水衛星

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1.水質の問題

 世界では、8億4,400万人が清潔な水を利用できない。

飲めば体調を崩すことがわかっていても、不衛生な水を飲む以外に選択肢のない人々がいる。 世界中で飲んだり、洗ったり、料理をしたりするために安心して使える水が手に入ることは基本的な人権である。しかし都市部から遠く離れた村や、都市部のスラム、紛争の自然災害によってインフラが破壊された地域では政府の目が行き届かず、給水サービスが設置されずらい状況である。水が手に入りにくい地域では水を汲みに長距離を歩き、多くの時間とエネルギーを費やすため、学校に行ったり働く時間が十分にとれない。また、不衛生な水のせいで病気にかかり、治療費がかさみ、働けないために収入も得られないという悪循環で貧困から抜け出すことも難しくなる。


2.理由

・資金不足、もしくは水,衛星が最優先ではない

最低限のサービスにあてる資金が不足していることに加え、全ての人に清潔な水とトイレを届けることを最優先課題とする政治的意思がない。 多くの開発途上国では保険などに比べて水,衛生サービスに、使われる支出はわずかである。

・政府が水を供給できない

多くの開発途上国はインフラがあったとしても、管理体制が整っておらず、サービスの運用を続けるために必要なエンジニア、管理者、その他の技術スタッフを確保するのが難しい場合がある。水インフラやシステムが破壊されており、最初から作り直さなくてはならない国もある。

・深刻な格差

遠く離れた農村地域に住む人々は安心して使える水源がなかなか確保できない状況に置かれている。しかし、都市部であっても最貧困層は社会的に疎外されることが多く、水関連のサービスについて要望を述べる機会が与えられたり、判断の場に参加することはまずない。また、障がいや、民族、差別などで水の利用機会を得られない人もいる。


参考文献 橋本淳司(2011) 『世界と日本の水問題』文研出版


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