ドストエフスキー
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2009年1月3日 (土) 20:16の版
- 生涯
19世紀の帝政ロシアのリアリズムを代表する小説家。1821年10月30日、貧民救済病院の院長の次男として、モスクワに生まれる。十代後半に母、そして、父と、両親を失う。モスクワの有名な私塾で勉強し、ペテルブルクの工兵学校を卒業する。一時工兵局に勤めていたが、まもなくやめて作家を目指す。満23歳のとき『貧しき人々』を発表して有名になった。その後、革命思想の団体に加わったとしてとらえられ、満28歳でシベリア流刑と服役の身となり、世間での自由な作家活動を10年余り中断させられた。このときの獄中の体験は『死の家の記憶』に書かれている。その服役を終え、満38歳でやっと居住許可を得てペテルブルグに帰還し、世間での旺盛な創作活動を再開した。以後、満59歳でペテルブルグで肺気腫を悪化させて急逝するまで、債鬼や持病の「てんかん」に苦しめられながらも、数多くの作品を残し、在世時のロシアでも知識人や民衆から人気・尊敬を集めた。
- 作品
独特な犯罪哲学を持つ青年ラスコーリニコフが、殺人を犯しながら結局は良心の呵責に苦悩し、やがて救われる過程を描く『罪と罰』(1866)に加え、『カラマーゾフの兄弟』(1879)、『白痴』、『悪霊』の四大小説の他、『貧しき人々』、『未成年』などの作品がある。
- 作品の特徴
ドストエフスキーの小説には、人間の心の奥底に潜むさまざまな心理がえがかれており、20世紀の文学や精神分析学に大きな影響を与えた。「魂のリアリズム」と呼ばれる独特の手法で、人間の内面に渦巻く欲望や情念と、キリスト教信仰に基づく人間愛との相克を、心理や思想を中心に表現した。
参考
- 21世紀こども人物館(1999)小学館
- 常用国語便覧(2002)浜島書店
- ドストエフ好きーのページ