響の量と速度を意味する。すなわち、システムの一部分の変化がどれだけ速くシステムのほかの部分に影響を与えるか、ということである。脆弱性とは、相互依存のシステムの構造を変化させる相対的なコストのことである。すなわち、そのシステムから抜け出すために必要なコストのことである。
参考文献
「国際紛争[原書第9版]理論と歴史」ジョセフ・S・ナイジュニア/デイヴィッド・A・ウェルチ 著 田中明彦/村田晃嗣 約 ハンドルネーム マル
「国際関係論(00年秋学期)第10回」[1]