母語と母国語
出典: Jinkawiki
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広辞苑 第一版(1952) | 広辞苑 第一版(1952) | ||
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最新版
母語
生後数年間のうちに、話者が生活環境の中で自然に身につけた、また胎児が母親のお腹の中で聞いていた言語のことである。私たちがまだ母の胎内にいたときに何をどう聞いたについてその詳細は今のところよく分かっていない。がしかし、周りの人達の話し声やその響きを感じてとって、母親が話す言語に慣れ親しんでいたのだ。その独特の音の特徴をとらえるために特有な脳神経組織がつくられて始めたのである。もちろんそれでその言語の音素体系が出来上がるまでには到らない。しかし、少なくとものそのための生理的準備はこの時期に既に始まっている。
母国語
話者が国籍をもつ国で公用語、または国語とされている言語のことである。生まれた国(出生国)と育った国(母国)はたいてい同じだが、例えば、アメリカで生まれて幼児のときに日本に来た人なら、母国は日本なので、日本語が母国語になる。もちろん、その人の親がアメリカ人で家では親と英語で話すとすれば、その人の母語は英語、母国語は日本語となる。
母語と母国語の関係
稀な例ではあるが、生まれ育った環境によっては、その習得言語が唯一の母語ではなく、複数存在する場合もある。しかし、 日本人の大多数は母語も母国語も日本語である場合が極めて高いのである。しかし、世界を見渡して見ると、母語と公用語が異なる国は結構ある。 例えば、フィリピン人を例にあげると、公用語は英語とフィリピン語であり、かつ、母語が170言語以上存在するのである。このような、母語と公用語が異なる人と母語と母国語が日本語である人の間には、言葉に対する感覚が異なる。 母国語は「母国の語」であって、「母の国語」ではない。また「母語と国語」や「母語即国語」の縮約とするのはどうみても無理である。ゆえに、自分の生まれた国で使われている言語であれば母国語と呼んでよいことになる。『広辞苑』第一版(1952~1973)の該当項目には「主として外国にあるものの言う語」という言葉が載っている。
出典 広辞苑 第一版(1952) NPO法人世界のことばホームページ http://www.chikyukotobamura.org/muse/WoL060622.html 国際社会学論 授業内容
編集者 かぼす